コラム

 公開日: 2011-05-17  最終更新日: 2014-07-04

弁護士・江さんの何でも法律相談「再建か倒産か」

2011/5/16(月)15:30頃~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。
今回のテーマは、
「再建か倒産か」について
FMちゅーピー「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」

■再建か倒産か
相談者 58歳/会社社長

Q: 私は、約30年間にわたってIT関係の株式会社を経営してきましたが、最近、仕事も減り、資金繰りに困っています。
 そこで銀行に相談したのですが、「今回は融資しない」と言われました。
 このままでは当社の手形の不渡りが避けられないようです。
 なんとか、しのぐことは出来ないでしょうか?

A: う~ん。これは大変ですね。
 まず、会社が危機に陥った時にどうするかということですが、経営してきた会社が今後再建できるのか、それとももうダメなのか、それを検討しなければいけません。
 やはりまずは会社をつぶす前に、会社の今後の経営改善計画を作成することです。
 そして、銀行からのこれまでの借入金の返済計画につき、その条件の変更も含めて取引銀行と交渉していきます。
 現在、金融円滑化法もできており、銀行も柔軟に対応してくれるようになっておりますので、他の銀行なども含めて、再度交渉をすべきでしょう。

Q: その会社の未来予想図と言いますか、まずはその会社がどのように再建していくのか、計画を見せてもらってから、ということですね。
 江さん、この方からの質問で、利子は高いがノンバンクから借入をするというのはどうなのでしょう?と書いてありますが…。

A: ほとんど全てのノンバンクは、かつては利息制限法に違反した、高い利息を取っていました。 しかし、現在では貸金業法の改正により、違反行為はほとんどなくなっています。しかし、やはり、法律の範囲内であれ、ノンバンクの利子は非常に高いです。
 容易に借入ができても、高い利息によって、さらに会社を窮地に追い込むという場合もありますから、よほどの注意が必要になります。

Q: なかなか思うようにならないですね。
 どうしても資金繰りがうまくいかない場合…最悪の場合は倒産、ということも考えられているようです。
 倒産せざるを得ない場合は、どうすればいいのでしょう?

A: 倒産という言葉は少し使い方が微妙なのですが、広い意味での倒産には、会社再建型と会社清算型があります。

Q: 会社再建型と、会社清算型。

A: はい。広い意味では、その両方を含めて「倒産」と言います。
 最初にありました今日のテーマの「再建か倒産か」の「倒産」は、清算型のことを指します。
 いま使った広い意味での「倒産」は、借金を大幅に減らして再建していくか、会社を全部清算するか、ということになります。
 
 再建型と清算型、どちらを取るかは、銀行、債務を負っている仕入先など債権者の協力を得られるか、また収益力を回復できるかなど、会社再建の見込みがあるかどうかで判断します。
 それぞれ裁判所の手続きを通してやるものと、そうでないものがあります。

 まず、会社再建型ですが、裁判所を通す手続きとしては、民事再生手続き、会社更生手続き、特定調停があります。
 民事再生手続きが一般的ですが、債権者・債権額の過半数の同意が必要となります。その同意が得られるかどうかが難点です。
 会社更生手続きは、今回のJALのように、その会社を倒産させて清算したのでは社会的影響が大きすぎる企業について、特別の手続きで大幅にその債権をカットして、会社を救済し、立ち直らせようとするものです。

Q: 裁判所を通す方法として、民事再生手続きと会社再生手続きについてうかがいました。
 裁判所を通さない再建型手続きもあるのですか。

A: そうですね。私的に債権者全員の同意を得て、債権額をカットしてもらう、あるいは支払を延期してもらうということで合意することもありえます。ただ、手続きの負担は結構大変です。
 
 企業再建のために、ひとつ紹介しておきましょう。
 「広島県中小企業再生支援協議会」という団体があります。
 広島商工会議所ビル5階に事務所があります。実は私もそのスタッフの一人です。
 そこには、中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士などの専門化スタッフがおりまして、無料で相談に応じてくれます。

Q: 無料なのですか。

A: はい。早期に適切な手を打つことが企業再生のポイントです。もし悩まれている方がいましたら、早めにご相談されるようにと思います。
 電話番号は、082-511-5780、です。

Q: もう一度言っておきましょう。「広島県中小企業再生支援協議会」。
 電話番号は、082-511-5780、ですね。

A: そうですね。

Q: 会社清算型にはどんなものがあるのでしょうか。

A: やはり裁判所を通すものと通さないものとあります。
 裁判所を通す手続きとしては、自己破産と特別清算があります。

 自己破産は、裁判所に申立を行うと、裁判所は破産管財人を選任します。そして、破産管財人は、申立をした会社を管理しその財産を回収して、債権者に対し法律に従って公平に配当を行います。これは破産法で手続きが定められています。

 特別清算は、会社が解散し清算手続きに入ったときに、債務超過の疑いがあるときなどに行われる会社法上の手続きです。

 裁判所を通さない方法としては、任意整理があります。裁判所を通すと、管財人費用などのために予納金が必要となります。そのお金もないような場合には、やむなく、廃業後の処理を弁護士に一任することで処理されることがあります。

Q: 以前も勉強しましたが、裁判所を通す場合、ある程度まとまったお金が必要になってきましたよね?

A: そうですね。裁判所を通す方法は、申立人の弁護士費用のほか、破産管財人をつけるわけですので、裁判所への予納金が数百万円もかかる場合があります。
 倒産手続きをするにも、ある程度のお金が必要なので、余力のあるうちに、何らかの手続きをすることが重要です。


■次回のテーマ
「契約書の必要性」について
2011/5/23(月)15:30頃~ FMちゅーピー(76.6MHz)


■バックナンバー
・「出資金の返還」 2011/5/9OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1739
・「残業代の不払い」 2011/5/2OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1717
・「子どもがいない夫婦の相続はどうなるの?」 2011/4/25OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1602
・「放蕩息子に相続させたくない」 2011/4/18OA
 http://mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1457
・「家業手伝いと療養看護…相続はどうなる」 2011/4/11OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1397
・「内縁の妻は相続できる?」 2011/4/4OA
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・「夫の同棲相手への損害賠償は出来ますか?」 2011/3/28OA
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・「養育費の支払いを減額できないか…」 2011/3/21OA
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・「未婚の息子に子どもができたのですが…」 2011/3/14OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1211
・「離婚に伴う子どもの親権とは?」 2011/3/7OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1213
・「会社を倒産して、夜逃げをしようと考えています」 2011/2/28OA
 http://pro.mbp-hiroshima.com/law-yamashita/column/1229

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