コラム

 公開日: 2018-02-13 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「書類送検とはどういうことですか」

2018/2/12(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「書類送検とはどういうことですか」


書類送検 意味

書類送検とはどういうことですか

Q: 今月は、番組に寄せられました様々なご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: よろしくお願いします。

Q: 今回は20歳の学生さんからいただきました相談…というより、質問です。
 早速、紹介しますね。

 「ニュースなどで‘書類送検された’と言う言葉をよく耳にしますが、書類送検とは、どのような状況を指すのでしょうか?
 ニュースだけでなく、ワイドショーなどのマスコミの事件などでも良く聞くので、ちょっと気になっています。」

という質問です。
 たしかに、書類送検という言葉はよく聞きますね。
 私もわからないままそうかそうかと聞き流していましたが…このメールを見て、ちゃんとした意味が知りたいと思いました。
 江さん、今週は、書類送検について教えてください。
 よろしくお願いします。

A: はい、書類送検の意味を理解するには、まず、刑事事件の流れを理解することが必要となります。

Q: 刑事事件ですか?

A: はい、刑事事件といって、思い浮かぶことといえば…

Q: 刑事事件といえば、やはり、大掛かりな事件とか、犯人逮捕…とか、事件の中でも大きなものという印象があります。

A: そうでしょうね。
 罪の重いものという印象がありますよね。
 刑事事件とは、その大きさに関係なく、傷害、窃盗、痴漢などの、いわゆる犯罪行為をしたと疑われる者(被疑者、被告人)について、警察や検察といった国の捜査機関が介入し、その者が犯罪を行ったのかどうか捜査を行い、場合によっては、裁判において刑罰を科すかどうか等について判断を行うことになる事件のことです。
 この罪を犯したと思われる者はどうなると思いますか?

Q: それはやはり、逮捕しかないと…

A: そう思いますよね。
 しかし、罪を犯したと疑われる人がいても、全員が逮捕されるわけではありません。

Q: そうなのですか?
 犯人が逮捕されない刑事事件ってあるのですか?

A: 逮捕と言うのは、罪を犯した疑いのある者の身体の自由を制限して、引き続き短期間の間、身体の自由を制限するものです。要するに、逮捕はあくまでも身柄を確保する手段なんです。

Q: なるほど。
 しかし、同じ刑事事件において、逮捕される場合があったり、一方で逮捕されない場合があるというのはどうしてなんでしょうか?

A: 逮捕…すなわち身柄を確保する理由は、証拠を隠滅したり、逃げたりするのを防ぐためです。
 ですから逃亡のおそれがない、証拠隠滅のおそれがないという場合には、犯人と疑いをかけられた被疑者の身柄をわざわざ拘束する必要がないと判断することもあります。

Q: 逮捕が必要でないということですか…。
 しかし、事件が起こっていることは事実なわけですから、逮捕せずに事件は解決するものなのですか?

A: はい、罪を犯した可能性があっても逮捕をしない場合があり、処罰が確定して刑事事件が終了(解決)することはよくあることなんですよ。

Q: そうなんですか。

A: 被疑者を逮捕しない場合に、警察は、適宜被疑者を呼び出して取り調べをするなどしながら、捜査を進めることとなります。

Q: 被疑者は、呼び出される意外は、普段通り生活しているということですか?

A: その通りです。
 被疑者は社会の中でこれまでと同様に生活を送りながら何度か警察署へ出向いて、取調べを受けることになります。
 一方で警察は、取調べの結果などを書類にまとめて検察庁に送る手続きを行います。

Q: 被疑者の取調べなど、捜査をするのは警察の役割なんですね。

A: そうです。
 警察官はある程度の捜査を終えると、検察官に対して、裁判を起こすか否かの判断を、事件と共に委ねます。
 そして、これ以降は検察官が主体となって取り調べ等の捜査を行うことになります。
 警察官が検察官に書類や証拠物とともに事件を送る。
 これを送検といいます。

Q: ここでようやく、送検と言う言葉が出てきましたね。

A: そうですね。
 逮捕して身柄を拘束している場合は、書類や証拠物と一緒に罪を犯した疑いのある者も、検察官に渡すことになります。
 これを一般的に、身柄送検といいます。
 一方で、逮捕していない場合や、逮捕後釈放した後には、書類や証拠物だけを検察官に送ればいいことになります。
 書類や証拠物だけなので…

Q: あ、これが書類送検ですか?

A: その通りです。
 要するに、書類送検とは罪を犯したと疑われている者を逮捕しないまま、あるいは、釈放後に書類や証拠物を検察官に渡すことをいいます。
 身柄送検にせよ、書類送検にせよ、検察官は警察官から渡された書類や証拠物そして独自の取り調べなどに基づいて、裁判にするかどうかを判断します。
 裁判で決めるべきだとした場合、検察官は、裁判を提起します。
 これが、起訴といわれるものです。

Q: 書類送検される事件は、比較的軽い事件だと、勝手に想像していましたが、そういうことばかりでもないんですかね。

A: 一般的には、被疑者が逮捕された事件に比べると、逮捕を伴わず書類送検された事件の方が、比較的軽い処分で終わる場合が多いということはあります。
 しかし、これは絶対ではなく、書類送検だからといって、軽い処罰で済む保証は法律上ではどこにもありません。
 逮捕されることなく、書類送検された事件でも、実際、刑が科せられたり、裁判を経て懲役刑や実刑に処されたりすることはあります。

Q: 逮捕されず書類送検となった場合でも、それは最終的な処分や刑罰の重さと直接は関係ないということなんですね。

A: はい。
 書類送検がなされた事件で、逮捕されずに済んだから…と少し気を抜いてしまい、いざ、検察官に送検された後、想像より大変なことになりそう…と慌てられるというケースもあります。
 多くの方は、このような事件に巻き込まれることはないと思いますが、書類送検となった事件でも、罰金や懲役刑などの処罰を回避するために弁護人を付けて対応すべき事案は少なくないということを、覚えておいていただければ…と思います。

Q: 事件に巻き込む、巻き込まれるということは、あってはならないことですが、昨今、広島でも大きな事件が立て続けに起こったりしていますから、人ごとではないな…と感じますね。
 何か、困ったことやわからないことが起きた場合には、弁護士に頼ってみる。という選択肢を持っておきたいですね。

 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。

 今日は、「書類送検とはどういう意味ですか」というご質問に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「エステの違約金が高すぎる」について
2018/2/19 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

「刑事事件専門サイト」

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