コラム

 公開日: 2011-06-14  最終更新日: 2014-07-04

弁護士・江さんの何でも法律相談「消費者金融からお金を取り戻せますか」

2011/6/13(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。
今回のテーマは、
「消費者金融からお金を取り戻せますか」について
過払い金は取り戻せるか

■消費者金融からお金を取り戻せますか
相談者 46歳/女性

Q: 新聞やテレビ・ラジオなどで、消費者金融に対して「払い過ぎたお金を取り戻せる」という内容を、よく見聞きします。
 私は、今から10年くらい前まで、よく消費者金融にお金を借りていました。
 現在は全て返済済みなのですが、今からでも支払い過ぎたお金を取り戻すことはできるのでしょうか?

A: 10年くらい前、というのが微妙ですね。時効については後ほどお話ししましょう。
 法律的には、完済、既に支払い済みという方は、消費者金融に対して支払い過ぎたお金(これを「過払い金」といいます)を、返還せよという請求権があることになります。
 ですから、支払い過ぎたお金を取り戻すことは可能だと考えられます。
 この「支払いすぎたお金」という意味ですが、利息制限法において金利の上限というものがありまして、借りた金額が10万円未満の場合は年20%、100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%と決められています。

Q: 利息制限法。

A: そうですね。利息制限法で、年間どれだけ利息をとっていいかということが決められています。

Q: それより以下、でないとだめなんですね。

A: そうです。かつてこれに反するような貸付を消費者金融は行っていたわけです。
 昨年6月18日に改正された貸金業法(広い意味での貸金業法、具体的には出資法ですが)では、年20%の上限金利を守らなければ、貸金業者は刑罰の対象になるように、法律が変わりました。

Q: ちょうど1年前ですね。

A: それ以前には、実は利息制限法上の上限金利があるにも関わらず、刑事罰があるのは年29.2%を超える場合でした。
 ですから、それ以前にお金を借りていた多くの人は、29.2%に近い金利でお金を借りていました。

Q: 10%近い差ですね。

A: 利息制限法上の上限金利と、この29.2%までの部分を、いわゆる「グレーゾーン」と言って、この間は刑罰がなかったのです。
 罰せられることがなかったから、消費者金融は高い金利で貸付を行っていたのです。
 しかし、法律は「利息制限法」という法律がありましたので、高い利息で返していた金額、これについては返しすぎた、利子を払いすぎていた、ということになります。
 その払いすぎた利子は元本の減額にあてられるべきだということで、今日の利息制限法上の金利で計算を引き直すと、けっこうな金額になり、これを過払い金と言います。

Q: それが長い年月だと、ずいぶんと大きな額になるでしょうね。

A: そうですね。ただ、これを取り戻せるかと言うと、基本的には大丈夫なのですが、貸していた消費者金融が倒産したり、任意の返還交渉に応じなかったり、証拠が不十分だと、取り戻しが困難となることもあるので、十分な検討が必要です。


Q: 全てのものに過払い金は発生するというわけではないのでしょうか?

A: かなり長く借りていれば発生するのですが、一概に何年以上取引があれば、必ず過払い金が発生するとはいえません。
 一般的には5年以上取引があれば、過払い金は発生している可能性があり、7年以上であれば、過払い金が発生している可能性が相当高い、といえますね。

Q: この相談者は10年くらい前によく借りていた、としか書いていませんので、どれくらい取引があったのかはよくわかりません。

A: この方の場合は完済していますから、過払い金は発生していることに間違いはないのですが、さて、ここでもうひとつ注意があります。

Q: 何でしょう。

A: 過払い金返還請求権というのは、民法上は不当利得返還請求権という権利になります。

Q: 不当利得の返還請求権。

A: 消費者金融が不当に利得していたものを返せ、という権利です。この、不当利得返還請求権には時効がありまして、10年です。

Q: 時効があるのですね。

A: 消滅時効ですね。すなわち、最後に返済をしたときから10年間たつと、権利を行使しようと思っても、消費者金融側からもう時効だと言われると、それ以上請求できないことになるのです。

Q: ということは、この方の場合微妙な状況ですね。10年前くらいまで、ということですからね。

A: 最後に返済してからまだ10年たっていなければ、この方の場合は完済していますので、権利として過払い金返還請求権は成り立ちます。
 そのうえで消費者金融が任意に応じてくれればよいですが、なかなか今日、消費者金融も経営が苦しくなっていて、応じないということになり訴訟せざるを得ない場合もあります。

Q: 時効が10年、ということはよく覚えておいたほうが良いですね。

A: ですから悩んでいる方は、早めに相談をするなり手続きをしないと、時間がたってしまうと過払い金返還請求権を行使できない、時効を援用されてしまうことになってしまいます。

Q: どのように、手続きすればよいのでしょうか?

A: やはりまずは、弁護士などに「過払金返還請求」の相談をするべきでしょうね。
 ちなみに、当事務所では、無料相談会を行っておりますので、気軽にたずねていただけたらと思います。

Q: 訴訟になる可能性は結構あるのですか。

A: そうですね。以前は、だいたい過払い金の80%程度で、訴訟の前に貸金業者との交渉、和解が成立という例が多かったのですが、現在は、消費者金融会社は、50%程度でしか応じない、なかには数%という会社もありまして、もちろん依頼者の方がこれでよいと言われたらそれでよいのですが、多くの方はやはり訴訟を起こしてちゃんと返還してほしいと言われます。
 山下江法律事務所では、現在、月に20~30件の訴訟を提起しています。

Q: 過払い金返還請求をしたら、金融機関の信用情報のブラックリストに登録されることはないのですか。

A: 以前はそういうこともありましたが、金融庁の指導により、現在ではそういうことはなくなりました。ですから、安心して、早めに過払い金返還請求を起こすべきだと思います。

■次回のテーマ
「購入したマンションに雨漏り」について
2011/6/20(月)15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)


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