コラム

 公開日: 2015-06-23 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「借金も相続されるって本当ですか?」

2015/6/22(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「借金も相続されるって本当ですか?」
相続放棄 相談 広島 弁護士

■借金も相続されるって本当ですか?

Q: 今月は、「相続や遺言」をテーマに、みなさまから番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、36歳男性からのご相談です。

 「仕事が忙しくて余裕がなく、溜めに溜めておいた郵便物を、先日ようやく整理しました。
 その中に、なんと、父親の借金の督促状が混ざっていました。
 父親は既に他界しており、先日ようやく遺産分割が済んだところでした。
 相続人の誰も、借金があったことは知りませんでした。
 その借金額は1000万円を超え、私が受け取った相続財産では、到底支払えるものではないのです。
 私はどうしたらいいのでしょう?
 弟に相談したところ、本人が死亡しているのだから、放っておいてもいいのでは。と能天気な答えが返ってきました。
 それなら、息子である私宛に督促が来るはずもなく、どうしたらいいのか悩んでいます。
 江さん、丸子さん、相談にのってください。」

という、ご質問なのですが、
 江さん、この方、既に江さんのところに相談に来られたようですね。

A: そうなんですよ。
 このメールをいただいて、とにかく早く動いておかないと大変なことになると思いましてね。
 今回に限り、こちらからアクションを起こしました。

Q: この番組で解決してからでは遅い…ということだったのでしょうか?

A: そういうことです。
 すでに相談者とはお話をしていますので、ここからは、ラジオをお聴きの皆様に、知っておいていただきたいことをお話していきましょう。

Q: はい。
 ではまず、相談者のように、借金を残して亡くなられた場合、その後の借金は、本人がいないのだから…と支払う必要がないのでは…という弟さんの考え方について。
 江さん、これは間違った考え方ですよね。

A: そうですね。
 被相続人であるお父様の所有していた現金や土地などはプラスの財産、一方、借金など、負になるものがあれば、それはマイナスの財産として、相続財産の中に含まれますから、弟さんが言う、本人がいないから放っておけばよいということはありません。
 相続した人が、借金を引き継ぎ、支払わなければならないことになります。

Q: 本来であれば、財産を分ける際に、プラスの財産もマイナスの財産も全て出して、そこから遺産分割協議に入るのでしょうが、その際に、マイナス財産の存在を誰も知らなかったということなんでしょうか?

A: 債務者であったお父様は、1000万円以上の借金があったにもかかわらず、親族のどなたにもそれを話されていなかったようです。
 ですから、お父様が亡くなられて遺産分割協議の際にも、借金の存在は見逃されていたんですね。
 相続後に受け取った財産で払える範囲の借金であれば問題ないのですが、相談者のように、到底支払える金額ではない…すなわちマイナスの財産の方が多いとなると困りますよね。
 このような場合、法律では、「亡くなった人のマイナスの財産を背負わなくてもよくなる」制度を設けています。

Q: 「相続放棄」ですね。

A: そうです。
 これは言葉どおり相続を放棄することですが、借金の相続を回避するためにも使われます。
 これは、被相続人であるお父様の資産を譲り受けない代わりに、借金なども一切引き継がないという手続きをするという手段です。
 ただ、「相続放棄」をするには、原則として、相続が発生してから3ヶ月以内にしなければならないことになっています。

Q: 相談者は、既に遺産を受け取った後に、しばらく放置された督促状にて、借金の存在を知ったわけですから、相続が発生してからは、すでに3ヶ月以上を経過しているように思いますが…

A: 相続が発生したときから数えると、3ヶ月以上は経っているかもしれませんが、借金の存在を知らなかったことに対して過失がない場合、裁判所は、「相続人が被相続人の借金の存在を知った時から3ヶ月以内」に相続放棄の手続きをすれば認められるとしています。

Q: だから、今回の相談者も、急いで手続きしなければならないわけですね。
 さて、「相続放棄」をするには、どのようにすればいいのでしょうか?

A: 相続放棄は、家庭裁判所で手続きをすれば認められる可能性があります。
 この時、注意しておきたいのが、マイナス財産の存在を知ったら以降、一度受け取った相続財産があっても、手をつけないようにしてください。
 手をつけてしまうと、単純承認といって、全ての相続を認めたと判断され、自動的に、マイナスの財産も受け入れなければならなくなる可能性がでてきます。

Q: これは気をつけなければなりませんね。
 その他に、相続放棄をする場合に注意しなければならないことはありますか?

A: この他には、相続人が相続放棄をすると、最初から相続人でなかったということになります。
 すると、他の人が相続人となります。
 例えば、相談者と弟とお母さんが相続放棄をすると、お父さんのご両親が相続人となります。
 お父さんのご両親も相続放棄をするとお父さんの兄弟姉妹が相続人となります。
 ですから、第2次あるいは第3次の相続放棄手続きが必要となる場合がありますから、注意してください。

Q: なるほど、自分は放棄して借金から逃れられても、別の誰かが背負うことになるのですね。

A: はい、また、相談者の場合は、遺産分割協議の場で、借金の存在が分からなかった。ということは、被相続人は、無担保で借金をしていた可能性がありますね。
 この場合、もしかしたら過払い請求の対象となる借り入れかもしれません。
 そうすると、思わぬお金が返還されることも考えられます。
 相続人は、過払い分の返還請求権も相続することができますから、被相続人の借金の存在がわかったり、消費者金融の借り入れ返済表などを見つけたりしたときは、あわてて相続放棄をしない方が良い場合もあります。
 過去の完済分を含めて、過払い請求できるか否かを判断してみることも必要です。

Q: そのようなこともあるのですね。
 しかし、その判断は一人ではできないかもしれません。
 こんな時は、弁護士に相談してみるのがいいかもしれませんね。

A: そうですね。
 相続についても、弁護士にご相談いただけると様々なアドバイスをさせていただけると思います。

Q: 相続は、だれにも平等にやってきます。
 しかも、突然やってくることが殆どです。
 イザと言う時のためにも、今日、聞いた内容はしっかりと覚えておいていただきたいですね。
 今日は、「借金も相続されますか?」という質問について、江さんにいろいろと教えていただきました。
 山下江法律事務所では、相続アドバイザー、上級アドバイザーによる相談も随時行っており、現在弁護士による無料相談も実施中です。
 相続に関するお悩み、質問がある方は、ぜひ相談してみてください。
 地元広島の山下江法律事務所、フリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
「遺言作成上のアドバイス」について
2015/6/29 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所 相続問題専門サイト 「相続放棄とは」について

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