コラム

 公開日: 2014-03-18  最終更新日: 2014-07-04

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「亡き父の遺言によると自分の取り分がないが?」

広島 山下江法律事務所
2014/3/17(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「亡き父の遺言によると自分の取り分がないが?」
遺留分 相談 広島

■亡き父の遺言によると自分の取り分がないが?

Q: 今月は、「相続」をテーマに、皆様からいただいた様々な悩みを解決していきます。
 今日は、46歳、女性からのご相談です。

 「先日、実家の父が亡くなりました。
 葬儀を終え、初七日の法要も終えた後、実家で両親の面倒を見てきた兄が、「父の遺言があり、お前の遺産の取り分はない。」というのです。
 年老いた母も、「高校卒業後、京都の大学に行き、その後関西で就職、結婚をして、実家の広島にはめったに帰ることのなかった私には、受け取るべき遺産はないだろう」という風に考えているようです。
 でも、たまに実家に帰るとにこやかに親子で会話し、私の子ども、父にとっては孫に対しても、かわいがってくれていたのに、まさか相続する財産がまったくないと父から遺言されているとは思いませんでした。
 私には母や兄とは違い、父の遺産を相続することはできないんでしょうか。」

というお問い合わせのメールが来ています。
 江さん、今週もよろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。
 この番組でも、相続については何度かお話してきましたが、相続においては、被相続人(亡くなった方のことですが)は、原則、自由意志にもとづいて遺言することができます。
 原則はそうなのですが、但し、全財産を「ある一人の子どものみに譲る」とか、「愛人に譲る」という遺言をすると、その他の残された家族は生活に困ってしまうことがありますので、
 法律では亡くなった方の配偶者、子ども、両親や祖父母などであれば、遺言の内容に反してでも取り分を認めています。
 これを「遺留分」と呼びます。
 例えば、子どもであれば、結婚して家を出て行った娘、就職後ほとんど家に帰っていない息子であっても遺留分が認められます。
 ちなみに、亡くなった方「被相続人」の兄弟姉妹には遺留分は認められていませんので注意が必要です。

Q: そうしますと、この方も相続は出来るということですね。

A: そうですね。
 法律は最低限度の相続財産を遺族に保証しています。
 つまり法律は、家族財産の公平な分配という観点から、相続人に対し、一定の限度でこれを取り戻す権利を認めているのです。
 相談者のように、相続人が、亡くなったお父さんの妻であるお母さんとお兄さんと相談者ご本人の子ども二人の場合にこの相談者が遺留分として請求できる権利は、遺産の8分の1となります。計算は次の通りです。
 子どもの相続分は2分の1ですが、子どもが相談者と兄の2人ですので、相談者の相続分は、2分の1×2分の1=4分の1です。
 遺留分は、子どもの場合、相続分の2分の1となっていますので、相続分4分の1×2分の1=8分の1となります。
 ただしこの「遺留分」というものは、当然に貰えるものではなく、請求をしなければなりません。
 この請求のことを「遺留分減殺請求」(イリュウブンゲンサイセイキュウ)と言います。

Q: 「遺留分減殺請求」ですか・・・。
 難しい言葉が出てきましたが、相談者が、遺留分減殺請求するためにはどうすればよいのでしょうか?

A: はい、遺留分を請求するには、相続開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年以内にしなければなりません。
 請求先は、贈与などを受けて遺留分を侵害している相手方です。
 また請求する権利は、相続開始より10年で消滅します。
 間があいてからの減殺請求は、後々のトラブルに発展することが多いので、できるだけ早く請求したほうがよいと思います。

Q: 1年以内に請求しなければならないんですね。
 どんなふうに請求するのですか?

A: はい、「遺留分減殺請求書」というものを出すのですが、この場合、内容証明郵便で送付すべきです。
 内容証明できちんと証拠にしておかなければ、後に、遺留分減殺請求をしたのかどうかで争うことになりかねませんからね。

Q: なるほど、それで請求手続きは終わりですね。

A: まあ、手続きとしてはそうなのですが、弁護士としての経験から言うと、「遺留分減殺請求」をする場合は、殆どが揉め事になります。
 揉めた場合には、家庭裁判所で調停、審判ということになるのですが、ある意味では揉める事への覚悟が必要と言えるかも知れません。

Q: こういう場合、一人で悩まず法律の専門家である弁護士事務所に相談したほうがよさそうですね。
 このケースのように、自分の死後、親族で揉め事が起こらないようにするには、遺言を残す側の立場として、どう遺言書を作成しておけばよいのでしょうか?

A: そうですね。
 まず一つには、最初から遺留分を盛り込んだ遺言書を作ることですよね。
 具体的には、「私の遺産については、妻に1/2を、子どもに3/8を、あるいは前妻との子がいるなどとしたら、その子には1/8を相続させる」などのように遺言をすることです。
 こうすることで、遺留分減殺請求はされないで済みます。
 結果的に、相続財産の一部を渡すことにはなりますが、こうした遺言を残すことが、争いを生じさせない方法と言えるでしょう。

Q: なるほど。

A: もう一つは、遺言状の中に、「遺留分の請求などしないでほしい」と一文入れておくということですかね。
 これはもちろん法的な拘束力はありませんが、精神的な部分で争いを抑止する力になるかもしれません。

Q: なるほど、今日は相続の遺留分と遺留分減殺請求について伺いました。
 相続についても、法律的にいろいろな手続きも必要ですし、専門家である弁護士に相談するのがよろしいですね。

A: はい、地元広島の山下江法律事務所にご相談ください。
 当事務所には、NPO法人相続アドバイザー協議会の認定を受けた「相続アドバイザー」・「上級アドバイザー」が常駐しており、法律問題だけでなく、相続税や不動産の問題など、相続手続き全般のご相談やサポートのお手伝いをしています。
 ただ今山下江法律事務所の「相続アドバイザー」・「上級アドバイザー」へのご相談は、初回に限り30分間無料としております。
 この機会に「相続」について疑問に感じられたら、ぜひご相談ください。

Q: 相続の時も、ひとりで悩まず、地元広島の山下江法律事務所に、まずはご相談されてみてはいかがでしょうか?
 フリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは 0120-7834-09 0120-7834-09 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。


■次回のテーマ
「遺産分割で揉めています。」について
2014/3/24 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■相続問題「遺留分の問題」についてはコチラ↓↓↓
http://www.hiroshima-sozoku.com/500/

■バックナンバー(相続)
・「遺言書を発見したのですが・・・。」 2014/3/10OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/7731/
・「兄弟姉妹の孫は相続人になりますか?」  2013/3/3OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/7712/
・「遺言書通り分けないといけない?」  2013/11/11OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/7395/
・「ママが巻き込まれる相続トラブル」  2013/5/27OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/6744/
・「資産と借金・・・相続を迷っている」 2013/5/20OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/6720/
・「父親に買って貰ったマンションの相続」 2013/5/13OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/6672/
・「遺言書のつくり方について」 2013/5/6OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/6659/
・「姉が認知症の親の金を勝手に使う」 2013/1/21OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/6136/
・「エンディングノートについて」 2012/11/26OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/5892/
・「遺言の内容を変更したい」 2012/11/19OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/5860/
・「株式を相続したのですが…」 2012/11/12OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/5824/
・「未成年者への相続」 2012/11/5OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/5789/
・「紙切れに書かれた遺言書」 2012/4/30OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/4612/
・「生命保険金は遺産分割の対象となりますか?」 2012/4/23OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/4565/
・「どこの家庭でも起こりうる相続問題」 2012/4/16OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/4501/
・「相続アドバイザーって何?」 2012/4/9OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/4446/
・「初めての相続~流れの説明~」 2012/4/2OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/4395/
・「胎児は相続できますか?」 2011/10/31OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/3346/
・「遺留分を放棄させることは可能?」 2011/10/24OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/3290/
・「弟から遺留分の請求が…」 2011/10/17OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/3243/
・「死亡した父の借金取り立てが来た」 2011/10/10OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/3205/ 
・「夫が別の女性との間でつくった子に相続させたくないが…」 2011/10/3OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/3116/
・「子どもがいない夫婦の相続はどうなるの?」 2011/4/25OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1602
・「放蕩息子に相続させたくない」 2011/4/18OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1457
・「家業手伝いと療養看護…相続はどうなる」 2011/4/11OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1397
・「内縁の妻は相続できる?」 2011/4/4OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1308

この記事を書いたプロ

山下江法律事務所 [ホームページ]

弁護士 山下江

広島県広島市中区上八丁堀4-27 上八丁堀ビル703 [地図]
TEL:0120-7834-09

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

3

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

交通事故の解決事例をマンガで紹介しています山下江法律事務所 交通事故専門サイトトップページ ↓↓↓http://www.hiroshima-jiko.com/■その他の事例もご参照くだ...

相談料

無料相談について、詳しくはこちら↓をご覧下さい。■交通事故専門サイト■借金問題専門サイト相談予約専用フリーダイヤル0120-783409 (なやみよま...

 
このプロの紹介記事
山下江 やましたこう

依頼者に笑顔になってもらうために、全力を尽くします。(1/3)

 ドアを開けると、ずらりとスタッフの並ぶカウンター。案内された部屋で待っていたのは穏やかに微笑む山下江さん。まるで大病院の受付みたいですねと感想を伝えると、「そうですか? ハハハハ」と楽しげに笑う山下さん。山下江事務所は、弁護士15人・秘...

山下江プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

「親切な相談」「適切な解決」これが私たちのモットーです。

事務所名 : 山下江法律事務所
住所 : 広島県広島市中区上八丁堀4-27 上八丁堀ビル703 [地図]
TEL : 0120-7834-09

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0120-7834-09

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

山下江(やましたこう)

山下江法律事務所

アクセスマップ

プロのおすすめコラム
弁護士コラムvol.139 「訴えたい相手が認知症の場合は?」 柴橋 修
イメージ

 訴えたい相手が認知症の場合は?  例えば,お金をある人に貸していたが返してくれないので,この人に対し...

[ 弁護士コラム ]

広島の弁護士・江さんの『「トナカイ」ならぬ「トナ改バイク」 』ほか
イメージ

 「トナカイ」ならぬ「トナ改バイク」  街のあちこちでクリスマスの雰囲気が広がっている。クリスマスといえ...

[ ブログ ]

相続アドバイザーの「相続税対策だけが相続対策ではない理由」ほか
イメージ

 相続税対策だけが相続対策ではない理由 さて、今日のお話。相続対策って、特に相続税対策が必要な方は熱心...

[ 相続アドバイザー ]

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「カープ優勝で拒否しているのに胴上げされた」
イメージ

2016/12/5(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、OA内容をお届...

[ 法律相談 ]

広島の弁護士・江さんの『「karoshi」が国際共通語に。不名誉! 』ほか
イメージ

 「karoshi」が国際共通語に。不名誉!  11月29日付け中国新聞セレクト版によると、大変不名誉なこ...

[ ブログ ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ