コラム

 公開日: 2014-06-24  最終更新日: 2014-07-04

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「会社が債務超過、事業だけは続けたいが」

広島 山下江法律事務所
2014/6/23(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「会社が債務超過、事業だけは続けたいが」
債務超過 相談 広島

■会社が債務超過、事業だけは続けたいが

Q: 今月も、番組に寄せられましたお手紙やメールから、いろいろなご相談について法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、54歳、男性からのご相談です。

 「私は40歳のときに、大手の印刷会社から独立し自分で事業を開始しました。
 約10年くらいは何とか黒字を出し続けてこれたのですが、この数年は赤字続きで、会社は債務超過に陥ってしまいました。
 最近では、高利の商工ローンにも手を出さざるを得なくなり、その利払いの金額も大きくなっています。
 当社は印刷部門とは別のインターネット部門もあり、そちらの方は順調に伸びています。
 しかし、印刷部門については改善の見込みはありません。
 インターネット部門だけでも、存続させて会社を続けたいのですが、何か良い方法はないでしょうか?」

という相談がきております。
 江さん、会社は債務超過だが、1部門だけでも事業を続けたいというご相談のようです。

A: なるほど、会社全体としては債務超過だが、業績の良い部門について継続して事業を行いたいということのようですね。
 会社が事業を継続しながら債務を整理していく方法としては、一般的には民事再生手続や特定調停手続などがあります。
 民事再生手続は、債権者の同意の下(すなわち、債権者集会において、出席債権者の過半数かつ議決権の総額の2分の1以上の賛成が必要)債務額を減額してもらい、それを一定期間にわたって分割して支払い続け、再建計画に従って会社を建て直す方法です。
 特定調停は、裁判所の関与の元で、債権者との話し合いにより債務額を減額してもらう方法です。

Q: なるほど、民事再生手続や特定調停があるのですね。
 今回の相談者の場合は、どうでしょうか?

A: 今回の場合は、おそらく両手続とも会社再建法としてはふさわしくないと思われます。

Q: ふさわしくないのですか?
 どうしてでしょう。

A: 債権者が債権額の減額に応じるのは、ここで会社に破産手続をとられるよりも、減額した金額を分割でも支払ってもらった方が回収率が上がるからです。
 すなわち、会社が分割でも支払えることが見込めるかどうかがポイントになるわけです。
 今回の場合は、印刷部門の赤字については、いわば構造的な問題であり、改善の余地がないのではないかということです。
 ですから、会社の再建計画(=債務の分割支払い計画)に無理があると思われるからです。
 ですから、おそらく民事再生手続も特定調停手続も、債権者の同意を得られない可能性が高いということです。

Q: では、事業継続は無理なのでしょうか。
 何か良い方法はないのでしょうか。

A: そうですね。
 せっかくのインターネット部門の好調をつぶしてしまうのは、もったいないですよね。
 そこで、お勧めしたいのが、今の会社の破産手続と新会社へのインターネット部門の事業譲渡を組み合わせて行う方法です。

Q: そのようなことができるのですか。

A: はい、キチンとした適法な手続をとることにより、可能です。
 ただし、この場合には、新会社の設立に協力してくれる方(会社)、すなわち、資金援助をしていただける方の存在が必要です。
 今回の場合、インターネット部門は好調とのことですので、この部門に魅力を感じ、協力しようとする方が現れる可能性は十分あります。

Q: なるほど、会社の破産手続と新会社への事業譲渡ですか。
 注意しなければならない点は何かありますか?

A: そうですね。
 事業譲渡に際して、今回はインターネット部門ですが、その事業価値を適性に算定することですかね。
 もともと、このインターネット部門の事業価値は、会社の企業価値の一部ですよね。
 それを会社から他の新会社に移すわけですから、会社には適正な対価(金額)が支払われなければならないということになります。
 事業価値の算定に当たっては、会社の債権者の疑義を生まないように、公認会計士などに依頼することになると思います。
 考えてみて下さい。
 例えば、このインターネット部門の事業を無償で、対価無しで、他の会社に譲渡した場合、破産する会社の債権者はその会社の財産が不当に他に流出したと怒るのは当然ですよね。
 こうした行為は、法律的にも詐害行為(債権者を害する行為)となり、違法となりますので、念のために付け加えておきます。

Q: なるほど、譲渡する事業の価値の算定をキチンと行うことですね。

A: はい、そういうことです。

Q: ところで、破産する会社ですが、社長さん、この相談者ですが、どうなるのでしょうか?

A: 相談者の社長さんは、会社の債務について連帯保証しているのが通常ですので、個人は自己破産しなければなりません。
 自己破産をして、借金や連帯保証のない状況で、新会社に関与して行くことになると思います。

Q: なるほど、債務を清算して新しい人生を歩むことになるのですね。

A: はい、そういうことです。
 会社の債務超過や事業の継続についてお悩みの方がいらっしゃいましたら、法律の専門家である弁護士にぜひご相談ください。

Q: どうぞ、ひとりで悩まず、地元広島の山下江法律事務所に、まずはご相談されてみてはいかがでしょうか?
 フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは 0120-7834-09 0120-7834-09 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 今日は、会社の債務超過と事業継続についての相談にお答えいただきました。


■次回のテーマ
「特定調停手続について教えて下さい。」について
2014/6/30 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

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