コラム

 公開日: 2017-11-14 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「家賃滞納者に出て行ってもらいたい」

2017/11/13(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「家賃滞納者に出て行ってもらいたい」


FMちゅーピー 江さんの何でも法律相談

家賃滞納者に出て行ってもらいたい

Q: 今月は、番組に寄せられました様々なご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、65歳の女性から、このような相談をいただきました。早速ご紹介しましょう。

 「私は、父親の代から受け継ぎ、賃貸マンションを経営しています。
 入居しているある部屋の借主が、家賃を滞納しており困っています。
 その家庭は小学生の息子とその母親の2人家族で、父が経営していた時代から入居しているので、かれこれ5年くらいは経つでしょうか…。
 これまでも何度か滞納をしていたことはあるようですが、すでに半年も家賃の支払いがないのです。
 母親は子どものために朝早くから夜遅くまで働いているようで、なかなか督促にも行けない状況です。
 女手ひとつで生計を立てているのだから、大目に見てあげたいのですが、さすがに半年を過ぎると、今後ますます回収することが難しくなると思うのです。
 とりあえずは回収をして、できればその後、立ち退いてもらいたい。というのが本音です。
 世間一般に、借主の方が強いと言われますが、本当にそうなのでしょうか?
 最終的に立ち退いてもらえる方法があれば、教えていただきたいと思います。」

というご相談です。
 借り手の方が強いというのは、私も聞いたことがありますが、本当にそうなのでしょうか?

A: う~ん、これは極端な言い方なんですが、少なからず、法律上では、借主の権利は手厚く保護されている。というのが現状です。

Q: やはり、そうなんですね。
 そうなると、家賃滞納についての問題を解決するのは、簡単なことではなさそうですね。

A: そうはいっても、滞納しているのを見逃すわけにはいきませんよね。
 相談者も危機感を持たれているように、ある程度のタイミングで回収をしておかなければ、不払いの家賃はどんどん嵩んで、ますます回収しにくい状況になってしまうかもしれません。
 法律の上では、借主の権利が手厚く保護されているとは申しましたが、借り手側に契約違反や信義則違反がある場合は、契約を解除することは可能です。
 相談者は、最終的には立ち退いて欲しいとまで思っていらっしゃるようですから、今日は、家賃を滞納している借り主に立ち退いてもらうまでの流れをまとめてご紹介しましょう。

Q: これは、よく聞いておいていただきたいですね。
 それでは、お願いします。

A: まず、滞納の初期の段階では、口頭や電話、または手紙などで家賃の支払いの催促をします。

Q: よくある方法ですね。
 しかし今回のご相談は、もうすでに半年も滞納をしているようです。
 初期の段階とはいえなさそうですが…

A: そうですね…。
 しかし、最後にもう一度、なんらかの方法で催促をしてみてください。
 それでも支払う様子がなかったら、内容証明郵便で再度、支払いを催促します。

Q: 支払いを要求したことの証拠を残すのですね。

A: その通りです。
 口頭や電話だと、催促されていない。と言われたらおしまいです。
 後々、裁判によって借主に立ち退きを要求する時のために、貸主と借主の信頼関係が破綻された状況を明確に残しておくことは大切です。
 借主がどのくらい家賃を滞納したか、それに対して貸主はどのように催促をしたのか…等が提示できるようにしておきましょう。

Q: 内容証明だと、郵便の内容が残されるのとともに、相手がその郵便を受け取ったことも分かるので、有効な手段となりますよね。
 借主も、内容証明郵便が届いたら、ただ事ではない!と思うでしょうし…

A: その通りです。
 繰り返し滞納をする人には、特に有効な方法となります。

Q: しかし江さん、内容証明郵便で支払いを求めても払ってもらえない場合って、ないとはいいきれませんよね?

A: その場合のことも考えて、内容証明郵便には、賃貸借契約を解除することや期限を決めて明け渡しを求めること等を記載しておくようにするといいですね。
 さらに有効なのは、貸主である相談者のお名前でもいいのですが、代理人として弁護士の名前で通知する。というのもひとつの手です。

Q: なるほど!
 弁護士の名前で通知が来ると、法的手段を考えて実行してきたということがわかりますから、借主は危機感を覚えるかもしれませんね。

A: そういうことです。
 貸主がどのくらい本気で督促をしているかが伝わる良い方法なんです。

Q: 大抵の場合は、ここまですると、さすがに支払う姿勢が見えると思いますが、それでも支払いがなかった場合には、やはり、裁判に持ち込むしかないのでしょうか?

A: そうですね。
 賃貸借契約を解除する旨の通知をして、明け渡しを求めても自主的に立ち退いてもらえない場合には、裁判を起こして明け渡しを求めることになります。
 この訴訟の過程において、借主との間で未払いの家賃の支払いにおいて和解が成立することは少なくありません。

Q: 支払いに応じてもらえればいいということならば、この段階で問題は解決しますが、今回のご相談のように、何度も滞納がくりかえされているから、立ち退いて欲しいという場合には、最終的に立ち退きを求める訴訟を起こすことも可能なのでしょうか?

A: 可能です。
 しかし、過去の滞納がなく、今回だけ滞納というような場合には、滞納が解消されると立ち退き請求は難しいこともあります。

Q: どういうことですか。

A: はい、滞納が解消されたことになるので、貸主と借主との間の信頼関係は回復したとみなされる恐れがあるからです。
 すなわち、賃貸借契約の解除、立ち退きのためには、貸主と借主の信頼関係が破壊されていることが必要なのです。

Q: 裁判に持ち込んで明け渡しを実現するためには、とにかく貸主と借り主の信頼関係が破綻している状況を明確にする必要があるのですね。

A: そういうことです。
 家賃を支払っていないのだから、出ていけと言われても仕方ないだろう…と考えてしまいがちですが、滞納家賃が支払われれば、契約解除が難しくなることもあります。
 今回のご相談も、やはり私たち弁護士に早めにご相談いただくと、より早く、より簡単に問題が解決する場合があります。
 弁護士に頼るのは最後の最後…と考えずに、気軽にご相談してみてください。

Q: そうですね。
 是非一度、相談されてみてはいかがでしょうか?
 それではここで、山下江法律事務所のフリーダイヤルをお伝えしましょう。
 0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「家賃滞納者に出て行ってもらいたい」というご相談に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「共有土地が利用できなくて困っている」について
2017/11/20 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

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