コラム

 公開日: 2011-02-06 

文章作法


私たち弁護士は、文章を書くことを生業の一部としています。
他にも文章を書くことを生業としている仕事がありますが、代表的なのは小説家でしょう。
しかし、私たちの書く文章と小説家の文章には、大きな違いがあります。

弁護士の文章に求められるのは、第一に正確性です。
余計な修飾語は排除し、一義的に言葉の意味を確定できることが重要となるのです。法律用語を使うときも、その内容に定義があり、自由に使うことは出来ません。

弁護士になったばかりの時、司法研修所で教わった作法で文章を書いたら、「堅いですね~!」と言ってあきれられたことがあります。
ただ、立法作業(法律を作る作業)にあたっては、もっと厳格な使用例があるのです(これについては、後日コラムに書くつもりです)。

小説家が、私たちのような文章を書くと、飯の食い上げでしょう。
日本の小説家で文章が一番上手と言われているのは、志賀直哉だと思います。簡にして要を得た文章という評判ですよね。
ただ、私自身は、志賀直哉の小説を読んでも今ひとつピンときませんが・・・。

私が羨ましいほど文章がうまいと思うのは、物理学者の湯川秀樹博士(日本人初のノーベル賞受賞者)です。
学生時代、湯川博士が自身の半生を書いた本を読んでその文章に感動しました。
「旅人 ある物理学者の回想」だったと思いますが、「中間子理論」を発見するまでを自伝的に記した本です。

簡にして要を得ている上に、文章に独特の透明感があるのです。
あの透明感を出すのはどうしたらよいのか、真剣に悩んだ時期があります。
どこかの出版社から文庫本とし出ているとは思うのですが、時間がなくて見つけられません。
今一度、湯川博士の本を読んで透明感の秘訣を探りたいと思っています。

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