コラム

2015-08-25

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「隣家の柿の木の枝がうちの庭に」

2015/8/24(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「隣家の柿の木の枝がうちの庭に」
ご近所トラブル 相談 広島

隣家の柿の木の枝がうちの庭に

Q: 今月は、特に分野を限らず様々な法律問題について、みなさまから番組に寄せられましたお手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、「こんなことを弁護士の先生に相談していいのか…迷いましたが、思い切ってメールをしてみます」と送ってくださった42歳の女性の方からの相談です。

 「私は団地に住んでいますが、お隣さんの家に立派な柿の木があり、昨年の秋には境界線を越えて、うちの庭まで枝が伸びてきました。
 私はガーデニングが趣味で、自分の理想とする庭に仕上げるのが楽しみで、毎日のように庭をつついています。
 しかし、このお隣の柿の木がどうしても目について仕方ないのです。
 できれば、切って欲しいのですが、なかなか言い出すこともできず。
 知らんぷりして、私が切ってしまおうかとも思いましたが、あとあとご近所トラブルに発展するのもよくないと思い、止めました。
 なんどか、その枝から柿の実が落ちていたこともあり、子どもたちが見つけて食べようとしていたのを止めたこともあります。
 木の枝が邪魔だと思っているのに、そこから落ちてきた実をいただくのは理に反しているかなと思ったからです。
 とにかく、この柿の木をなんとかして欲しいのですが、お隣さんと気まずくならず、解決するにはどうしたらいいのでしょうか?
 教えてください。」

という、ご相談内容です。
 大丈夫です!
 弁護士さんはこのようなお隣さんとのトラブルにも、ちゃんと答えてくださいます。
 ですよね?江さん。

A: もちろんです!
 弁護士はご近所トラブルなどについても相談を受けることはよくありますから、気軽に相談してください。

Q: ではでは安心して。
 まずはお隣さんの柿の木の枝ですが、これは勝手に切ってしまってもいいものなのでしょうか?

A: 隣の家から木の枝が伸びてきたときの対応方法については、民法で規定がありますので、それをご紹介しましょうね。
 民法233条1項に「隣地の竹木の枝が境界線を越える時は、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。」と規定されています。
 ですから相談者のこの方は、ご自宅との境界線を越えている部分について、お隣さんに対して「切ってください。」と要求することはできますが、ご自分で切り落とすことはできません。

Q: 自分の家の敷地内に進入してきても、所有権があるのは隣の家、だから勝手にその所有物に手を加えてはいけないということなんですね。
 ということは、その進入している枝から落ちた柿の実も、勝手に食べたりしてはいけませんね。
 きっと。

A: その通りです。
 これも法律で定められていますが、柿の実は、民法88条1項の「天然果実」にあたり、その所有権は「元物、ここでは柿の木になりますが…そこから分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する」と民法89条1項では定めています。
 収取する権利を持っているのは、この柿の木の所有者であるお隣さんということになりますから、いくら自分の敷地内に落ちてきたものでも、勝手に食べたりすることはできないということになっています。

Q: なるほど~。
 では、落ちてきた実をとっておいて、それを渡しに行った時にでも、「うちの敷地内に伸びている枝をなんとかしていただけないでしょうか」とお願いするしかないですね。

A: そのような対応が望ましいでしょうね。
 困っていることをさりげなく伝えるだけでも、問題が解消されることも多々あります。
 木の持ち主が、隣の家の敷地に伸びた枝も切らなければいけないことを知らずにいる…なんてこともよくあることですから、きちんと説明をして対応してもらう。という流れがベストだと思います。

Q: しかし、隣の家から伸びてきた枝をめぐる件ひとつにしても、法律で決められている というのには驚きました。
 知らないというのは怖いですね。
 このくらいはいいだろうと、こっそり枝を切ったり、落ちてきた実を食べたりしてしまいそうですよね。

A: そうですね。
 では、丸子さんに問題です。
 お隣さんから自分の家の敷地内に伸びてきた枝を切ったり、落ちてきた実を食べるのは法律上ダメ!ということが分かりました。
 では、お隣さんの庭にある竹林の根が、塀の下を潜って、自分の家の庭に入り込んできて、竹の子まで生えた!と言う場合はどうでしょう。
 竹の根を切ったり、竹の子を採ったりしてもよいでしょうか?
 ダメでしょうか?

Q: 枝や実を勝手に扱うことがダメだったわけですから、当然、ダメだといいたいですが…、江さんが問題を出される時は意外な答えだったりすることが多いので、自分の意とは反していますが、「よい」。隣から張ってきた根や竹の子は切っても食べてもいい!にします。

A: 丸子さん…正解です!

Q: えっ、いいんですか?
 勝手にしても…いいんですか?

A: 矛盾していると思われるかもしれませんが、隣の家から木の根が伸びてきた時の対応方法については、民法233条2項に、「隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。」と規定されています。
 したがって、枝の場合と違って、自分の所有物ではなくても、竹の根を切ることができますし、竹の子を採ることもできます。

Q: これも法律で決められていることなんですね。
 なんだか不思議ですね。
 上に伸びたものは勝手にできないのに、下を這うものは自由にできるんですね。
 さて、江さん、話は元に戻りますが、ご相談者のお隣さん、もしお願いしても枝を切ってくれなかった…なんていう場合は、どうしたらいいのでしょう?

A: 頼んでも対応してもらえない場合は、やはり裁判をおこすしかありません。
 その際、これまで落ち葉やつぶれた柿のために生じた損害などがあれば、その損害額は請求できるでしょう。
 しかし、根の場合でも勝手に切除したことによって木が枯れてしまうような場合は、権利の濫用として逆に損害賠償の対象となることもあり得るため、慎重な判断が必要となります。

Q: 自由に切ってもいい根の場合でも、勝手に切って枯らしてしまっては…後味悪いですね。
 お隣さんやご近所さんは、日常的なお付き合いの続く相手ですから、その後の関係もギクシャクしないようにしたいですよね。
 やはり、自分ではどうにもできないことは、弁護士さんに相談するのが一番ですね。

A: そうなんです。
 ご近所さんだからこそ、適切な解決方法でより良好な関係を保たなければいけません。
 ご近所トラブルくらいで…なんて思わずに、困ったことがあれば、なんでも弁護士にご相談ください。

Q: 今日は、境界線を越えて伸びてきた、お隣さんの柿の木に対するご相談に、答えていただきました。
 日常に起こった、些細な悩みや問題も、是非、山下江法律事務所へお電話ください。
 相談予約のフリーダイヤルを申し上げます。
 0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 無料相談実施中です。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家を探せるウェブサイト「マイベストプロ広島・山口」に明日掲載予定の山下江さんのコラムでご覧いただけます。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
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2015/8/31 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

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