コラム

 公開日: 2014-03-04  最終更新日: 2014-07-04

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「兄弟姉妹の孫は相続人になりますか?」

広島 山下江法律事務所
2014/3/3(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「兄弟姉妹の孫は相続人になりますか?」
相続 相談 広島

■兄弟姉妹の孫は相続人になりますか?

Q: 今月は、相続や遺言についての相談を取り上げています。
 そんな中、このようなメールが来ましたので紹介します。
 74歳女性の方からの相談です。

 「私は現在74歳ですが、1か月前に夫が92歳で亡くなりました。
 晩婚だったこともあり、私たちの間には子どもがおりません。
 夫には、4人の兄弟姉妹があり3人は生存しているのですが、1人が死亡し、その子も死亡しています。
 ただ、その子の子、すなわち、兄弟姉妹の孫が生きています。
 兄弟姉妹が相続人になるということで、今、夫の遺産分割を巡り話し合いを持っているのですが、死亡した兄弟姉妹の孫は相続人となるのでしょうか。
 その孫がいうには、代襲(だいしゅう)相続というのがあって、自分も相続人ではないかと。
 代襲相続とはどういうことですか、教えて欲しいのですが」

という内容です。
 江さん、兄弟姉妹の孫が相続人となるか、また、代襲相続について教えて欲しいというご質問のようです。
 今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。
 相談者の方の夫は、長寿の家系のようですね。
 兄弟姉妹も多くの方が生存していらっしゃるということで何よりです。
 さて、ご質問の件ですが、結論から申し上げましょう。
 兄弟姉妹の子は相続人となりますが、兄弟姉妹の孫は相続人とはなりません。

Q: は~、そうですか。
 兄弟姉妹の子はなるけど、孫はならない。
 もう少し、説明していただけますか。

A: はい、まず「相続人」についてですが、民法は人が死亡した場合に、誰が、どういう親族関係の人が、相続人となるかを定めています。
 まず、死亡した方の配偶者。これは常に相続人となります。
 その他ですが、死亡した方の子どもがいれば、子どもが相続人となります。
 子どもがいなければ、死亡した方の父母が相続人となります。
 さらに、子どももおらず、死亡した方の父母も死亡していれば、死亡した方の兄弟姉妹が相続人となります。
 そして、それぞれの場合の相続分が決められている訳です。
 配偶者と子どもの場合は、2分の1ずつ。
 配偶者と父母の場合は、配偶者3分の2、父母3分の1。
 配偶者と兄弟姉妹の場合は、配偶者4分の3、父母4分の1。
ということです。

Q: はい、そうでしたね。
 この番組でも、何回か確認しましたね。

A: さて、ここで、問題があります。
 死亡した方の子がすでに死亡していた場合に、子の子が生きているとき、すなわち、死亡した方の孫は相続人とならないのか、ということです。
 結論から言うと、孫は相続人となります。これを「代襲相続」といいます。 
 もう少し正確に、子の場合について言いますと、代襲相続とは、被相続人の死亡以前に相続人となるべき子が死亡し、または、他の理由(廃除、欠格事由)により相続権を失ったときに、その者の直系卑属がその者に代わってその者の受けるはずであった相続分を相続する制度です。
 なお、廃除・・・被相続人に対する虐待・重大な侮辱などがあり、家裁に申し立てることにより、相続権を失わせる制度です。
 欠格事由・・・故意に被相続人もしくは先順位や同順位の相続人を殺害、または殺害しようとした者や遺言書を偽造した者などが相続権を失う制度です。
 直系尊属とは、自分より上の血族、親、祖父母・・・、直系卑属とは、自分より下の血族であり、子、孫、ひ孫、玄孫(やしゃご)・・・

Q: 代襲相続の場合、子の死亡以外にも、廃除とか欠格事由とかあるのですね。

A: はい、そういうことです。
 代襲相続とは、相続権を失った者が相続していたら、自らもそれを承継していたであろうという直系卑属の期待利益を保護する、公平の原理に基づく制度なのです。
 要は、血縁の流れに従って、上から下へと死者の財産を受け継がせようとする制度なのです。

Q: なるほど、死者の財産を上から下へと財産を受け継がせるということですね。
 ところで、被相続人の子が死亡していた場合に孫が相続人となること分かりましたが、孫も死亡していた場合は、どうなるのでしょうか。

A: はい、孫も死亡していた場合は、孫の子、すなわちひ孫が相続人となります。
 これを、「再代襲相続」と言います。
 代襲が再度あるので、「再代襲」ということです。
 こっから先のさらに「代襲」はありません。

Q: そういうことですか。
 ひ孫まで代襲はあるということですね。

A: はい、そういうことです。
 ところがです。
 今回のご相談者の場合の、被相続人の兄弟姉妹についてですが、代襲相続はあるのですが、再代襲相続は認められていないのです。
 すなわち、兄弟姉妹の子は、兄弟姉妹が死亡していたときは相続人となるのですが、兄弟姉妹の孫は兄弟姉妹の子が死亡していても相続人となることはできない、ということです。
 ここまでくると、被相続人との血のつながりがかなり薄くなってしまうということでしょうね。

Q: そうですね。
 法律は、ここで線を引いたと言うことですね。

A: はい、そういうことです。

Q: まとめると、被相続人の子、孫、ひ孫は相続人となる場合があるということ。
 それに対し、被相続人の兄弟姉妹の子は相続人となりうるが、兄弟姉妹の孫は相続人とはならない、ということですね。

A: はい、そういうことです。

Q: 今日は、代襲相続について、江さんに教えていただきました。


■次回のテーマ
「遺言書を発見したのですが・・・。」について
2014/3/10 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■相続問題「法定相続とは」についてはコチラ↓↓↓
http://www.hiroshima-sozoku.com/200/20000/

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