コラム

2011-08-02

弁護士・江さんの何でも法律相談「自損交通事故に保険は出ますか」

2011/8/1(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。
今回のテーマは、
「自損交通事故に保険は出ますか」について
広島 交通事故

■自損交通事故に保険は出ますか
 相談者 51歳男性

Q: 先日、車を運転中に私の不注意で、崖から転落してしまいました。
 後部座席には私の妻とその友人が乗っており、3人とも一命は取り留めたものの、大けがを負いました。
 自動車保険はおりるのでしょうか?

A: 自動車保険には、強制加入が義務付けられている自賠責保険と、任意で入る任意保険があり、交通 事故による損害が自賠責保険のみでは賄いきれない場合に、任意保険がプラスして支払われます。
 この事故の場合に、任意保険の保険金が出るかどうかについては、相談者の方が、どのような内容の保険に入っていたかによりますが…。

Q: 江さん、それがですね、この方、任意保険に入っていらっしゃらなかったようなんです。それで、自賠責での保険がおりるか、気になっていらっしゃるようですよ。

A: そうですね…。自賠責保険は、おりる可能性が大きいと思いますね。
 ただし、自賠責保険は、自動車事故で他人の体を害した時に出るものですから、残念ですが、相談者自身のケガに対しては、「他人」ではありませんから自賠責保険は出ません。
 しかし、奥さんの友人は「他人」にあたりますので、この友人の被った損害に対しては、自賠責保険の対象となります。

Q: なるほど、自賠責保険というのは、本人には出ないのですね…。
 では、この相談者の奥様については、どうなのでしょう?

A: 事故にあった時、奥様が何をしていたか…によって、この自賠責保険上の「他人」になるかならないかが異なります。

Q: え!何をしていたかどうか、ですか。

A: そうなんです。例えば奥様が、運転をしていた相談者に、運転の指示をしていた、という場合には、自賠責法上の「他人」とはみなされませんので、保険はおりません。
 しかし、後部座席でその友人と話をしていたというのであれば、「他人」と認定され、自賠責保険の対象となると考えられますね。

Q: 何をしていたか、事故当時の状況で、保険の「他人」になるかならないかが分かれるんですね。
 今回の相談内容には、そこまでの状況説明がないのでわかりませんが、例えば、奥様はお友達とお話をされていたとして、自賠責からの保険金が出る、とした時、保険金額はどの程度、支払われるのでしょうか?

A: 傷害の場合は、最高が120万円です。少ないですね。
 後遺障害が残った場合には、最高4,000万円まで出ます。
 また、死亡については、最高が3,000万円まで、となっています。

Q: 死亡の場合の保険金額より、後遺症の保険金額の最高額が高いのですね。

A: そうです。後遺障害で最高4,000万円というのは、「後遺障害別等級表」の「別表第1」の「第1級」の場合です。
 例えば交通事故によって植物人間状態になったような場合ですね。文章としては「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」と書かれております。
 ちなみに、「後遺障害別等級表」の「別表第2」の「第1級」というのは、例えば「両眼が見えなくなった」「両方の足が全部使えなくなった」などがあります。その場合の保険金額は最高3,000万円です。

Q: そうですか。植物人間状態となった場合は、ある意味では死亡より悲惨になるかも知れません。保険金額が高いのも納得できるような気がします。
 ところで、江さん。この事故は、崖から落ちたくらいですから、車も大破に近い状態でしょうね。
 この車の大破についての保険、この場合は自賠責保険ですが、これは…おりませんよね?どうでしょうか。

A: そうなんですね。自賠責保険の対象は、原則として「人」となっています。物損では、保険はおりません。すなわち、車の大破については保険の対象となっておりません。
 ですから私は保険会社の回し者ではありませんが、やはり、もしもの交通事故のときのためには、自賠責保険だけではなくて、任意保険にも加入しておくべきと思いますね。

Q: これは免許の更新の時にも言われることが多いですね。保険の内容も、きちんと把握して、万全の備えをしておくことが、車を運転する者にとってはとっても大切になりますね。
 そして、保険がおりれば解決!というわけではないと思います。特に今回のご相談のように、同乗していた他人を傷つけることになると、人間関係のトラブルに発展しかねません。
 事故を起こしたら、金銭面も含め、まずは法律事務所など、専門家に相談することが大切だと、つくづく思いました。

A: はい、そうですね。山下江法律事務所では、交通事故に関しては、初回1時間無料相談を行っています。

Q: 最初は1時間が無料なんですね。

A: 被害者の代理人として弁護士が間に入るかどうかで、支払われる保険金額に結構な差が出ることが多いです。
 損害賠償がいくらになるかという金額の計算については、保険会社が決める任意保険の基準と、裁判所が裁判になった場合に決める裁判基準、2つの基準がありまして、裁判基準の方が相当程度高額になっています。
 弁護士がその間に入って保険会社と交渉すると、裁判基準に基づいて保険会社と交渉しますので、弁護士費用を差し引いても、被害者の弁償、補償は高くなるケースがほとんどです。
 ぜひ、弁護士なり、相談されることをお勧めします。

Q: そうですね。今日は「自損交通事故に保険は出ますか」についてお送りしました。
 この番組では、みなさまからの法律上の悩み・相談事をメールで受け付けております。
 Eメールアドレス:chupea@chupea.fm までお願いいたします。


■次回のテーマ
「保険金請求権の時効は」について
2011/8/8(月)15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)

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