コラム

 公開日: 2016-04-12 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「自己破産すると会社から解雇されないか心配」

2016/4/11(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「自己破産すると会社から解雇されないか心配」
広島 自己破産 相談 弁護士

自己破産すると会社から解雇されないか心配

Q: 今月は「債務整理や過払い」をテーマに、番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、30歳男性からのお悩みです。
 早速ご紹介しましょう。
 「恥ずかしい話ですが、私は、消費者金融、クレジットカード会社など、複数の貸金業者からお金を借りています。
 始まりは、ちょっとしたおこづかいを借りる程度の軽い気持ちでした。
 ちょっと借りて、すぐに返せばいいのだろうと…。
 しかし、気付いた頃には、ひとつの貸金業者に返すお金を他の貸金業者から借りる…という、まさに負のスパイラルに陥っていました。
 それを繰り返し、もうすぐ1年が経とうとしています。
 もう、限界です。
 いっそ、自己破産した方がいいのではないかと考えていますが、ひとつ気になる事があります。
 それは、《自己破産をしたことで、会社から解雇を言い渡されるのではないか》ということです。
 今、勤めている会社は、私が切望して入った会社、就職浪人までして入れてもらった会社なのです。
 絶対に、辞めたくない!
 その思いもあって、今まで苦しくても、誰にも言わず、借金返済生活を続けてきたと言っても過言ではありません。
 ネットで調べる限りでは、自己破産をしたことが会社に知られたとしても、解雇されることはない。と書かれていましたが、これが本当なのか不安でたまりません。
 会社によって違ったりしたらどうしよう…と考えると、自己破産に踏み切れずにいます。
 江さん、丸子さん、アドバイスをいただけませんか?
 よろしくお願い致します。」

というお悩みです。

A: 多重債務を抱えると、この方のように、首が回らない状態になりやすいのです。

Q: 多重債務というのは、よく耳にしますが、どのような状態のことをいうのですか?

A: 相談者のように、複数の消費者金融やクレジットカード会社から借金をして、その返済が困難になる状態を言います。
 そのような人を、多重債務者と呼び、貸金業法が改正されてからは、かなり減少傾向にあるとは言われていますが、それでもまだまだ多くの方が、返済に頭を悩ませている状況のようですね。

Q: そうですか…。
 さて、今回のご相談に戻って、相談者が一番心配されている、自己破産が会社に知れた時、会社から解雇を言い渡されるか否か…、江さんお答えください。

A: 安心してください。
 自己破産によって解雇されることはありません!

Q: よかった。
 でもこの方、ネットで調べてもまだ不安ということでしたね。
 一般的には解雇されなくても、例えば、会社によっては解雇の理由に挙げられていたり…なんていうことはないのでしょうか?

A: 大丈夫です。
 自己破産を理由に解雇をするなんていう規則を作っている会社はないと思いますが、もし仮に、そのような記載があったとしたら、その就業規則は無効と判断されます。
 要するに、自己破産と会社への労働力の提供は、まったく関連性のないものですからね。
 万が一、自己破産を理由に解雇を言い渡されたら、「不当解雇」として、裁判所に解雇の取消を請求することが可能です。

Q: 会社によって違いがあるかも…と心配されていましたが、これは大丈夫なようですね。
 安心しました。

A: この番組でも、何度かお話していますが、そもそも自己破産とは、借金で苦しむ人が救われる権利です。

Q: そう考えると、会社が自己破産を理由に解雇するなんてことは、あってはならないですね。
 この点については安心してもよさそうです。
 ただ、自己破産は借金がゼロになる代わりに、資産は生活費程度しか残らないというものでしたね。

A: そうです。
 自己破産の申し立てをしたら、借金がゼロになるだけ と勘違いされている方もいらっしゃるかもしれませんので、お話しておきましょう。
 自己破産の申し立ては地方裁判所に行いますが、債務者の全財産を法律にのっとって債権者全員に公平に分配します。
 自己破産者の借金を事実上ゼロにして、自己破産者に生活の再建・建て直しと、再出発の機会・チャンスを与えるという、国が法律で定めた救済手段、それが自己破産です。

Q: そして自己破産をするにも、要件がありましたよね?
 改めて教えていただけますか?

A: 法律上の要件とされているのは、「支払不能」であることが挙げられます。
 現在の収入・財産では、借金を返済することが著しく難しい状況であることが立証されれば、自己破産をすることができます。

Q: 借金を整理したいから、自己破産します!というわけにはいかないということですね。

A: その通りです。
 「支払不能」かどうかは借入総額と収入・財産の相関関係で判断されます。
 例えば、収入が極端に少なくて、ほとんど財産も持ち合わせていないような場合には、たとえ、100万円の借金であっても「支払不能」と判断されるケースもあります。

Q: 借入れの額で判断してはいけませんね。
 そして自己破産をすることで、借金からは逃れられるかもしれませんが、同時に財産も手放すことになる…という点を理解しておかなければなりませんね。

A: そうです。
 自己破産をすることは、良いことも、そうでないことも受け入れなければなりません。ようするに、メリットもデメリットもあるということを覚えておいてください。

Q: 江さん、そのメリット・デメリットについて、もっと詳しく教えていただけますか?

A: まず、メリットとしては、借金がなくなること。これにつきるでしょうね。
 借金がなくなるということは、督促や取立てがなくなるわけですから、精神的にはかなり楽になると思います。

Q: では、デメリットは?

A: 先ほども話しましたが、一定の財産がある人は、それを失うことになります。
 例えば、自宅を所有している場合は、その所有権を失うことになるでしょうね。
 債務者の必要最低限の生活費と財産以外は全て換価し、債権者に公平に配当する制度ですから、破産手続きの開始が決定された後は、一定額以上の財産は手元に残らないことになります。
 また、職業や資格についても、一定の制限がかかります。
 大体、お金を扱う国の資格は免責決定が出るまでは失われる、と認識しておいてください。
 例えば、弁護士、税理士、司法書士、保険外交員などが当てはまります。
 今回の相談者は、今の会社を離れたくないとのことでしたので、その職種がこれらに当てはまらなければよいのですがね。

Q: たしかに、そうですね。
 解雇されなくても、資格が失われるようなことがあっては大変です。

A: そして、自己破産のデメリットの続きですが、クレジットカードの作成やローンを組むことが難しくなるというのも覚えておいてください。
 5年から7年間は、いわゆる信用機関の「ブラックリスト」に挙げられることになりますので。

Q: デメリットも、たくさんあるのですね。
 ちなみに、自己破産をしたとしても、解雇されないことは分かりましたが、この事実は会社には知られてしまうものなのでしょうか?

A: 会社からお金を借りていなければ、自己破産の手続きの中で、会社にその事実が知られてしまう可能性は、ほとんどないと思います。
 しかし、ゼロではありません。
 裁判所は、破産手続きに係る債権者に対して通知を出すことはあっても、自己破産をした人の会社に知らせることはありません。
 ただ、自己破産が確定すると、国が発行する機関紙 官報に、破産者の「氏名・住所・破産手続きをした日時・裁判所」などが記載されます。
 万が一、会社関係の方が、この官報を見た場合は、知られてしまう可能性が一応はあります。
 ただ、この官報を見る人はほとんどいないと言っていいと思います。

Q: なるほど。
 こうしたデメリットを恐れて借金生活から抜け出せなくなる…というのはもっての他、ある程度のデメリットは覚悟して、新規一転、新しい生活をスタートさせて欲しいですね。

A: その通りです。
 とはいえ、やはり、人に知られたくない・体裁が悪い・職業上困る…などの理由で、自己破産に踏み切れない方はまだまだいらっしゃると思います。
 一人で悩んでいても、良い解決には至りません。
 是非、一度、相談にいらしていただきたいですね。

Q: 現在、山下江法律事務所では債務整理の相談は無料で行っているということです。
 ひとりで悩まず、是非、お問い合わせください。フリーダイヤルです。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は「自己破産すると会社から解雇されないか…」というお悩みに答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「自己破産だけはしたくない。何か方法は?」について
2016/4/18 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■借金問題専門サイト【自己破産とは】

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TEL:0120-7834-09

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