コラム

 公開日: 2018-02-20 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「エステの違約金が高すぎる」

2018/2/19(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「エステの違約金が高すぎる」


エステ 違約金

エステの違約金が高すぎる

Q: 今月は、番組に寄せられました様々なご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日のご相談は、もしかしたら、意外に多くの方が経験されたかもしれない…そんな内容のメールです。
 早速ご紹介しましょう。

 「江先生、丸子さん、聞いてください。
 私は昨年の秋、友達に誘われ、エステの体験会に参加し…周りの雰囲気にのまれ、ついつい契約をしてしまいました。
 その時は、クーリングオフの説明もあったので、考えが変わったら、解約すればいいや…と軽く考えていました。
 家に帰って親に話すと、親は大反対!
 すぐに解約するようにと言われ、早速次の日、サロンに電話をしました。
 契約の際の担当者が今いないから、後程こちらから電話をさせます。といわれ、連絡を待っていましたが、担当者からの連絡はなく、そのうち、私もすっかり忘れてしまい、気づいた時にはクーリングオフの期間を過ぎていました。
 結局、クーリングオフは使えず終い。
 しかも、まだ一回も通っていないのに、中途解約の場合は違約金として10万円支払うように言われました。
 こんなことがあっていいのでしょうか?
 途中で解約をした方が、いけないのでしょうか?
 高い授業料と思いながらも、やはり10万円は高すぎて…。
 どうにかして逃れる術はないものでしょうか。」

というご相談です。
 クーリングオフ期間内に連絡をしているのに、サロン側から連絡がなかったというのは、故意的にも感じますね。
 相談者のこの方も、忘れていなければなんとかなっていたかもしれませんが…

A: そうですね、相談者の方も、契約を軽く考えていたり、担当者からの連絡を待つだけだったり、少し、わきが甘い感じもしますね。
 しかし、一度も利用していないのに10万円の違約金は、確かに高すぎますね。
 この10万という金額はどういう設定なのでしょうかね。

Q: そうですね、そのあたりの詳しい説明はありませんが、江さん、なんとかならないものでしょうか?

A: なんとかしなくては、なりませんね。
 まず、エステのサービスを受ける契約は、特定商取引法上の「特定継続的役務提供」という契約とされていて、クーリングオフの期間の影響を受けずに、いつでも中途解約ができることになっています。

Q: 明るい兆しが見えてきましたね。
 「特定継続的役務提供」というのはどのような契約のことを言うのですか?

A: まず、特定商取引法とは、訪問販売や内職商法など、消費者が不利益を受けやすい販売方法や、エステ・パソコン教室など、契約後に自分に必要でないと思うような継続的なサービス提供の契約など、特定の商取引形態のものを規制する法律です。
 今回のようなエステティックサービスは、この「特定継続的役務提供契約」とされています。
 エステのように、受けてみないと効果が生じるかわからないような契約において、予め長期・高額に契約を成立させ、さらに今回のように、高額の解約金で契約関係からの離脱も抑制することで、消費者トラブルが多発するという事態を受けて、できた法律です。

Q: 相談者は、この法律において、守られていることになるのでしょうか。

A: はい。
 ただ、この「特定継続的役務提供契約」に該当するためには、契約金額が5万円を超え、提供期間が1ヶ月を超えることが必要となります。

Q: 相談者のメールには、違約金が10万円…としか具体的な数字がでてきていないので、該当するかどうか、わかりませんね。
 ただ、エステの契約ですから、1ヶ月未満という短期の契約は考えにくいですし、違約金が10万と言われているのですから、契約金額が5万円以下というのも、考えにくいですね。

A: おそらく、対象になると思われます。

Q: 「特定継続的役務提供契約」に該当することがわかったら、どうすればいいのでしょう?

A: 通常、相談者が解約を決め、手続きを行った日が、契約書面を受け取った日から数えて8日間以内であれば、書面によるクーリングオフ制度が適用されます。
 相談者は解約料や違約金などを支払う必要がありません。

Q: 相談者は、今回、この制度を使おうとしたのに、時期を逃してしまったんですよね。

A: そうでしたね。
 ただ、相談者のように電話で解約の意思を伝えると、結局今回のように、言った言わなかったや、伝言をし忘れた、など、何かしらのトラブルに発展する可能性が高いのも事実です。
 クーリングオフの期間でも、解約の意思やその意思を相手に到達させる証拠として、内容証明郵便で行うことをお勧めします。

Q: なるほど、それなら証拠も残りますから、完璧ですね。
 せっかくのクーリングオフ制度も、今回のように、期日を超えてしまった場合には、江さん、どうしたらいいですか?

A: その際にも、ちゃんと守られます。
 今回の相談者のように、クーリングオフの期日は超えてしまったが、まだ、一度もサービスを利用していないという場合には、解約料の上限が法律で決められています。
 エステの場合だと、2万円以下ということになります。

Q: 上限が2万円ということですか?
 相談者がエステサロンから、違約金10万円支払うよう言われたものが、2万円で済むということですよね?

A: そういうことです。
 ちなみに、今回の相談者は、まだ一度もエステのサービスを利用していないということでしたので、上限2万円ということになりますが、エステなどは、先ほどもお話ししたように、長期に渡って利用して、効果が思ったように出ないとか、お金が続かないといった、ある程度のサービスを受けた時点で、解約したいと考えるケースも少なくありません。
 このような場合は、もうひとつ、違約金の算出方法があります。
 それは、契約残高の10%という割り出し方です。

Q: 契約残高の10%ですか?

A: 契約残高とは、契約に係る役務の対価の総額から、すでに提供された役務の対価に相当する額を控除した金額のことをいいます。
 例えば、相談者がすでに3ヶ月エステのサービスを受けているとします。
 契約当初の金額が、半年で30万円のコースだったとした場合、3ヶ月で15万円の役務の提供をうけていることになります。
 残りは15万円、この15万円の10%ですから、1万5千円。
 こうなった場合は、先ほど申しました違約金の上限2万円と比べ、どちらか低い方の金額が違約金となります。
 すなわち、この場合ですと、違約金は1万5千円ということになります。

Q: サービスを受けていない場合の違約金は、上限が2万円と決まっていて、サービスを受けている最中に解約をする場合は、残りの契約金額の10%を割り出し、どちらか低い方の金額を違約金とすればいいのですね。
 よくわかりました。
 しかし、何かを契約する場合には、クーリングオフが使えるから…と軽く考えず、しっかり検討しなければなりませんね。

A: そうです。
 しかし、一生懸命考えて考えて、やっとの思いで契約したとしても、中途解約に至るケースはあるものです。
 この場合、思わぬ金額を提示され、それなら解約をせずに続けるしかない…と思われる方も少なくないようです。
 自身の意思とすれ違うことがあった場合には、早めに弁護士に相談してください!

Q: 中途解約で困らないために!
 今日は、「エステの違約金」について、江さんに答えていただきました。
 契約において、何かしらトラブルが発生した際には、弁護士に相談するという選択肢も、心に刻んでいただきたいですね。

 それではここでフリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「保育園で子どもがけが」について
2018/2/26 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

「一般民事事件のご相談について」

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