コラム

 公開日: 2014-07-01  最終更新日: 2014-07-04

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「特定調停手続について教えて下さい。」

広島 山下江法律事務所
2014/6/30(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「特定調停手続について教えて下さい。」
特定調停 相談 広島 弁護士

■特定調停手続について教えて下さい。

Q: 今月も、番組に寄せられましたお手紙やメールから、いろいろなご相談について法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、43歳、男性からのご相談です。
 
 「私の父は不動産業をしておりました。
 父はその事業のために、消費者金融を含む7、8社の金融機関から借入をしました。
 私はその父の借入のほとんどにつき連帯保証をしました。
 連帯保証した金額は1億円近くになります。
 最近では父の支払が困難になってきていました。
 この度父が死亡しました。
 金融機関から私に一括返済の支払の請求が来ました。とても一辺に支払える金額ではありません。
 弁護士に相談したところ、破産手続を進められたのですが、私は破産をしたくありません。
 私には預金や不動産などの資産はありませんが、現在の収入は年800万円程度です。
 借金額を減額してもらい、減額してもらった金額を分割で支払っていければと思っています。
 そうして考えていたところ、友人から、特定調停という手続があることを知りました。
 この特定調停手続という制度について教えて欲しいのですが・・・」

ということです。
 江さん、特定調停について教えて欲しいということですが。

A: はい。
 特定調停とは、経済的に破綻するおそれのある債務者、これを特定債務者と言いますが、個人・法人を問いません。
 この特定債務者の経済的再生に資するために、民事調停法の特例として定められた手続です。
 特定調停法、正確には「特定債務者等の調整の促進のための特定調停に関する法律」といいますが、この特定調停法にその内容が定められています。

Q: 特定調停法というものがあるのですね。

A: はい、そういうことです。

Q: この相談者の方は、借金の金額を減額してその後分割して支払うということのようですが、確か、このやり方について、番組では以前「任意整理」という方法の紹介があったと思います。
 その「任意整理」とどう違うのですか?

A: よく覚えていらっしゃいましたね。
 はい、任意整理も弁護士が債務者の代理人として債権者と交渉して、借金の減額を行う手続です。
 一番違うのは、任意整理が裁判所を通さずに行われる弁護士と債権者との交渉であるのに対して、特定調停は、裁判所を介しての話し合い・交渉と言うことになります。

Q: なるほど、確かに特定調停は裁判所に申立をして裁判所を通して行う手続ということですね。
 任意整理と比べて、特定調停を行うことのメリットということはあるのでしょうか。

A: いくつかありますが、主要な点をあげましょう。
 ひとつは、裁判所に申し立てることにより、債権者(金融機関)による強制執行を停止させることができることです。
 その場合には、無担保もありうることです。
 2つ目は、債権者が消費者金融の場合に、任意整理では消費者金融が取引履歴の開示を拒むことがありますが、特定調停では、裁判所による過料の制裁を背景に取引履歴の開示を求めることができることです。

Q: なるほど、裁判所が力を発揮するのですね。

A: はい。
 こうした点は法律上の利点ですが、私の経験では、実務上のメリットとして次の2点が大きいと考えています。
 ひとつは、多数の債権者が存在する場合に、任意整理では、債務者の資産状況や支払能力、返済方針について、債権者に個別に説明をし、個別に協議しなくてはなりませんが、特定調停では債権者を1つの裁判期日に同時に集めて事情などの説明が可能と言うことです。
 統一的な解決方法について、全債権者の理解を得ることができる場合もあります。
 もうひとつは、金融機関が減額に応じやすいということです。
 貸付金を任意整理により安易に減額することは金融機関にとってはモラルハザードの問題も生じ、株主からの代表訴訟の問題にもなりかねません。
 ところが、裁判所による合意の成立となると、減額にはそれなりの合理性があるということで、一応裁判所のお墨付きを得ることになります。
 そうすると、株主代表訴訟などのリスクがかなり少なくなることになります。
 すなわち、金融機関が減額に応じやすいと言うことです。

Q: なるほど、実務上のメリットというものもあるのですね。

A: はい、そういうことです。
 特定調停は、従来、なかなか利用する人が少なかったのですが、こうした点が見直されたのでしょうか、最近では、日本弁護士連合会も、特定調停の利用をお勧めしています。

Q: 江先生の事務所で、この特定調停を利用されたことはありますか。

A: はい、あります。
 詳しいことは、弁護士の守秘義務の観点から言えませんが、負債が5億円以上ある方の依頼を受けたことがあります。
 不動産などの資産もあまりなくて、自己破産が一番最適の方針だったので、自己破産を勧めたのですが、どうしても自己破産をしたくないとおっしゃられる。
 そこで、いろんな方法を考えました。
 任意整理はもちろんのこと、民事再生手続や第三者に不動産を購入してもらい債務を減額して、リースバックする方法などです。
 しかし、いずれもうまくいかず、最後の方針としてとったのが、この特定調停でした。
 約10社の金融機関を相手にして、特定調停を起こしました。
 自己破産すると各金融機関のもとにはほとんど配当は無いが、こちらの減額案を分割で支払えば、金融機関の回収率はかなりアップすることを粘り強く説得し、債務の総額を約1億5000万円まで減額することに成功しました。
 そして、自己破産することを免れました。

Q: へ~、そんなことができるのですね。

A: はい、今ご紹介した案件はかなり解決が難しい部類でして、解決まで約5年間かかりました。

Q: でも依頼者の方は喜ばれたのではないですか。

A: はい、苦労の甲斐があったということです。
 いつもうまく行くとは限りませんが、特定調停という方法もあるということです。
 この依頼者の方も特定調停を行われてはどうでしょうか。
 借金や連帯保証に悩まれた方は、どうぞ、法律の専門家である弁護士にお気軽にご相談ください。

Q: ひとりで悩まず、地元広島の山下江法律事務所に、まずはご相談されてみてはいかがでしょうか?
 フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは 0120-7834-09 0120-7834-09 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 今日は、特定調停手続きについて、くわしく教えていただきました。
 江さん、今日もありがとうございました。


■次回のテーマ
「交通事故、弁護士に依頼すると裁判になるのでは」について
2014/7/7 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■債務整理・自己破産サイト 特定調停について

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