コラム

 公開日: 2017-11-21 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「共有土地が利用できなくて困っている」

2017/11/20(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「共有土地が利用できなくて困っている」

土地 相続 相談 広島 弁護士

共有土地が利用できなくて困っている

Q: 今月は、番組に寄せられました様々なご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は63歳の男性からいただきましたご相談です。

 「私と弟は、別荘として所有していた土地と建物を親から相続しました。
 私たち兄弟も定年を迎え、第2の人生を考えるにあたって、その土地を、活用するなり、売却するなりしようという話をしています。
 相続した別荘は、私たちも幼少期に何度か訪ねた程度で馴染みがなく、ぼんやりアノ辺だったかなぁ…と覚えている程度です。
 先日、不動産の登記簿謄本を取ってみました。すると、その土地は、父親の単独所有ではなく、Aという人物との共有土地だったということがわかりました。
 ちなみに建物は、父の単独所有で、土地については4分の3が父の所有分、4分の1がAさんの所有分となっていました。
 この件について、父親からは何も聞かされていなかったので、どのような経緯で購入して、どんな事情があったのか、さっぱりわからず、困っています。
 ちなみに、父の交友関係のリストには、Aさんの名前は見当たりませんでした。
 Aさんは一体誰で、今、どこにいるのかもわからない状況で、この土地と建物を私たちの考えにおいて利用または売却ができるのでしょうか?」

というご相談です。
 これまた、ややこしい話になっていますが…。

A: お父様が亡くなられているので、聞き出すこともできませんからね。
 う~ん…少しずつ紐解いていくしかないですね。
 まず、相談者と弟さんが相続をした土地と建物ですが、建物はお父様の単独所有ということですから、これについては、相談者兄弟で住むことも、売ることもできます。
 しかし、土地については、共有持分権しか相続できないことになっていますから、土地全体の完全な権利を売却することはできません。
 あくまでも、ご自分たちで自由にできるのは4分の3の土地のみです。

Q: 4分の3の土地は、共有者の合意がなくても売ることができるんですね。

A: 可能です。
 しかし、完全な権利とはいえない、共有持分権だけを購入する人は、そうそう見つかるものではないと思います。
 万が一、それでもいい!という人が現れても、非常に安い金額での売却になってしまう可能性が高いでしょうね。

Q: あ~そういうことが考えられるのですね。
 ということは、やはり共有している持ち主を探しだすことが最優先ですね。

A: 理想としてはそうですね。
 例えば、相談者の土地・建物を全て売却する場合には、共有持分権者と共に売却する、または、4分の1の共有持分権を取得した上で売却するしかないということになります。

Q: 共有持分権者を探し出すことができなければ…どうなるのでしょう?

A: 相談者が弟さんと相続した土地と建物は、このまま放置されて、空き家になってしまう可能性も高くなりますね。

Q: これは大変。
 しかし、どこの誰だかわからない状況で…この共有持分権者を探し出すことはできるのでしょうか?

A: 土地の登記簿上には、所有者や共有持分権者の氏名とともにその住所が記載されています。まずはその住所が手がかりとなります。

Q: ということは、相談者の方はその住所は知っていらっしゃるのでしょうかね?

A: どうでしょうか…。
 ちなみに、登記簿に記載された情報は、法務局から登記事項証明書の交付を受けることができます。
 また、インターネット上の登記情報提供サービスを利用することで確認も可能となっています。

Q: こうした手がかりから追っていけば、共有持分権者にたどり着けそうですね。

A: そうですね。
 現住所も、住民票の記載事項から確認できると思います。
 お歳がお父様と同年代であれば、もしかしたら転出、死亡している可能性もあります。
 この場合は、住民票の除票にその旨が記載されているはずです。

Q: しかし、住民票の交付については、他人が申請できないですよね?

A: 住民票の交付請求は、本人または同じ世帯の家族など、ある一定の人に限定されていますが、「自己の権利行使・義務履行のために住民票の記載事項を確認する必要がある者」についても認められています。
 法律上、共有持分権者は、他の共有持分権者に対する共有物分割請求権という権利が認められています。
 相談者が共有持分権者であるAさんに対する分割請求権行使のために、Aさんの現在の住所を確認する必要があるわけですから、住民票等の交付請求をすることは可能だと思います。

Q: なるほど。
 ただ、相談者も既にお父様から相続を受けているわけですから、もしかしたら、共有持分権者分の土地も相続されている可能性はありますよね。

A: ないとは言い切れませんね。
 その場合は、Aさんの相続人を調査し、現住所を把握しなければなりません。

Q: …ということになりますよね。
 これは、一苦労ですね。
 共有持分権者を見つけるのが、今回の目的ではなく、そこから、共有している土地をどうするか…という本題に入らなければならないわけですから、道は険しいですね。

A: 簡単ではありません。
 しかし、ここを通らなければ、解決できませんから、早いうちに着手しておく必要があると思いますね。
 現段階でも、Aさんが生存しているのか、既に相続されているのかさえ分からない状況なわけですから、このまま様子を見ていると、さらに相続されたりという事態にならないとも限りません。
 面倒だからと後回しにせず、早目に行動に移されることをおすすめします。

Q: 共有持分権者が判明したが、どうするか話し合いが付かなかったときはどうすればいいのですか。

A: その場合は、共有物分割請求訴訟を提起することになります。

Q: やはり最後は裁判なのですね。

A: はい。
 そういうことです。

Q: このような案件も、弁護士に相談することは可能ですか?

A: もちろんです。
 むしろ、弁護士が間に入った方が、スムーズに解決できると思います。
 よろしければ、一度、ご相談にいらしてもらえればと思います。

Q: 悩むより聞くが易しかもしれませんね。
 さて、山下江法律事務所は、個人のご相談につきましては、無料相談を実施中です。
 お悩みやお困りごとがある方は、是非、山下江法律事務所にご相談いただければと思います。
 それではここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「共有土地が利用できなくて困っている」というご相談に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「認知症の母の財産を兄が散財」について
2017/11/27 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所HP「不動産トラブル」

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