コラム

 公開日: 2015-03-31 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「別居したが生活が苦しい」

2015/3/30(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「別居したが生活が苦しい」
婚姻費用 広島 相談 弁護士

■別居したが生活が苦しい

Q: 今月は、「離婚や男女トラブル」をテーマに、みなさまから番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 43歳の女性からいただいた相談メール、ご紹介しましょう。

 「私は夫の暴力に絶えかね、現在、家を出て子ども2人とアパートで暮らしています。
 数年前から悩んでいましたが、子どものことを考えると、離婚に踏み切れず、さらに専業主婦でしたので、一人で子どもたちを育てていくのにも不安があり、いつか家族4人で仲良く暮らせる日が来ると夢見て耐えていました。
 しかし、夫の暴力はひどくなる一方で、子どもたちにこんな姿を見せてはいけない…と思い、逃げるように家を出ました。
 まずは、とにかく働かなければと思い、近所のスーパーでパートとして働いています。
 しかし、パート収入だけでは思った以上に大変で、正直、根を上げてしまいそうです。
 本当はこのまま離婚をして、私の力で子どもたちを育ててきたいのですが、貧しい思いをさせるのもかわいそうです。
 私が我慢をして、家に戻った方がいいのでしょうか?
 今更、正社員として採用される歳でもなく、この先、どうしていけば良いか、本当に困っています。
 こんな、ゴールの見えない相談を弁護士の先生にしても良いものか悩みましたが、思い切ってメールをしてみようと思った次第です。
 何かアドバイスをいただけないでしょうか?」

 という内容です。
 お金のこと、子どもたちのこと、離婚のこと、いろんなことを考えて考えて、どうしていいかわからなくなってしまったようですね。
 さぁ、江さん、どうしましょう。

A: メールの内容だけでアドバイスするのは難しいのですが、子どもたちのために、お金のために…と暴力に耐えてまで元の生活に戻すべきかは疑問ですね。
 もちろん子どもたちのために、両親が揃っていた方がいいとか、貧しい思いをしなくてすむ…とか、元の生活に戻ればプラスの面はあるかもしれませんが、それが全て、子どもたちにとって良いことばかりではないかもしれません。
 むしろ、母親が我慢ばかりしている姿を見ることになるわけですからね。

Q: 江さん、私もそう思っていました。
 相談者のこの方も、自分のシアワセの為に生きて欲しいですしね。
 しかし、子どもに不便を味わわせたくないという母ゴコロも、よ~くわかります。
 何か良い手はないものでしょうか?

A: やはり大きな問題は、お金の問題でしょうかね。
 是非、「婚姻費用分担請求」の申立を家庭裁判所に行うことをおすすめします。

Q: 「婚姻費用分担請求」ですか? 前にも紹介しましたね。
 江さん、もう一度、詳しく教えてください。

A: はい、民法760条では「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と書かれています。
 「婚姻費用」とは、夫婦とその家族が、その収入や財産、社会的地位に応じて、通常の社会生活を維持するために必要な生活費のことです。
 具体的には、婚姻中の衣食住に関する費用、医療費、子どもの教育費・養育費など夫婦が婚姻生活をしていくのに必要な費用のことをいいます。
 夫婦は「婚姻から生じる費用を分担する義務」があり、婚姻関係にある限りは、お互い同程度の生活を営む権利を持っており(これを「生活保持義務」といいます)、収入の少ない方が、多い方に対し、双方が同程度の生活を営むことのできる限度で金銭を請求することができます。

Q: この請求は、夫婦関係が破綻していても請求できるものでしたよね?

A: はい。
 大丈夫です。
 離婚するまでは、婚姻費用を収入に応じて負担しなければなりません。

Q: 収入の少ない方が、多い方に対して、請求できるということですが、一体、いくらぐらい支払われるものなのでしょう?

A: 婚姻費用は、原則、「月々いくら」というカタチで決めます。
 金額については、まず、夫婦間で話し合いを行い、それでも決まらない場合は裁判所に対して調停を申し立て、調停委員を交えた話し合いによって決めていきます。
 金額が決まれば、その金額を請求することができます。

Q: 話し合いで決める…ということは、なかなかスムースには決まりそうにないですね。

A: もし、調停で話し合いをしても決着がつかない時は、家庭裁判所の裁判官が審判というカタチで金額を決定します。
 婚姻費用の金額は、夫婦の収入・子どもの人数・それぞれの子の年齢などを総合的に考慮して決められます。

Q: 具体的例を示してもらえませんか。

A: はい。
 「養育費・婚姻費用の算定表」というものがあります。
 これによると、例えば、子2人が0歳~14歳の場合で、権利者の給与が年150万円で義務者の給与が年500万円の場合であれば、月8万円~10万円となります。

Q: 良く分かりました。
 裁判官が金額を決定すれば、払ってもらえそうな気がしますね。
 金額が決まったら、いつから請求できるのですか?

A: 「婚姻費用分担請求」は、請求したときから認められるというのが裁判所の一般的な考え方です。
 例外的に請求できる場合がありますが、過去に遡って請求することは難しいということです。

Q: では、早めに請求手続きをした方がいいですね。
 この「婚姻費用分担請求」はいつまで受け取ることができるのでしょうか?

A: 支払い請求の終わりは、婚姻費用分担義務がなくなるまでです。
 具体的には「離婚が成立するまで」あるいは「再び同居するようになるまで」が一般的です。

Q: なるほど、よくわかりました。
 相談のメールでは、逃げ出したようなカタチで家を出ているようですから、夫婦間での話し合いも難しいかもしれません。
 そんな時は、是非、弁護士に相談されてはいかがでしょうか?
 ではここで地元広島の山下江法律事務所のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 今日は、「別居後の生活」、特に「婚姻費用分担請求」について」江さんにアドバイスをいただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
「セクハラ最高裁判決について」について
2015/4/6 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

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TEL:0120-7834-09

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