コラム

2015-08-11

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「成年後見制度について」

2015/8/10(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「成年後見制度について」
成年後見 広島 弁護士

成年後見制度について

Q: 今月は、特に分野を限らず様々な法律問題について、みなさまから番組に寄せられましたお手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、57歳男性からのご相談です。

 「私はタクシードライバーです。
 仕事の際は車の中でよく、この番組を聞いていて、弁護士さんの存在が身近になったものだなぁと感じています。
 そこで、今回は、私の質問に答えていただければ…と思い、メールをしてみました。
 私の父は、横浜に住んでいるのですが、今年85歳になります。
 未だに一人で暮らしており、元気な様子。
 時々、介護ヘルパーさんに来てもらったりしている状況です。
 近所には父の弟、私の叔父夫婦が住んでいるので安心はしているのですが…
 先日、検診に行ったとき、認知症が進んでいる…との診断があったと聞きました。
 認知症の父を一人で住まわせるのはよくないと思い、広島に来ないかと誘ってみましたが、やはり地元で暮らしたい。とのことでした。
 無理やり環境を変えてますます認知症が進んでもいけないと思い、この話は断念しましたが、やはり遠く離れている分、心配でなりません。
 随分前だったと思うのですが、認知症の親御さんの相談で、成年後見人の話をされていたと思います。
 この成年後見人の制度について、教えていただけませんか?
 もしかしたら何かの解決策になれば…と期待しています。
 よろしくお願い致します。」

ということですが、江さん、遠く離れた地で暮らしていらっしゃると、心配も計り知れないですね。
 この番組がお役に立てればいいですね…

A: そうですね。
 ご相談内容にある「成年後見制度」の話は、きっと、役に立つはずですから、しっかり聞いておいていただきたいと思います。

Q: ではまずは、おさらいから。
 「成年後見制度」とはどのような制度か、改めて教えていただけますか。

A: 「成年後見制度」とは、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が不十分になった人の社会生活を支援する人…これを後見人といいますが、この後見人を家庭裁判所で定めて、普通の生活を送れるように支援する制度です。

Q: 判断能力が不十分になった人の代わりになって、様々なことを判断する。ひいては、その人が困ることなく生活ができるように支援する。ということですね。
 そんな人がいたら、離れて暮らしていても、安心ですよね。
 その後見制度を利用すると、どのような場面でメリットがあるのか、例を挙げて教えていただけますか?

A: 分かりやすい例を挙げてみましょうかね。
 例えば、認知症になってしまった人が、マンションを購入するという場合、自分にとって一方的に不利な内容の契約を結んでしまう可能性があります。
 また、売る側にとっても、契約の後で忘れられてしまうなんてことがあると、トラブルの原因になりますね。
 そのような場合に、成年後見制度を利用して支援する人を決めておけば、本人に代わって契約を公正に行うことができ、本人にとっても相手方にとっても安全に契約を行うことが可能になります。
 また、ご相談者のお父様のように、一人暮らしをされているお年寄りによく見られるケースとしては、悪質な訪問販売で商品を購入させられてしまったというような場合にも、成年後見制度によって支援する人、成年後見人を定められていると、購入したことを取り消して、お金を取り戻すことが可能です。

Q: 聞けば聞くほど、安心できる制度ですね。
 たしか、この制度には、本人の判断能力の程度に応じて、種類があったように記憶していますが…

A: そうですね。
 精神上の障害の程度によって、3つの制度が用意されています。
 それぞれ、次のような場合に、その人を保護します。
 「後見」は、精神上の障害により、判断能力が欠けているのが通常の状態の場合。
 「保佐」は、精神障害により、判断能力が著しく不十分な場合。
 そして「補助」は、精神障害により、判断能力が不十分な場合。
 軽度の認知症もここに当てはまります。

Q: 判断能力の程度…これはどのようにして、判断されるのでしょうか?

A: 精神障害のレベルについてですが、申し立てをする際には医師に相談すべきです。
 ただ、最終的には裁判所での医師による鑑定に基づいて、裁判所が判断します。

Q: 申し立てをするには、どのようにすればいいですか?

A: 申し立ては、本人はもちろん、配偶者四親等内の親族が一般的です。
 ただ、身寄りのない人のために、市町村長にも審判の申立権が与えられており、地域の成年後見支援制度の整備もされています。
 次に申し立ては、本人の住所地の家庭裁判所となり、障害のある者を保護する者として成年後見人、保佐人、補助人が選任され、それぞれのレベルに応じた財産管理権、同意権、取消権などが付与されます。
 誰を成年後見人、保佐人、補助人にするかは、ご自身で候補者を探しておくことになります。
 公平のため、まったくの第三者に依頼する場合は、弁護士会から弁護士を推薦してもらうことも可能です。

Q: まったくの他人でも後見人として依頼することができるのですね。
 ちなみに江さん、この制度、例えば自分の将来のために、意識がはっきりしている今のうちになんらかの準備をしておく。ということはできないのでしょうか?

A: そのような要望に応えるために、「任意後見制度」という制度があります。
 これは、自分の判断能力が十分にあるときに、将来判断能力が不十分となった時、自分の代理人となるべき人と、その代理人の権限の範囲…例えば後見事務の内容・生活・療養看護・財産管理などを、契約によって定めておき、実際に本人の判断能力が不十分な状態になった時に後見事務を行ってもらうという制度です。

Q: これはいいですね。
 自分の頭できちんと判断できているうちに、将来のことを考えておくべきだと、今日はしみじみ感じました。
 認知症にはなりたくないですが、歳をとるにつれてやはり、心配になりますよね。
 高齢化が進み、自分を取り巻く周りにも、高齢者が増え、そして自らも歳をとっていくわけですから、どこかのタイミングで、将来のこと、じっくり考えたり話し合ったりする機会を設けることも大切なのでは…と思ったりしました。

A: そうなんです。
 相続のことにしろ、今回のご相談のような、老後のケアにしろ、元気なうちに、元気なうちだからこその、話合いや考えをまとめるなどのアクションを起こしていただきたいですね。
 そして、何か疑問に思ったり、もう少し詳しく知りたいことがありましたら、是非、弁護士に相談してください。

Q: ここで、山下江法律事務所のフリーダイヤルをお知らせしておきましょう。
 相談予約は、0120-7834-09 0120-7834-09 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 無料相談実施中です。
 今日は、成年後見制度について詳しく教えていただきました。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家を探せるウェブサイト「マイベストプロ広島・山口」に明日掲載予定の山下江さんのコラムでご覧いただけます。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
「インターネットでひどいことを書かれた」について
2015/8/17 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所 相続問題専門サイト成年後見制度とは

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