コラム

2012-08-09

建築雑感(再) 107 (家は 「買う」 ものなのか?)

数年前から、気がトチ狂った国交省の官僚とその取り巻きにより次々と難題を突きつけられている建築業界。



色々な 「改正」 や変更、新たな法律などにより図面、書類、などの作成が以前より相当時間や手間が掛かるようになり、建築確認を通すだけで多大な労力と神経を消費するはめになっています。



本来ならば計画や、推敲に手間を掛けたいところなのに、何にもなら無いことにエネルギーを取られて、それらに時間やエネルギーを掛けられなくなっています。



事業用の建物の場合は、建てぬしからは 「どうでもいいから兎に角確認を早く降ろす事を第一に考えて欲しい」 なんていわれることもあるくらいです。



完全に主客転倒!



しかし、よく分析して見ると、次第に小規模設計事務所が不利な立場に立たされる様になってきている気がします。



大会社やハウスメーカーなどのように、組織力を持たないとやっていけない方向に導かれている。



何故そういう風潮に国中がなっていくのか、さらに考えて見ると、「家は買うものだ」 という考えに、国中が誘導された事に行き着きます。



戦後の住宅の量が足りない時、質はどうでもいいから不足分を兎に角間に合わそうとした政策が、そもそもの発端なのですが、それから60年間以上もそれを続けた事が問題だったのです。



ここまで、量的に満足した状態になっても、本来の本物の住宅は 「建てる」 モノなのだという考えが完全に抹殺されてしまった現代では、人々は 「家を建てる」 ということを知らないから、発想すらしなくなってしまいました。



昔は中古住宅は買うものだけど、新築の場合は家は自分の条件に合わせて、オーダーで 「建てる」 ものだったのです。



それが、60年かけて、一時シノギだった考えが、それが全てということになってしまった。



国の政策とメーカーの思惑が完全に 「成就」 した瞬間です。



何年か経って、人々が低予算でもっと良いもの、もっと自分に合った物、もっと工夫されたもの、もっと個性的なものを求める動きがでてきたとしても、それらに応える事ができるアトリエ設計事務所は、絶滅した後だった、と言う事になるかも知れません。 



今ならまだ辛うじて存在するアトリエ設計事務所の持久力やいかに?

この記事を書いたプロ

永橋建築事務所 [ホームページ]

一級建築士 永橋越

広島県広島市中区中町4-22 [地図]
TEL:082-242-4022

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
 
このプロの紹介記事
ライフスタイルにあった家を提案してくれる住宅のプロ 永橋越さん

夢と理想を形に。ワクワクする家づくりを提案(1/3)

 家を建てるというのは、一生の中で何度もあることではありません。だからこそ、妥協することなく、夢をすべて形にして心から満足できる家にしたいもの。そんなわがままをしっかりかなえてくれるのが、広島市の中心部に事務所を構える、永橋越さんです。永橋...

永橋越プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

事務所名 : 永橋建築事務所
住所 : 広島県広島市中区中町4-22 [地図]
TEL : 082-242-4022

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

082-242-4022

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

永橋越(ながはしわたる)

永橋建築事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
ビルを建てる (2)

別に相続税対策ではないのだけど、空き地にしておくのはもったいない。というケースもあります。こうい...

ビルを建てる人 (1)

ビルにも巨大なものからコンパクトなものまでいろいろあります。巨大なものは周辺を含めた壮大な計画が必要です...

家で問題を解決!

家を新築したり増改築したりする場合に、希望や理想を実現することがまず浮かびます。しかし、何か問題...

広島 建築家 (住宅の建て方)

住宅を手に入れる方法は、大きく分けて、「建てる」か「買う」かのどちらかだと思います。たまたまその土...

広島 建築家 (設計 施工の分離Ⅱ)

設計・監理と施工を何故分離しなければならないか?先ず、工事金額、内容を誰がチェックするかと言う問題はど...

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ