コラム

2014-01-14

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「高次脳機能障害とはなんですか?」

広島 山下江法律事務所
2014/1/13(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「高次脳機能障害とはなんですか?」
高次脳機能障害 相談 広島

■高次脳機能障害とはなんですか?

Q: 今月は、交通事故をテーマに、皆様からの悩みにお答えています。
 今日の相談者は45歳の男性の方です。

 「私の妻は、友達と旅行に行った帰りに、高速道路にて交通事故に遭いました。
 幸いにも一命は取り留めましたが、頭を強く打ったらしく、一時意識もなく大変心配しました。
 幸いにも意識を回復したのですが、最近、大変怒りっぽくなったり、急に沈み込んだり、いつもいらいらしているように思います。
 また、家事も思うようにできていません。
 交通事故に遭う前の妻は、そのようなことはまったくなく、とても優しい人でした。
 まるで、人が変わったように感じています。
 私は交通事故が原因ではないかと疑い、本屋にて交通事故の本をぱらぱらとめくっていたところ、「高次脳機能障害」という言葉を発見しました。
 この「高次脳機能障害」について、教えていただきたいのですが」

というご質問です。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。
 この交通事故に遭われた奥さんですが、症状を聞くと確かに、高次脳機能障害に該当する可能性が高いと思いますね。
 他に、そのようになる原因が見当たらないことが前提ですが。

Q: そうですか。
 「高次脳機能障害」に該当する可能性が高いと。
 それはいったいどのようなものでしょうか。

A: はい、これは、頭部外傷によって意識障害になった被害者が治療の結果意識は回復したが、意識回復後に「認知障害」と「人格変性」を生じて、就労が困難になるなど社会復帰が出来にくくなる障害のことを言います。
 認知障害と人格変性について、もう少し詳しく説明しましょう。

Q: はい。

A: 「認知障害」というのは、具体的には、記憶障害(記憶がなくなってしまうこと)、集中力障害(集中できない)、遂行機能障害(思い通りに行動できない)、判断力低下、病識欠落(自分に障害があることを認識できない)という症状が出ている場合をいいます。
 「人格変性」というのは、具体的には、感情易変(感情がすぐにコロコロ変わってしまう)、不機嫌、攻撃性、暴言、暴力、幼稚性、多弁、自発性低下、病的嫉妬、被害妄想等という症状が出ている場合をいいます。

Q: この奥さんの場合は、大変怒りっぽくなったり、急に沈み込んだり、いつもいらいらしているということですから、症状が「高次脳機能障害」の場合と似ていますね。

A: そうですね。
 その疑いが強いと思います。

Q: どうしたら、奥さんの被ったこの被害を賠償してもらえるのでしょうか。

A: 自賠責保険の後遺障害認定手続において、専門医により「高次脳機能障害」と認定されなければなりません。
 その手続から始めることになります。

Q: 他の後遺障害の認定と比べて難しい問題があるのでしょうか。

A: はい、以前は、そもそも「高次脳機能障害」という後遺障害は認められておりませんでした。
 CTやMRI等の画像によっても脳表面の異常(脳挫傷痕や出血痕)が確認できないからです。
 脳の表面が傷つくと画像に写るのですが、高次脳機能障害というのは、脳表面に傷がつかない代わりに、脳内深部の神経軸索が切れた状態です。
 これを「びまん性軸索損傷」といいます。
 神経軸索が切れてしまうことにより、大脳表面にある脳機能(人格や言語などを構成する)と脳幹部(記憶や各種基本的欲求を司る)との連絡が絶たれ、人間としての合理的活動ができなくなるということです。

Q: なかなか、大変な病気なのですね。
 「高次脳機能障害」と認定されるためには、どういうような状態であることが必要なのでしょうか。

A: はい、5つあります。
 1つは、頭部に外傷を生じる事故であること。
 2つは、頭部外傷を受けた結果、意識障害が生じること。
 3つは、意識が回復すること。
 4つは、意識回復後に、認知障害や人格変性が認められること。
 分かりやすく言うと、仕事や家事に集中できなかったり、知人から「人が変わった」などと言われること。
 5つは、側脳室や第3脳室の拡大と脳の全体的な萎縮が認められること。
 ここは、専門医が判断することですが。
 すなわち、私たち医学の素人としては、交通事故で頭を打って一時意識障害が生じて、その後回復したが、交通事故前と比べて、人が変わったような言動をとるようになっていれば、まずは、「高次脳機能障害」を疑い、弁護士などの専門家に相談に行かれた方がよろしいかと思います。

Q: 高次脳機能障害と認定された場合の損害賠償金はどのようになるのでしょうか。

A: はい、その程度によって、自賠責保険に定められた1級から9級のどれかに該当し、その等級に応じた損害賠償金を取得することができます。
 ちなみに、1級というのは「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」9級(10号)というのは「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」です。
 原則として、どの等級に認定されるかにより、後遺障害慰謝料の金額や労働能力喪失に伴う逸失利益の金額などが決定されることになります。

Q: 「高次脳機能障害」のこと、よく分かりました。

A: それと、もう一つ申し上げておきたいことがあります。
 この後遺障害に伴う慰謝料や労働能力喪失に伴う逸失利益ですが、その金額の算定の仕方には、保険会社の基準と裁判所の基準の2つがあること。
 すなわち、二重基準となていることです。
 裁判所基準の方が相当金額が高く、場合によっては、1000万円以上も違うことがあります。
 他の損害額の計算においても、二重基準となっている項目があります。
 ですから、交通事故に遭われたら、保険会社の提示金額をそのまま飲むのではなく、是非、弁護士に相談してもらいたいということです。
 当事務所では、たくさんの交通事故の依頼を受けております(おそらく広島で一番多いのではと思っています)が、そのほとんどにおいて、かなりの増額を実現しております。
 弁護士報酬を差し引いても、相当得することになります。
 正確に言えば、適正な賠償を得ることができる、ということです。

Q: そうでしたよね。
 交通事故に遭われたら、是非、弁護士に相談ということですね。

A: はい、山下江法律事務所では、交通事故に関するご相談については、被害者救済の観点から無料とし、着手金も無料としております。
 着手金については、弁護士費用特約をされている方は、保険会社から支払われることになります。
 何か、交通事故でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
 不幸にも交通事故にあわれたら、まずは弁護士に相談すべきと思います。

Q: 交通事故の相談は無料、着手金も無料なんですね。
 しかも地元広島の法律事務所で相談できると身近で安心ですね。
 ひとりで悩まず、まずはご相談されてみてはいかがでしょうか?
 本日は「高次脳機能障害」について法律的に教えていただきました。


■次回のテーマ
「交通事故で請求できる損害について教えて」について
2014/1/20 15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

■交通事故問題「高次脳機能障害とは」についてはコチラ↓↓↓
http://www.hiroshima-jiko.com/125/12510/

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