コラム

2016-03-01

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「離婚した後でも、養育費を請求できますか?」

2016/2/29(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「離婚した後でも、養育費を請求できますか?」
養育費 相談 広島 弁護士

離婚した後でも、養育費を請求できますか?

Q: 今月は、「離婚・男女トラブル」をテーマに、番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日もよろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、36歳の女性の方からのお悩みです。
 早速、ご紹介しましょう。

 「江先生、丸子さん、はじめまして。
 今日は、私の姪のことについてアドバイスをいただきたく、メールさせていただきます。
 私の姪は17歳の時、妊娠し、できちゃった婚を経て、女の子を出産しました。
 婿は当時20歳のフリーター、若い二人は、予想もしていなかった結婚生活を送ることになりました。
 しかし、お互い若すぎたのか…、子育てに追われる母親と、バイトで一家を支えなければならない父親、次第にケンカも増え、とうとう、昨年の秋、姪が4歳になる子どもを連れて家を飛び出しました。
 その後、私が仲介し、離婚届を出したものの、その後の養育費などの話を一切していなかったことに気付きました。
 離婚後、何度か連絡を取り、養育費の話をしてみましたが、姪の一方的な離婚の願いを聞いたのだから、その後のことは勝手にしてくれ。の一点張り。
 養育費は子どもに対してのものだからと再度お願いをしているのですが、もう離婚したんだから知らない。と一向に話に応じてもらえません。
 これから先、女手ひとつで子どもを育てていくのは、簡単なことではありません。
 どうにか少しでも養育費を請求できないものかと悩んでいます。
 離婚後に養育費の請求をするのは非常識なのでしょうか?
 相手が話しに応じてくれないので、法的手段にでるしかないかな…と考えています。」

という内容です。
 江先生、よろしくお願い致します。

A: はい、まずは、養育費について、少しお話しておきましょう。
 離婚をする夫婦の間に未成年の子どもがいる場合、その子どもの親権・監護権を、夫か妻のどちらかに決める必要があります。
 そして、子どもを監護する親は、監護しない親に対して、子どもを育てていくための養育に要する費用を請求することができます。
 この費用が養育費というものです。

Q: 離婚をしたとしても、親であることは変わりありませんからね。
 親として当然支払わなければならない費用ですよね。

A: そうなんです。
 意外に間違った考え方をされている人も少なくないので、お話しておきますと、養育費は離婚の財産分与や、離婚の慰謝料とは異なるものです。
 すなわち、親の権利というより、子どもが自分自身の権利として受けるべきものなのです。
 親は子どもに対して扶養義務を負うということから、親が子どもに対して支払う義務のあるものとされています。

Q: 要するに、離婚したからと言って、子どもの扶養義務はなくならない。ということですね。

A: はい、そういうことです。
 本来は、離婚の際に養育費について相手と取り決めをしておくのが一般的ですが、今回のように、一方的に離婚を迫ったり、急いで届けを出して離婚を成立させたり、いがみ合って離婚をしたり…という場合は、離婚後の取り決めをきちんとできていない場合もありますね。

Q: 離婚となると、なかなか平常心で話し合うのは難しいものなのかもしれませんね。
 しかし、離婚後の生活を安定させるためにも、きちんと話し合いをしておかなければならないですね。
 さぁ、江さん、今回のご相談、既に離婚をされています。
 今から養育費の請求はできるものなのでしょうか?

A: はい、答えは「できる」です。
 先ほどもお話したように、養育費は、子どもの権利として受けるべきものなのですから、離婚はすでに済んだからと言う理由は通用しません。
 親が権利を放棄したとしても、子ども自身が請求できる場合もあります。
 ただ、離婚をした後というのは、なかなか話し合いがスムーズにできる状況ではない、というのがよくあるケースです。
 ですから、離婚をする前に、決めておくのが良いということなんです。

Q: 確かにそうですね。
 さて、離婚後でも養育費を請求できるということになれば、あまり時間をおかずに、早めに話し合いをした方がいいと思うのですが、この際、話し合いで気をつけておきたい点があれば、アドバイスいただけますか?

A: 養育費を決める際のポイントをお話しましょうかね。
 まず、子どもが何歳になるまで養育費を支払ってもらうのかを決めましょう。
 18歳なのか、20歳なのか、それとも大学を卒業するまでなのか…。
 次に、養育費の支払い期限と支払い方法です。
 毎月支払ってもらうのか、一括で済ませるのか、毎月ならば、何日までに子ども名義の金融口座に支払う、という取り決めまでしておくといいでしょうね。

Q: なるほどなるほど、このあたりについては、細かいことのようですが、きちんと決めておいた方が無難ですね。
 離婚後は、夫婦であった二人は違う道を歩むわけですから、連絡を取りづらくなったりすると思いますが、住所が変わったり、電話番号が変わった際には、必ず連絡をするという点も決めておいた方がいいということでしたよね?

A: よく覚えてましたね。
 その通りです。
 その他にも、将来増額できるのか、進学時に費用の相談ができるのか…など、できる限りの決め事ができれば安心ですね。
 あくまでも子どもに対してのことと割り切って話し合ったり、今後も連絡を取れる状態にしておきましょう。

Q: さて、請求ができることがわかりました。
 次は、養育費の金額設定ですが…これには相場があるのでしょうか?

A: 基本的にはケースバイケースです。
 離婚をする際の家庭の状況はそれぞれ違いますから、一概にひとりに対していくらという取り決めはありません。
 ただ、目安として、子どもは親と同じレベルの生活を保証されるべきという判断基準があります。
 ですから、夫婦のそれぞれの収入などによって金額は変わってきますが、月に2万円から6万円という金額が多いようですね。

Q: 月に2万円から6万円というのは、かなりの幅がありますね。
 恐らく、親権を持った相談者の姪御さんは、少しでも多く支払ってもらいたい、一方の元だんな様は、少しでも負担を少なくしたい…と考えるはずです。
 万が一争いになった場合にはどのようにして折り合いをつけるべきでしょうか?

A: 金額で争いに発展した場合には、「養育費・婚姻費用の算定表」というものを参考にされるといいでしょうね。

Q: 「養育費・婚姻費用の算定表」ですか?
 これはどのようなものなのでしょう?

A: 支払い義務者と権利者の各年収や子どもの年齢、そして人数に応じての月々の支払い金額を、過去の裁判例を元に、その相場を表にしたもの、これが「養育費・婚姻費用の算定表」というものです。
 裁判になった時はこれが基準になりますから、話し合いの時にも参考にされるといいでしょう。
 この表は、ネットでも見る事ができます。

Q: それは話し合う際に、とても役立ちそうですね。
 話し合いが付かなかったときはどうすればいいですか。

A: その時は、家庭裁判所に養育費請求の調停申立をし、裁判所により金額などを決定してもらうことになります。

Q: やはり、最後は裁判所なんですね。
 それと江さん、ひとつ質問していいですか?
 私の周りにも離婚後、養育費をもらっている知り合いが何人かいるのですが、月々受け取っている人、離婚の際に一括して受け取った人、と、様々です。
 結局はどちらの方がベターなのか…教えていただけますか?

A: う~ん、これは…どちらがいい!と言い切るのは難しいですね。
 一括で支払ってもらう場合は、今後、連絡等取る必要がなくなるので、気分的には楽でしょうが、受け取れる金額が希望額に達さないこともあります。
 月々の支払いとなると、金額はある程度納得できるものになるかもしれませんが、途中で支払われなくなったり、連絡がつかなくなったり…という心配も否めません。
 全体的に見てみると、月々の分割払いというのが多いように思います。
 この場合、後々の揉め事にならないように、書面化して残しておかれることをおすすめします。
 書面が力を持っている、公正証書にされておくと、尚、いいですね。

Q: なるほど、よく分かりました。
 相談者の姪御さんも、このように心配してくれる叔母様がいて、幸せですね。
 しかし、離婚の仕方が、一方的だったこともあり、話し合いで上手く解決するのは、簡単ではないかもしれませんね。
 そんな時は、是非、法律のプロに相談されてみてください。
 それではここで、山下江法律事務所フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「離婚した後でも、養育費を請求できますか?」という質問について、お話しいただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
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2016/3/7 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

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