コラム

2014-08-25

広島 建築家 (床の段差について)


神社やお寺を訪ねて気が付くことは、必ず階段で昇るようになっていることです。

日本特有の地面の湿気から建物を守ると言う事も理由の一つでしょう、しかし 宗教建築に必要な精神性や演出そして自然の気持ちとして神様や仏様は人間より高い位置に鎮座するものと言う事もあるでしょう。



しかし、バリアフリーと言う見地からは問題があります。

宗教建築を訪れる人はどちらかと言えばお年よりが多いと思われるのにどうしたものでしょう?

私が設計したあるお寺も宗教上の観点と昔からの様式と言う事もあって普通よりもゆるくはしたものの 本殿に上がる階段があります。

どうしても必要だと言う事で後に握りやすい太さのステンレスの手摺を付けましたが、目立たないようにシンプルなものにするのに苦労しました。



そこで思ったのですが、昔の人はどうしていたのだろうかということです。

おそらくみんなで抱きかかえたり、おぶったり、手を貸したりして解決していたのではないでしょうか?

ある中学校で足の不自由な生徒がいて、その学年は二階に教室があるのでどうしようと言う問題が起こり、エレベーター、モノレール、スロープなど様々な案が討議された結果、生徒の発案である 数人で当番制にして車椅子ごと運ぶと言う案が最も優れて現実的で安全で心のこもったやり方であるということで採用されたと聞きます。



さて健康住宅ではどうかといいますと、その人の必要なバリアフリーの度合いにあわせた工夫が必要ではないかと思います。

少し足の動きが不自由な人がいきなり車椅子やエレベーターに頼ったりしたら、どんどん足が衰えてしまって、車椅子やエレベーターなしでは済まなくなってしまいます。

つまり過度の優しさが人をだめにすると言う結果になってしまいます。

ほんの少し無理あるいは努力をするという状態が人間を救うと言えるのではないでしょうか?



家を建てたり改築したりする場合、将来を考えてエレベーターを設置するのはいろいろな意味で結構なことですが、同時に昇り降りしやすい階段も考えておく必要があります。

この記事を書いたプロ

永橋建築事務所 [ホームページ]

一級建築士 永橋越

広島県広島市中区中町4-22 [地図]
TEL:082-242-4022

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
 
このプロの紹介記事
ライフスタイルにあった家を提案してくれる住宅のプロ 永橋越さん

夢と理想を形に。ワクワクする家づくりを提案(1/3)

 家を建てるというのは、一生の中で何度もあることではありません。だからこそ、妥協することなく、夢をすべて形にして心から満足できる家にしたいもの。そんなわがままをしっかりかなえてくれるのが、広島市の中心部に事務所を構える、永橋越さんです。永橋...

永橋越プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

事務所名 : 永橋建築事務所
住所 : 広島県広島市中区中町4-22 [地図]
TEL : 082-242-4022

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

082-242-4022

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

永橋越(ながはしわたる)

永橋建築事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
ビルを建てる (2)

別に相続税対策ではないのだけど、空き地にしておくのはもったいない。というケースもあります。こうい...

ビルを建てる人 (1)

ビルにも巨大なものからコンパクトなものまでいろいろあります。巨大なものは周辺を含めた壮大な計画が必要です...

家で問題を解決!

家を新築したり増改築したりする場合に、希望や理想を実現することがまず浮かびます。しかし、何か問題...

広島 建築家 (住宅の建て方)

住宅を手に入れる方法は、大きく分けて、「建てる」か「買う」かのどちらかだと思います。たまたまその土...

広島 建築家 (設計 施工の分離Ⅱ)

設計・監理と施工を何故分離しなければならないか?先ず、工事金額、内容を誰がチェックするかと言う問題はど...

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ