コラム

 公開日: 2015-03-03 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「婚約を破棄すると言われた」

2015/3/2(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「婚約を破棄すると言われた」
婚約破棄 広島 弁護士

■婚約を破棄すると言われた

Q: 今月は、「離婚や男女トラブル」をテーマに、みなさまから番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、28歳女性からのご相談です。

 「先生、丸子さん、聞いてください。
 私は5年付き合った彼と今年の夏に結婚する約束をしています。
 念願叶っての結婚だったので、うれしくて友達にも報告し、みんなに喜んでもらっています。
 お料理教室にも通い始め、ばら色の毎日だったのに…。
 先日彼から、話があると呼び出され、そこで、結婚を取りやめたいと言われました。
 あまりにも急な話だったので、頭が真っ白になり、取り乱してしまいました。
 どうしてなのか、何がいけなかったのか、さっぱりわかりません。
 ただ、共通の友達から聞いたのですが、最近、彼が私と違う女性と一緒にいるところをよく見かけるらしく、もしかしたら、好きな人ができたからじゃないか と思うようになりました。
 既に両家にも挨拶を済ませ、結納も交わしているのに…どうしたらいいかわかりません。
 私はこのまま、彼と別れなければならないのでしょうか?
 彼のことが大好きなのでどうしても結婚したいのです。
 結納を交わしていることを理由に、このまま結婚できる術はないのでしょうか。」

という内容です。
 この女性、相当傷ついているようですね。
 お気の毒です。
 江さん、これは、婚約破棄ということでしょうか?

A: そうですね。
 彼のことが大好き…と書かれているだけに、つらいですね。
 ただ、現実問題としては…婚約を解消したいと申し出があったわけですから、「婚約破棄」の状態。といえますね。

Q: メールには、結納を交わしていることを理由にして、結婚することが出来ないか…とありますが、法律上、このよう判例はあるのでしょうか?

A: 結納は、正式に婚約を調える儀式です。
 婚約が成立したということは、両者の間で、結婚するという契約が成立したということになります。
 しかし、この契約を、一方が破棄するというケースも、もちろんあり、これを契約が成立したのだから契約どおりに履行せよ。と強制することはできません。
 今回のご相談のように、婚約したけど何らかの事情で、結婚するのがいやになった人に、婚約したのだから結婚しなければいけません。とはいえませんからね。

Q: やはり、そうですよね。
 人の気持ちは、法律では動かせませんよね。

A: 残念ながら、そういうことです。
 ただ、結婚するという契約を破ったことに対する責任を逃れることはできません。

Q: …というと?

A: 結婚するという契約を交わしたわけですから、その契約を一方が破棄するということは、婚約破棄をする正当な理由がなければ、契約の債務不履行ということになります。

Q: そうでした。
 婚約を破棄するのにも、正当な理由が必要でしたね。
 江さん、もう一度、教えていただけますか?

A: はい、裁判例では「婚約破棄」の正当な理由を次のように述べています。
 婚約の相手方に不貞行為があった場合。
 いわゆる婚約者以外と性的関係を持った場合です。
 相手方から暴行・侮辱的な暴言を受けたような場合。
 社会常識を相当程度に逸脱した言動。
 相手方が、性的不能者となってしまった場合。
 相手方が失業や倒産などにより、収入が極度に低下した場合
などが正当な理由として挙げられています。

Q: 逆に「相性や風水などによると方位が悪い。」や「家風に合わない、性格的に合わない」などは、「正当な理由」とは言えないということでしたよね。
 思い出しました。
 今回のご相談では、彼から突然、別れを切り出されて、彼女には、本当の理由がわからないようです。
 憶測では別に好きな人ができたのでは…ということですが、これが本当なら、婚約を破棄できる正当な理由にはなりませんよね。
 今後、相談者のこの方は、どのように行動すればいいのでしょうか?
 相手の男性に慰謝料や損害賠償を請求できたりしますか?

A: 結婚を取りやめたいという本当の理由が定かでありませんから、明確にはいえませんが、相談者の憶測が本当の理由であった場合は、相手の男性に損害賠償責任が生じます。
 婚約を破棄した場合の賠償責任は、大きく2つに分けられます。
 一つは、実際に発生した財産上の損害を補填するもの。
 これは、婚約指輪の購入や結納に掛かる費用、その後に行われる結婚式や披露宴のためにいろいろ準備されていた費用をさします。
 そのほかにも新居の準備費用や新たな生活に備えて、家財道具などを購入しているといったケースが考えられます。
 そういった実際に掛かった費用を賠償してもらうということです。

Q: 結納まで交わしているのですから、実質、なんらかの費用は発生している可能性が高いですね。
 さて、もうひとつの損害賠償責任は、慰謝料のことでしょうか?

A: 丸子さん、正解です。
 もうひとつの損害賠償責任は、精神的苦痛に対する慰謝料です。
 今回の相談者は、結納を理由にしてまでも彼と結婚したい。と言われています。
 大好きな彼からつきつけられた話ですから、相当なストレスを感じていると思いますね。
 慰謝料については、婚約破棄の理由、婚約期間・肉体関係の有無・年齢・社会的地位や所得など具体的なケースによって、請求できる金額が変わってきます。
 様々な事情を考慮して定められることになるでしょう。

Q: それともうひとつ気になるのが、結納金です。
 きっと、相談者のこの方は、結納金を受け取っていらっしゃると思うのですが、婚約破棄になると、結納金は返還しなければなりませんか?

A: これは安易にはいえませんが、婚約破棄に正当な理由がない場合は、返還する法的義務はないと言えます。

Q: 相談者の彼を大好きな気持ちを考えると、なんとか結婚させてあげたい。という気持ちもありますが、逆に、結婚する前でよかった。と思えるといいですね。
 彼ときちんと話をして、納得できる結論を導き出していただきたいですね。

A: そうですね。
 このような状態で結婚して、将来離婚…なんてことになるよりは、いくらかのリスクはあったとしても、婚約の今の段階で破棄した方が良かったと思える日がくるかもしれません。
 どちらにしても、よく話し合い、よく考えて答えを出していただきたいですね。
 何か不安があったり、悩んでしまったりした時は、是非、相談してみてください。

Q: そうですね。
 ひとりで悩む前に、地元広島の山下江法律事務所に、電話されてみてはいかがでしょうか?
 フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは 0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 今日は、結納後、彼から婚約破棄を告げられたという相談について、答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ
「離婚チームがあると聞いたのですが」について
2015/3/9 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所HP「女性弁護士による、女性のための離婚・男女トラブル相談」

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TEL:0120-7834-09

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