コラム

2014-11-18

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「サービス残業って何?」

2014/11/10(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「サービス残業って何?」
残業代請求 広島 相談 弁護士
■サービス残業って何?

Q: 今月は、「広島土砂災害と企業法務」をテーマに、番組に寄せられましたお手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: そんな中、29歳女性の方から、このようなメールが来ましたので紹介します。

 「私は3年前から全国で100店舗以上展開している某販売会社の広島市内の店舗にアルバイトとして勤めていましたが、昨年ついに正社員として採用されました。
 正社員になれたことがうれしく、自分なりに頑張っていました。
 採用されるとき、勤務時間は、お店がオープンする10時~19時までで、お昼1時間休憩といわれていましたが、実際には9時には出勤して開店準備をし、閉店後、精算や仕入れの手配など21時頃まで働いています。
 アルバイトのときは時給計算だったので、働いた分だけの給料がありましたが、今は毎月決まった給料だけです。
 先輩たちに相談すると、皆がやっているのだし、これが「サービス残業」だといわれました。
 先輩の言っていた「サービス残業」っていったい何ですか?教えてください。」

という内容です。
 江さん、この相談の女性は、8時間以上働いているのに残業手当が出ていないということですかね。

A: そうですね。
 まあ詳しくお話を聞いてみないとわかりませんが、とても時間通りには終わらないような職場環境なのでしょうかね。

Q: そもそも「サービス残業」とは、どういうことなのですかね?

A: そうですね。
 まず法律的に整理してみたいのですが、働く労働者の最低条件を定める法律として、「労働基準法」という法律があります。
 労働基準法は、その第32条に
・使用者は、労働者に休憩時間を除いて1週間に40時間を超えて労働させてはならない。
・使用者は1週間の各日については、労働者に休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
としています。
 もちろん例外はあるのですが、大筋で言ってしまえば、労働基準法で定められている労働時間は、「1日8時間以内」「1週間40時間以内」であり、この労働時間を超えた分は残業ということになり、当然、残業代が支払われるべきなのです。
 そうした一定の時間を超えて労働しているにも係らず、残業代を受け取っていないことを、労働者が使用者つまり会社側に対して、サービスで残業しているともいえることから「サービス残業」と呼んでいるのです。

Q: 「サービスで残業」というと聞こえは悪くはないようですが、法律的にはどうなんですか?

A: はい、これは、正真正銘の違法行為であるといえます。
 こうした「サービス残業」が表面化してきた背景には、デフレスパイラルに陥った経済状況の中で、企業側がとにかく「安く」製品を製造したり、「安く」販売したりするために、製造原価のみならず一般管理費とくに人件費の削減のため、大規模なリストラを行ったという背景が有ると思われます。
 その結果として、社員1人当たりに課される仕事量が増加し、時間外に労働をする、だけど経費削減という名目の中でそれに見合う賃金が支払われないということにつながったのではないでしょうか。

Q: なるほど、まあそういう時代背景はあるのでしょうが、だからといって許されることではないですよね。

A: はい。
 そうですね。
 時間外労働に対価が発生するのは当然のことと思います。
 ただ、働き方といいますか、労働時間の制度として、「1日8時間1週40時間」という原則だけでは、業務内容や雇用形態によっては効率的に働けないという職場もありますよね。
 そこで労働基準法では「変形労働時間制」や「フレックスタイム制」「みなし労働時間制」という例外的な制度を設け、効率的な労働を促進し、不要な残業を削減できるように配慮しています。

Q: 「変形労働時間制」「フレックスタイム制」「みなし労働時間制」ですか?

A: はい、少し専門的になりますので、かいつまんで説明しますと、まず「変形労働制」とは、1週間とか1か月とか1年とかいう一定の期間内の労働時間を平均して考える制度で、その平均が1週間当たりの法定労働時間40時間を超えないようにする制度です。
 例えば、土曜日曜はお店が忙しいので9時間働くが、他の日は7時間勤務として、1週間の平均値において40時間を超えないというような取り決めを、労働者と使用者とで協定し、それを監督署に届けるか就業規則に記載することで、運用される制度です。

Q: 変形労働制について説明いただきました。
 「フレックスタイム制」とは?

A: はい、みなが出勤するコアタイム、例えば10時から15時というものをもうけ、その前後では出退勤時間を自由に選択できるという制度です。

Q: 便利ですね。
 最後の「みなし労働時間制」というのは、どういう制度でしょうか?

A: はい。
 「みなし労働時間制」とは、あらかじめ一定の労働時間を労働したものと「みなす」制度です。
 外回りの営業職などずっと事務所の外で働いていらっしゃる方など、業務の内容によっては、実際の労働時間を管理することが難しい場合もあるのでこの制度が出来たのですね。
 この「みなし労働時間制」には大きく分けると、
・事業場外労働に関するみなし労働時間制
・専門業務型裁量労働制
・企画業務型裁量労働制 
の3つの制度があります。

Q: みなし労働時間制の中に3つの制度があるということですね。

A: そういうことです。
 働き方や業種によってみなし労働時間制が適用されます。
 但し、みなし労働時間性が適用される場合であっても、労働基準法に定める休憩、休日、深夜業に関する規定は適用されるので、みなし労働時間制を採用していることを理由として休憩や休日を与えなかったり、休日労働や深夜業に対する割増賃金を支払わなかったりすることは、労働基準法違反となります。
 詳しくは、それぞれの詳しい事情も伺ってから判断することにもなりますので、ぜひ当事務所にご相談いただければと思います。

Q: 問題をそのままにしていても解決することはありません。
 どうぞ、ひとりで悩まず、地元広島の山下江法律事務所に、まずはご相談されてみてはいかがでしょうか?
 フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは 0120-7834-09 0120-7834-09 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 今日は、「サービス残業」に対するお問合せから労働基準法に定める労働時間制度について法律の専門家のお立場から詳しく教えていただきました。
 江さん、ありがとうございました。


■次回のテーマ
「顧問契約について教えて」について
2014/11/17 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所HP「残業代請求など」

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