コラム

 公開日: 2018-04-03  最終更新日: 2018-04-08

「建物状況調査」の結果報告書の見方について

報告書

今回は、「建物状況調査」の結果報告書の見方についてお話をして行きます。

4月1日から、仲介業者は、宅建業法改正に伴うインスペクション業者斡旋の可否を、売主・買主に媒介契約時に問う事が義務化になりました。

建物状況調査の流れとして

不動産取引の慣習上、買主との媒介契約時にインスペクション業者斡旋の可否を問うても、

既に中古住宅の契約時なので、時間的にインスペクションをする事は、実質上無理という事で意味が有りません。

なので実際に斡旋を受けて「建物状況調査」をするのは、売主サイドが主になると思われます。

建物状況調査の欄の見方として

この「建物状況調査」の報告書(正確な呼び方は「既存住宅状況調査 調査報告書」)をわかり易く説明します。

インスペクションの判定基準でいえば、

・例えば床・壁の傾斜は6/1000以上有るかどうか?

・基礎・壁のひび割れが0.50mm以上有るかどうか?

などを劣化事象の有無の欄にチェックを入れて行きます。
(劣化事象の有無の欄には、実際には傾斜の数値、ひび割れの数値は書かれていません。)

もし「有る」にチェックが有る場合は、買主・売主が双方で確認する事になっています。

ここで注意しなければならない事は、

判定基準にほんの少し足らない数値 例えば床の傾斜数値が5.5/1000が確認されたとしても、

劣化事象欄には「無し」にチェックが入ります。

基礎・壁のひび割れの計測方法はクラックスケールで計測するので、誰が計測してもほぼ変わらないとおもいますが、

床の計測方法は、統一されていません。

決められている事は、2点の測定間距離がおよそ3mだけです。

この床の傾斜測定に関しては、計測する建築士によって、

劣化事象が「有る」「無し」の違いが多く出るのではないかと思われます。

床の傾斜の有無によって、買主が購入するかどうかを決める判断材料になりますので、

これから「建物状況調査」をされる建築士の皆さんには、床の傾斜測定は特に慎重にして欲しいと思います。

劣化状況等の有無の欄の見方の注意点として

インスペクションの経験が無いまたは少ない建築士には、

特に、床の傾斜の流れ、基礎のひび割れ箇所、建物の廻りの状況を把握して、

相対的に床の傾斜を判断する事は、はっきり言って無理でしょう。

「建物状況調査」の報告書には添付されていないのですが、

床の傾斜を計測した図面を必ず見せてもらって下さい。

最低でも、例えば6帖の部屋で有れば4隅と中央を測定しているかどうかを確認して下さい。

中央を測定していなければ、床の傾斜測定の判定基準は、

劣化事象無しになる確率が非常に高くなりますので注意が必要です。

今回は、これで終わります。

◆関連記事として
「建物状況調査」の今後の課題①として
これからの「住宅診断」の役目について
広島県の「住宅診断」はY&Y住宅検査に!
をご覧下さい。

ホームインスペクション(住宅診断)のご依頼、または建物状況調査のセカンドオピニオンのご依頼は、

当社ホームページのお問合せ又は電話(090-1183-5008)からお申し込みをして下さい。

この記事を書いたプロ

Y&Y住宅検査 (運営会社:Y&Y株式会社) [ホームページ]

一級建築士 菅雄治

広島県広島市中区江波西1丁目6-35 [地図]
TEL:082-273-2325

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
瑕疵・劣化事例
セメント瓦にコケが発生

瑕疵・劣化事例No.6◆今回は、築29年の木造住宅2階建ての劣化事例のお話をします。上の写真の様に、1階セメント瓦の屋根にコケが発生しています。この...

サービス料金

宅建業法改正に伴い、新しい料金設定に変更します。売主サイドが作成している 「建物状況調査」 などは、劣化事象の 「有無」 のみを調査し、報告書を作成して...

 
このプロの紹介記事
菅雄治 すがゆうじ

家を契約する前に、ホームインスペクション(住宅診断)で安心・納得の購入を!(1/3)

 皆さんは、ホームインスペクション(住宅診断)のことをご存知でしょうか?「ホームインスペクションとは、新築・中古にかかわらず、住宅のコンディションについて目視による検査を行い、その住宅の劣化状況や、補修すべき場所、またその時期などを客観的に...

菅雄治プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

ホームインスペクション(住宅診断)

会社名 : Y&Y住宅検査 (運営会社:Y&Y株式会社)
住所 : 広島県広島市中区江波西1丁目6-35 [地図]
TEL : 082-273-2325

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

082-273-2325

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菅雄治(すがゆうじ)

Y&Y住宅検査 (運営会社:Y&Y株式会社)

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
③「建物状況調査」を上手に利用しよう!
イメージ

今回は、前々回に続き「建物状況調査」を上手に利用しよう!についてお話をして行きます。         ...

[ 買主様の為の「建物状況調査」 広島 ]

新たな「建物状況調査」の疑問?
イメージ

今回は、分譲マンションの「建物状況調査」の疑問についてお話をしてみます。            下の写...

[ 買主様の為の「建物状況調査」 広島 ]

②「建物状況調査」を上手に利用しよう!
イメージ

今回は、前回に続き「建物状況調査」を上手に利用しよう!についてお話をして行きます。          ...

[ 買主様の為の広島建物状況調査 山口 ]

①「建物状況調査」を上手に利用しよう!
イメージ

今回は、「建物状況調査」を上手に利用しよう!についてお話をして行きます。            下の写...

[ 買主様の為の広島建物状況調査 山口 ]

中古住宅を購入する時の注意点その五
イメージ

今回は、中古住宅を購入する時の注意点その五として、住宅設備の各給水栓からの漏水の有無を簡単に確かめる方...

[ 買主様の為の住宅診断広島 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ