コラム

 公開日: 2011-07-26  最終更新日: 2014-07-04

弁護士・江さんの何でも法律相談「弁護士と司法書士って何がちがうの?」

2011/7/25(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。
今回のテーマは、
「弁護士と司法書士って何がちがうの?」について
債務整理 広島

■弁護士と司法書士って何がちがうの?
相談者 38歳女性

Q: 債務整理をしようと思っています。
 弁護士と司法書士のどちらに依頼すればよいか迷っています。
 一体、何がちがうのでしょうか?

A: トラブルが生じたときに、その人に代わって法律行為を行うことができる代理権を持って交渉する、それを業として行うことができる、これが弁護士です。

Q: 代理権。

A: 司法書士は、基本的な仕事内容は、会社の設立の登記であるとか、不動産の所有権の移転の登記といった手続き的なことが多いのですが、数年前に、司法書士についても、弁護士のしているような代理権を、一定の金額以下について認めるという法律ができました。
 その金額は、140万円以下です。

Q: 140万円以下。

A: 弁護士はすべてのことについて、代理権なり交渉権を持っていますが、司法書士は140万円以下の借金(経済的利益)に対する、代理権(交渉権)を持っています。
 裁判所も140万円以下のものを扱う簡易裁判所の管轄の事件については、司法書士にも訴訟代理権が認められています。
 ですから、140万円を超える争いごとを扱う地方裁判所の代理人には、司法書士はなれません。
 任意で債務整理を行う場合、いわゆる任意整理ですが、この任意というのは、裁判所を通して…国家権力の力を借りて行うのではなく、消費者金融と借り入れをした当事者の間で任意に、という意味で任意整理とよびます。その場合も、借金の額や過払い金返還請求の金額が140万円を超える場合には弁護士に依頼することになります。

Q: 債務整理をしようと思うときのひとつのラインが、140万円ということなんですね。この140万円という金額は、一件について、と考えていいのでしょうか?

A: ここはよく勘違いされるところですが、日弁連の見解では、この140万円というのは債権ごとではなく、すべての債権者の総債権額で判断します。
 ですから、複数からの借り入れがあって、借金の総額が140万円を超えるとか、過払い金と借金の総額が140万円を超える場合は、司法書士では交渉権が持てないので、弁護士の仕事となります。

Q: このご相談の場合は債務整理とのことですが、裁判所を通さずに任意で整理しきれなくて、裁判所に対して自己破産や民事再生の申し立てをする場合は、どうなるのでしょうか。

A: これらの自己破産や民事再生の申し立ての裁判管轄は、簡易裁判所ではなく地方裁判所となります。
 ですから冒頭で申し上げましたように、地方裁判所の事件を扱えるのは弁護士のみですから、司法書士は、これらの代理人になれないということになります。

Q: でも、よく司法書士事務所も、自己破産とか民事再生事件について取り扱っているというような広告を見かけるのですが。

A: それは、司法書士が、依頼者の代理人となって裁判所に自己破産や民事再生事件を申し立てるという意味ではなく、あくまでも、申立の書面作成を行うということです。それを明示していない広告もあるようですね。
 代理人となって申し立てをできるのは弁護士だけで、司法書士は自己破産や民事再生についての書面を作成するということになります。
 ちなみに弁護士が代理人となる場合は、代理人になって申し立てをするだけではなく、当然、書面作成も仕事内容に含まれます。

Q: なるほど。お話を聞いていると、じゃぁ弁護士に依頼しておけば無難かしら…とも思えるのですが、依頼する場合の費用は、弁護士と司法書士では違うものなのでしょうか?

A: 自己破産や個人再生の場合は、弁護士が代理人となるケースと、司法書士が書面作成のみを行うケースとでは、やはり仕事量が違います。全部調べたわけではないからわかりませんし、弁護士事務所の中にもかなり安い費用でしているところもあるかもしれませんが、一般的には、代理人となる場合と、書類作成のみの場合では仕事量が異なりますから、交渉・訴訟代理を行い、申し立てをする弁護士に依頼する方が、若干費用はかかるのではないのでしょうか。
 
 しかし、裁判所を通さないでする任意整理の場合には、弁護士か司法書士に依頼するかで費用の差は生じないのが一般的です。

 弁護士も司法書士も、依頼を受ける手数料をどのように定めるかは基本的に自由となっています。
 そのため、手数料の差は、弁護士か司法書士かの違いではなく各事務所の方針によって異なるということです。
 弁護士・司法書士、いずれに関しても、依頼をした時点で着手金が発生するのが一般的です。
 ただし、中にはその着手金を分割して支払うことが可能な事務所もありますし、あるいは、着手金はなく、終わるまでに支払ってもらえばいいという事務所もあります。

Q: 費用は事務所ごとに違いがあるということですね。
 債務整理をしようと考えている方は、少なからず、お金の工面に困られていると思うんですよね。少しでも、ハードルの低いこと…お金が少なくすむことを願っていらっしゃるのではないでしょうか?

A: そうですね。ですから手前味噌ではありますが、山下江法律事務所では、借金整理については、相談料や着手金を無料にしております。また、手数料や報酬金の分割支払にも応じております。

Q: 以前、法律扶助制度の話も聞きましたが。

A: そうですね。以前にもお話したと思いますが、費用がどうしても工面できないという場合には、資力がないなどの一定の要件を満たせば、法テラスによる民事扶助という制度を受けることができます。
 その適用となれば、月々5,000円からの分割支払いとすることも可能です。
 ですから、借金に困られている方、過払い金の返還ができるのでないかと思われている方…過去10年以内に消費者金融にお金を借りて既に全部返した場合は過払い金が発生する場合がありますので、やはり一人で悩まずに、まず、法律事務所に相談することをお勧めします。

Q: まずは江さんに相談する、ということでしょうね。


■次回のテーマ
「自損交通事故に保険は出ますか?」について
2011/8/1(月)15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)


■債務整理の事務所選び3つのポイント
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