コラム

 公開日: 2015-12-25  最終更新日: 2015-12-28

「その家づくり、本当に必要ですか?」

みなさま、はじめまして省エネ住宅のPRO 川端です。
私は建築士です。
家づくりを生業としていますので、
タイトルの質問は矛盾しているのですが、
あえて、このサイトの初投稿で投げかけたいと思います。

「その家づくり、本当に必要ですか?」

家づくりのきっかけは様々です。
・住んでいる住居の老朽化
・子供の成長により家が狭くなった
・年齢的にそろそろかな
・昔からの夢だった・・・
などなど、純粋な皆さんの要求に対して、
いろんな会社がビジネスとして家づくりを行っています。
もちろん、私もその一人です。

ですが、家づくりを「ビジネス」とだけでとらえると、
とんでもないことが起きてしまします。

広島にある団地があります。
アストラム沿線から車で30分走ったところにある団地は
土地価格が50坪、500万円で販売されており、
ローコスト系の住宅会社がこんな言葉をみなさんに投げかけます。

「今住んでいるアパートの家賃と同じローンで一戸建てに住めますよ!」

この言葉は嘘ではありません。
私の経験で家の最低価格は45万円/坪程度
(それ以下のチラシもありますが、最終的にはこれくらいになる)
30坪とした場合、諸経費入れて2000万円で一戸建てが手には入ります。
現在はまだ低金利のため、月々7万円以下のローン返済となります。
私もファイナンシャルプランナーの資格を持っていますが、
住宅営業マンも、FPも皆さんの収入に対していくら借りれるかという試算を行い、
建物価格はできるだけ安いほうが、ローンの返済で有利のため、
ローコスト住宅のビジネスが成り立つわけです。

ですが、本当にそこに住んでいる人は幸せなのでしょうか?



上記は国交省の集計です。
所有関係別床面積一覧ですが、借家が15坪程度なのに対し、
持ち家は30坪を超えています。
先に上げたとおり、家を建てたいと思う動機の中には
「家が狭くなった」というものがあるので、当然のことです。
しかし、家が倍になったということは冷暖房する空間が倍になったことを意味します。
ある調査でオール電化アパートの年間の家賃が12万2千円、ガス併用アパートが18万1千円とありました。
これに対し、戸建てのオール電化住宅の平均が25万円、ガスが30万円くらいが平均と言われています。

お分かりいただけるでしょうか?
住宅ローンと賃貸アパート家賃が変わらなくても、
光熱費が倍になり、平均の月増額は1万円となります。
しかも山間部のためまともに暖房すると年間40万円近くなる。

それだけではありません。
公共交通機関から離れたエリアに住むということは
何をするにも自動車が必要になります。
この団地にはバスが一時間に一本しか走っておらず、
団地内にはコンビニもありません。

住宅ローンが安いにこしたことはないですが、
光熱費は軽視してはいけません。



原油価格は化石燃料資源のない日本にとって重要視すべき事案です。
アナリストによっては低価格を予想していますが、
ライフプランとして考えた場合はリスク回避を考え、高価格になった場合を考えるべきです。

なぜなら、住宅ローンは最長35年で金利固定の商品もありますが、
光熱費はその家が存在する間、支払いつづけなければならなく、
家の快適性は住む人の健康にも影響する大きな要素だからです。

家族と幸せに住むために、つくった家が住む人の重荷になってはいけません。

さて、最後に私が聞いたこの団地のある住民の決断です。
・光熱費、ガソリン代が重く、暖房を我慢する
・寒さに耐え切れず、家を売却しようとする
・日本は家があまっているのに家を建てるため、家の価値が新築した同時に下がる
・購入した価格で売れず、売却できない
・庄原にすむ寒さに強い両親に家をゆずり、自分たちは市内のアパートにもどる

もういちど、聞きます。

「その家づくり、本当に必要ですか?」

この記事を書いたプロ

一級建築士事務所 Pleasant Design [ホームページ]

一級建築士 川端順也

広島県広島市中区大手町二丁目7-7 [地図]
TEL:050-3553-4034

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