コラム

 公開日: 2012-12-11  最終更新日: 2014-07-04

中古住宅の流通について考えてみた。

前回の記事の続きです。
http://mbp-hiroshima.com/sancty/column/5849/

国の成長戦略の意義として、『無理のない負担で、ニーズに応じた住まいの確保』、『住み替えによるライフサイクルに応じた住まいの確保』、『住宅の質の向上、資産価値の維持・拡大』、『低炭素・循環型の持続可能な社会の実現』、『住宅投資の活性化による内需拡大』といった方向性が示されています。

この戦略を素直に受け入れると、今以上にストック住宅の有効活用や流通量の増加は必至と考えるのが自然です。ようするに暮らしの選択が増えるわけです。選択が増えることで競争が始まる。結果、暮らしの変化に合った住まいの選択が今以上に充実したものになると期待しているところです。
 

しかし不動産を取り巻く環境が変化しなければ無駄に選択が広がり混乱が生じるだけです。現段階においての中古住宅流通においては、先に紹介した変化とは、あくまでも方向性や変化の兆しでしかありません。現段階における中古住宅を取得する方法には、消費者はかなりのデメリットを感じているようです。

表1の平成23年度の住宅市場動向調査によると、新築住宅を購入した人が中古住宅を選択しなかった理由は、『リフォーム費用などで割高になる』、『隠れた不具合が心配だった』、『耐震性や断熱性など品質が低そう』、『給排水管などの設備の老朽化を懸念』などを挙げられています。この理由こそが、中古住宅流通における課題であり、消費者が安心して中古住宅を取得するための市場の環境整備が必要であるという警告と考えます。

表1 平成23年度 住宅市場動向調査 国土交通省 住宅局





対策を論じる前に、メリットにも目を向けてみましょう。前述の住宅市場動向調査において、中古住宅にした理由として、81.4%の人が『予算的に手ごろだった』と答えています(表2参照)。これは、単に「新築よりも安いから」と考える向きもあります。しかし、『予算的に手ごろだった』と考える人が圧倒的に多い理由を分析してみると、中古住宅を検討している人からすれば、必ずしも、「予算的に手ごろ」=『お買い得』という意味に限らないと思うのです。新築住宅を含めた住宅全般の流通市場を見渡して考える必要があると思っています。

表2 平成23年度 住宅市場動向調査 国土交通省 住宅局





新築住宅を販売する現場では、消費者が色々な選択肢の中から気になる住宅会社の商品を比較検討します。その結果、より消費者自身の利益につながる企業を選び、契約を締結することになります。

「競争原理が働いている」と思われがちですが、この競争原理とは新築住宅市場に限った話です。なぜなら、新築住宅市場の競争が、中古住宅を含めた住宅市場全般における競争原理として正しく機能しているのなら、契約した建物の市場における販売金額が、少なくとも契約金額と同等の金額でなければならないはずです。しかし現実のところ、そのまま市場に売り出したとすると、大抵が原価割れ、場合によっては2〜3割の損が生じることもあります。

これでは、住宅市場全般から住まいを検討する人や、将来の住み替えを視野に入れて不動産を購入しようと考える人からすれば、新築住宅など、とても予算計画できないと考えるのは無理のない話です。

消費者の思考に立って中古住宅を見つめれば、『リフォームすれば快適に住める』、『間取りや設備・広さが気に入った』、『住みたい地域に適当な新築住宅がなかった』など、新築住宅を含めてより広い視野で住宅を比較検討でき、新築住宅よりもワンランク上の立地環境に住める可能性もふくらんできます。「予算的に手ごろ」とは、こうした意味を含んでいると考えるのです。

またまた、長くなりそうです。
この続きは、またあらためてということで。


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