コラム

2016-06-28

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「遺産分割の手続きを教えてください」

2016/6/27(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「遺産分割の手続きを教えてください」
広島 遺産分割 弁護士

遺産分割の手続きを教えてください

Q: 今月は「相続・遺言」をテーマに、番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、65歳の女性からお手紙をいただきました。
 早速紹介させていただきます。
 「江先生、丸子さん、いつもためになるお話、ありがとうございます。
 今月は相続をテーマに取り上げられていると聞き、お手紙を書かせていただきました。
 私には87歳になる母がいます。
 歳も歳ですので、そろそろ相続のことなど、気にかけておいた方が良いのかな…と思い始めました。
 子どもである私たちも既に高齢ですので、何かあってすぐ、スムーズに手続きをすることもままならないような気がしております。
 遺産分割なども、弁護士さんにお任せできればいいのでしょうが、それほどの遺産もないはずですので、できれば相続人だけで手続きができればいいと思っております。
 よろしければ、遺産相続の手続きを、順を追って教えていただけるとありがたいです。よろしくお願い致します。」

という内容のお手紙です。
 江さん、今日は遺産分割の手続きについて、お話いただけますか?

A: はい。
 わかりました。
 まず、相続についてですが、相続とは亡くなった方の財産・負債、権利や義務などの法律的な関係が他の人に移ることをいいます。
 亡くなった方を「被相続人」と呼び、亡くなった方との間に一定の身分関係がある人、亡くなった方の財産を引き継ぐ人が「相続人」と呼ばれます。

Q: 「被相続人」と「相続人」。
 この呼び方は覚えておかなければいけませんね。

A: 被相続人の財産を相続人で分けることを遺産分割といい、これは相続人によって通常、話し合いにて協議されます。 これを遺産分割協議といいます。
 では、相続の手続きについてお話しましょう。
 まず確認しておきたい項目です。
 被相続人の遺言が残されているか
 相続財産がどれだけあるのか
 相続人となるのは誰か
 相続財産をどのように分けるか
 相続税は発生するのか。
以上の項目を確認します。

Q: まず始めに確認する「遺言の有無」ですが、遺言があった場合はどうなりますか?

A: 遺言が残されていた場合には、遺言による分割となり、被相続人が遺言で分割の方法を定めている場合があります。
 その場合には、遺言書に書かれている内容に従って分割をします。
 ここで気をつけなければならないことは、丸子さん、なんでしょう?

Q: 遺言書があったんですよね。
 これは、勝手に開封しないように気をつけなければならないのではなかったですか?

A: 正解!です。
 遺言書が残っていた場合には、その遺言書に基づいて相続を行うことになりますが、まずは開封しないようにしてください。
 勝手に開封してしまうと、5万円以下の過料に処せられることがありますから、注意してください。

Q: どのような形式の遺言書でもそうなんですか?

A: 詳しく説明しましょう。
 遺言書には通常使われるものに「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。
 公正証書遺言は、公証役場にて手数料を支払い、公証人に遺言書を作成してもらい、公証役場でも保管しているので、開封云々の問題は生じません。
 「自筆証書遺言」の場合に、開封していない状態で家庭裁判所に持ち込み、検認手続きを取る必要があるということです。

Q: その「検認」とは確か、家庭裁判所で相続人立会いのもと、遺言書を開封して内容を確認するのでしたね。

A: そうです。
 ただ、遺言書の検認は、あくまでも形式の確認や、偽造や変造を防止するためのもの、いわば、証拠保全の役割りを担っているものです。
 ですから、万が一、検認手続きを行わず開封をしてしまったとしても、遺言の効力が失われるわけではありません。

Q: しかし、検認手続きを無視して勝手に開封してしまったり、執行してしまうと5万円以下の過料に処せられることがあるということなんですね。
 これは気をつけなければいけませんね。
 遺言書が残っていた場合には、家庭裁判所へ検認の請求をする。
 さぁ、遺言が無かった場合はどうすればいいですか?

A: 遺言が無い場合には、相続人の間で協議…いわゆる話し合いによりそれぞれが取得する遺産を決めます。

Q: …と、その前に、相続財産がどれだけあるのかを確認するのでしたね。

A: はい。
 相続する財産には、プラスの財産と借金などの負債がある場合のマイナス財産も全て含まれますから、慎重に確認していただきたいですね。

Q: 先週のご相談では、遺産分割が終わった後にマイナスの財産が発覚して困った…というケースもありました。
 マイナスの財産がプラスの財産より多い場合には、被相続人の死亡から、またはマイナスの財産があると知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申し出て、相続放棄の手続きをとるといった方法もあることを教えていただきました。

A: そうでしたね。
 できれば、後から…ではなく、相続財産を確認する時に、全てがわかっているというのが理想なんですがね。

Q: そうですね。
 さて、相続財産が明確となったら、次に相続人の確定ですね。
 これは何か注意しておかなければならないことがありましたか?

A: 相続人は、被相続人の出生から死亡までの戸籍、除籍、改製原戸籍などを取り寄せて確認すれば、相続人となる人が明らかになります。
 この際、全生涯を調べてみたら、自分たちの知り得ないところに子どもがいた!なんて話も無きにしも非ずですので、きちんと調べてください。

Q: そ・そうですね。
 ビックリ…な事態もないとはいえませんね。
 さて、こうして相続財産・相続人の確定ができました。
 ここまでの作業が終わったら、いよいよ話し合いに進めるというわけですね。

A: はい、遺産分割協議に入って行きます。
 遺言がある場合には、先ほど申しましたように、家裁での検認を終わらせ、原則として遺言書の通りに分割をします。
 遺言書がない場合には、相続人全員の参加を原則とし、話し合いによって分割します。遺産分割協議は、共同相続人全員の合意が必要となります。

Q: 万が一、相続人の間で、揉めたりしたら…どうすればいいのですか?

A: 協議が整わない場合には、家庭裁判所に調停・審判を申し立てることになります。
 こうして、協議が整う、あるいは審判が確定すると、遺産分割の実行となり、名義変更等を経て、終了。となります。

Q: 相続は、人それぞれですが、一般的には手続きも多く、面倒で複雑だったりしますよね。 
 時間がかかるという話も、よく聞きます。
 手続きの途中で間違いがあれば、全てやり直しになってしまうことも…。

A: そうですね。
 ですから、何かわからないこと、困ったことなどありましたら、弁護士などの専門家に相談していただければと思います。

Q: ご自分で手続きをする際には、江さんがこの程出版された広島発の弁護士による一般向け相続解説本「相続・遺言のポイント50」を参考にしていただいてもいいかもしれませんね。
 一家に一冊の相続本を!という思いで出版された「相続・遺言のポイント50」は、現在広島のほとんどの書店にて販売されていますので、こちらも注目してみてください。
 相続に関すること、遺言に関すること、また、本に関することなど、聞いてみたいことがあれば、是非、お電話ください。
 では、お問い合わせ先です。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は「遺産分割の手続きを教えてください。」というお手紙に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「加害者側の保険会社の対応が不満」について
2016/7/4 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

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