コラム

2015-10-02

弁護士コラムvol.109 「別居,離婚後も子どもに会うためには(面会交流)」 柴橋 修

山下江法律事務所 弁護士 柴橋修

別居,離婚後も子どもに会うためには(面会交流)

 山下江法律事務所の弁護士の柴橋です。
 婚姻中の父母が不仲となって別居(以下,「別居」とはこの場合をいいます)しているときや離婚したときには,子は父母の一方と同居することになりますが,子と一緒に生活をしていない親(別居親)が子と直接会うなどの交流をすることを「面会交流」といいます。
 民法766条にも「父母が協議上の離婚をするときは,子の監護をすべき者,父又は母と子との面会及びその他の交流,子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は,その協議で定める。この場合においては,子の利益を最も優先して考慮しなければならない。」と規定されています。
 この面会交流は,子の健やかな成長にとって非常に重要といえます。
 すなわち,両親が離婚して,一方の親と別離するということは子にとっては大変辛く,悲しい出来事です。そして,そのまま子が別居親と会えないとなれば,別居親に捨てられたのではないかという否定的な感情が芽生え,子に悪影響が生じるおそれがあります。
 しかし,別居や離婚後であっても,子が別居親と定期的に会うことができていれば,子はどちらの親からも愛されていることが実感でき,これによって,自己を肯定できるだけでなく,他者を尊重する気持ちを持つこともできるようになるなど,別居や離婚による子への悪影響を最小限にすることができるといえます。
 このように,面会交流は子の成長にとって不可欠ともいえるものであり,別居や離婚の際には,面会交流について取り決めをしておくことが理想的といえます。
 しかし,父母の関係が良好であれば,面会交流について取り決めをすることも容易といえますが,そもそも関係が悪化しているからこそ,別居や離婚に至っているのであり,感情的な対立も強いことから,当事者間だけで面会交流の日時,場所,方法等について合意することは,実際には簡単なことではありません。
 そこで,当事者間での話し合いによる解決が難しい場合には,面会交流の調停や,離婚調停を申し立て,裁判所に間に入ってもらい,面会交流について話し合いをすることになります。
 また,父母とも面会交流の重要性には理解があり,面会交流は実施したいけれども,感情的なわだかまりがあり,父母が直接顔を合わせたり,連絡することはしたくない,という場合もあります。
 このような場合,父母が合意できれば,FPICなどの面会交流援助を行う第三者機関を利用することが考えられます。費用がかかりますが,面会の際の子の受渡しや,連絡の仲介を依頼することができ,父母が直接やりとりをせずに面会交流を実施することができます。
 このように別居や離婚の際には,子の成長のために面会交流についてきちんと決める必要がありますが,様々な問題が生じる可能性があります。
 別居や離婚,面会交流の問題についてお悩みであれば,ぜひ当事務所ご相談ください。


 執筆者:山下江法律事務所 柴橋 修 (広島弁護士会所属)

弁護士 柴橋修のプロフィール

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