コラム

 公開日: 2018-03-06 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「事業譲渡について教えて」

2018/3/5(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「事業譲渡について教えて」


事業譲渡 広島 山下江法律事務所

事業譲渡について教えて

Q: 今月は、「企業法務・労働」をテーマに、番組に寄せられました様々なご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 63歳の男性の方からの質問のメールがきています。

 「私は全国に約50の飲食店を展開している会社を経営しています。
 様々な業態の店舗展開により、その事業自身は少しばかりですが利益をあげており、まずまずといえます。
 しかし、会社として取り組んだある投資案件で大赤字を出してしまいました。
 現在、月々の銀行への返済も利子だけにしてもらい、何とか生き延びていますが、これ以上限界とも感じています。
 もし会社がつぶれてしまったら多くの従業員を路頭に迷わすことになります。
 銀行への債務の連帯保証をしている自分が自己破産することはしかたないとしても、会社の事業を守り、従業員の雇用を守る方法はないかと思案しています。
 友人の経営者に、事業譲渡という方法もあると聞いたことがあるのですが、その事業譲渡について、教えて下さい。」

 江さん、相談者の方は事業譲渡について教えてとのことですが、よろしくお願いします。

A: はい、確かに、事業自体を守り雇用を守る方法の一つとして、「事業譲渡」という選択肢があります。
 事業譲渡とは、一般的には、株式会社が事業を取引行為(特定承継)として他に譲渡する行為を言います。
 事業の譲渡ですから、会社の所有している不動産や機械など動産の個別財産の譲渡ではなく、営業目的のために組織化され、有機的一体として機能する財産・・・すなわち、従業員や得意先関係など含めての事業の譲渡ということになります。

Q: どのようにすれば、その事業譲渡ができるのですか。

A: 簡単に説明しましょう。
 事業を譲り渡す会社を譲渡会社(じょうとかいしゃ、ゆずりわたしかいしゃ)、事業を譲り受ける会社を譲受会社(じょうじゅかいしゃ、ゆずりうけかいしゃ)といいます。
 読み方は両方あるようです。
 事業譲渡をするためには、その事業を譲り受けてくれる会社・・無料ということはほとんどないから、その事業を買ってくれる会社ということになりますが、・・・譲受会社を探す必要があります。
 事業譲渡の対価がいくらになるかは、公認会計士などの協力を得て計算し、譲渡会社と譲受会社との間で、合意を得る必要があります。

Q: なるほど、事業を他に譲渡しようとする会社は、その事業を買ってくれる会社を探す必要があるのですね。

A: そういうことです。

Q: 買ってくれる会社が見つかったらどうすれば良いのですか。

A: 特別な簡易な手続の場合を除いて、自分の会社にて、株主総会を開いて、そこで特別決議を経る必要があります。

Q: 特別決議とは、どういものですか?

A: はい、通常の株主総会決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数で決議されますが、特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって決議されます。
 要するに、決議のためには、通常過半数でいいものが、特別決議は3分の2以上の賛成が必要とされるのです。
 決議要件が厳しくなっているのは、事業譲渡はその会社にとって、とても大きな意味を持つからです。
 また、事業譲渡に反対の株主は、会社に対して株式を公正な価格で買い取ってもらうように請求することができます。

Q: 分かりました。
 ところで、事業譲渡を行った後の会社はその後どうなるのでしょうか。

A: 事業譲渡の対価がどのくらいかによりますが、本件のような債務超過の会社では、譲渡会社と社長個人は自己破産手続をすることが多いと思います。
 その場合には、事業譲渡について譲受会社から受け取った代金は、譲渡会社の債権者への配当財源となります。

Q: 社長も自己破産しかないのですね。

A: そうですね。
 会社の銀行からの借り入れに対して連帯保証をしていますから、通常は自己破産でしょうね。

Q: 社長さんはその後、どのように生活していけば良いのでしょうか。

A: よくあるパターンは、譲受会社に従業員として雇ってもらうことです。
 この社長は、事業のノウハウもよく知っているわけですから、譲受会社としても助かると思います。
 もちろん、まったく別の会社に勤務したり、破産手続により債務をゼロとした後に、新に起業することもできます。

Q: 破産した後に、起業ができるのですか。

A: もちろんです。
 ご本人の再出発です。
 ぼくは、破産後再起された方を何人も見てきています。
 一旦事業に失敗した人でも、再出発できることを広く受け入れるような風土が、広がると良いと思っています。

Q: そうですね。

A: 今日は、事業譲渡の大まかな説明をしましたが、実際に行う場合には、様々な検討が必要です。
 是非、弁護士に相談されることをお勧めします。

Q: 相談者の方、分かりましたでしょうか。
 お悩みやお困りごとがある方は、是非、山下江法律事務所にご相談いただければと思います。
 事業者の相談は、30分5000円+消費税となっています。
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「事業譲渡について教えて」というご質問に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。

A: ありがとうございました。

Q: 山下江法律事務所には、テーマ曲があります。
 そのサビの部分はこの番組でも毎回バックグランドミュージックとして流しております。
 毎月最初の週の放送では全曲を流しますので、お聞きください。


■次回のテーマ 
「民法が変わると聞いたのですが」について
2018/3/12 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

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弁護士 山下江

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TEL:0120-7834-09

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