コラム

 公開日: 2017-09-05 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「遺留分の計算の仕方を教えて」

2017/9/4(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「遺留分の計算の仕方を教えて」


遺留分 計算 広島 弁護士

遺留分の計算の仕方を教えて

Q: 今月は、「相続・遺言」をテーマに、番組に寄せられました手紙やメールによるご相談に、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、36歳男性の方から質問のメールがきています。

 「こんにちは、江先生。
 3か月前に父が亡くなりました。
 父は遺言書を残しておりました。
 その内容は、すべての財産を兄に相続させるというものでした。
 遺言書の内容からは、私の取り分はないことになるのですが、相続人であれば、遺留分という権利があると、友人に聞いたことがあります。
 父の遺産の総額は約4000万円と聞いています。私が取得出来る遺留分はどのくらいになるのか知りたいのです。
 その計算方法を教えて下さい。
 なお、すでに母は先に他界しており、父の相続人は、兄と私のみです。」

というご相談です。
 江さん、遺留分の計算の仕方を教えて欲しいということのようですが・・・

A: はい。
 遺留分という言葉を初めて聞かれた方もいらっしゃると思いますので、その説明から始めます。
 「遺留分」とは、遺言の内容に関係なく、兄弟姉妹を除く相続人が、その遺留分という権利を行使して取り戻せることのできる最低限の財産のことです。
 父母(正確には直系尊属)のみが相続人の場合は遺産の3分の1、その他の場合は、遺産の2分の1と法律で決められています。
 ご相談者の場合は、相続人が兄と相談者のお二人なので遺留分は遺産の2分の1となりますが、相談者の相続分は2分の1なので、2分の1かけ2分の1ということで、遺産の4分の1が遺留分ということになります。

Q: 相談者の遺留分は4分の1ということですね。
 そうすると、遺産総額が約4000万円ということですから、相談者はその4分の1の約1000万円の遺留分を取得できるということになりますかね。

A: はい。
 他の事情がなにもなければ・・・ですが。

Q: 他の事情と言いますと・・

A: はい、例えばですね・・
 お父さんが生前に相談者に対して多額の金銭を与えていた場合ですね。
 そのお金が法律上の用語で「特別受益」に該当する場合は、もう少し慎重に検討する必要があります。

Q: うん?「特別受益」ですか・・・

A: はい、特別受益とは、被相続人の生前に、相続人が被相続人から受けた特別の利益を言います。
 遺産分割や遺留分の計算にあたって、これを無視すると不公平な結果となります。
 そこで、法律は、特別の利益を受けた者(これを、特別受益者といいます)に対して、その利益の持戻しを命じているのです。

Q: 確かにそうですね。
 被相続人が生きているときにたくさんの財産をもらった相続人は、取得出来る相続財産を減らすべきでしょうね。

A: そういうことです。
 たとえば、今回のご相談の場合に、相談者がお父さんの生前に、約2000万円をもらっていたとしましょう。
 そうすると、この約2000万円を持戻しすると、相続財産は、約4000万円+約2000万円で約6000万円となります。
 これを元に、相談者の遺留分を計算します。
 約6000万円の4分の1ですから、遺留分は約1500万円ということになる。

Q: 相談者の遺留分は、約1000万円から約1500万円に増えるんですね。

A: しかし、ここからが問題です。
 相談者はすでに約2000万円をもらっています。
 遺留分が約1500万円だったとしても、それ以上の約2000万円をすでにお父さんからもらっているので、結局のところ、相談者の遺留分はなしということになるのです。

Q: なるほど、相談者はすでにお父さんからたくさんの財産をもらっているから、相談者の遺留分はなしということもありえるのですね。

A: はい、そういうことです。
 ここで一つ注意しなければならないのは、特別受益となる贈与についてですが、法律は「婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本」としての贈与でなくてはならないとしていることです。

Q: 分かりにくいですね。

A: もう少し具体的に例をあげると、被相続人に家を建ててもらったとか、土地をもらったとか、その者だけに多額のお金を使って海外留学させたとか、生計のためにお金をもらったとかは特別受益になりますが、末っ子が特別にかわいがられて小遣いをたくさんもらったとか、通常の学費を出してもらったとかは、特別受益になりません。

Q: そうですか。
 特別受益の判断は難しいこともあるのですね。

A: はい、そういうこともありますので、遺留分があるかどうかについては、是非、弁護士にご相談されることをお勧めします。

Q: ところで、江さん。山下江法律事務所は、9月30日(土)にフジグラン広島にて、相続に関する無料相談会を実施すると聞きましたが・・。
 
A: はい、9月30日(土)午前10時~午後9時まで、フジグラン広島3階フードコート横ツリーコートにて、当事務所所属弁護士による無料相続相談会を実施します。
 お1人30分程度となります。
 ご相談は事前予約が必要ですので、当事務所までお電話ください。
 その際に、お名前と相手方のお名前をうかがうことになります。
 利益相反がないように事前チェックが必要だからです。
 秘密は責任をもって守りますので、ご協力お願いします。
 なお、事前予約を頂いた方には特典として、弊所が昨年発行した一般向け相続解説本「相続・遺言のポイント50」をプレゼントします。

Q: 現在、山下江法律事務所では、個人の相続や遺言に関する相談については無料で対応されています。
 何か気になることがある場合には、一度、相談に出向いてみてはいかがでしょうか?
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 これは9月30日フジグラン広島での相談予約も同様です。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「遺留分の計算の仕方を教えて」というご質問に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。

A: ありがとうございました。

Q: 山下江法律事務所には、テーマ曲があります。
 そのサビの部分はこの番組でも毎回バックグランドミュージックとして流しております。
 毎月最初の週の放送では全曲を流しますので、お聞きください。


■次回のテーマ 
「エンディングノートって何ですか?」について
2017/9/11 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所HP「相続・遺言でお悩みの方へ」

■バックナンバー(相続)
「遺産分割の手続きを教えてください」  2016/6/27OA
「死亡した父に借金があることが判明」  2016/6/20OA
「未成年の子がいる人は遺言書を作るべき?」  2016/6/13OA
「相続・遺言の本を出版されたとか・・」  2016/6/6OA
「遺言に代わる家族信託とは」  2015/12/21OA
「母の遺言では私には何も無かったのですが」  2015/12/14OA
「一般社団法人はなまる相続ができたと聞いたが」  2015/12/7OA
「成年後見制度について」  2015/8/11OA
「遺言作成上のアドバイス」  2015/6/29OA
「借金も相続されるって本当ですか?」  2015/6/22OA
「内縁の妻に家を残してやりたい…」  2015/6/15OA
「遺言書を書くべきでしょうか」  2015/6/8OA
「夫の死後に隠し子がいることが判明」  2015/6/1OA
「遺言は詐害行為とならないか?」  2014/12/8OA
「相続チームがあると聞いたのですが」  2014/12/8OA
「未成年者の後見人はどのように決める?」  2014/9/8OA 
「相続アドバイザー活躍中」  2014/3/31OA 
「遺産分割で揉めています。」  2014/3/24OA 
「亡き父の遺言によると自分の取り分がないが?」  2014/3/17OA 
「遺言書を発見したのですが・・・。」 2014/3/10OA 
「兄弟姉妹の孫は相続人になりますか?」  2013/3/3OA 
「遺言書通り分けないといけない?」  2013/11/11OA 
「ママが巻き込まれる相続トラブル」  2013/5/27OA 
「資産と借金・・・相続を迷っている」 2013/5/20OA 
「父親に買って貰ったマンションの相続」 2013/5/13OA 
「遺言書のつくり方について」 2013/5/6OA 
「姉が認知症の親の金を勝手に使う」 2013/1/21OA 
「エンディングノートについて」 2012/11/26OA 
「遺言の内容を変更したい」 2012/11/19OA 
「株式を相続したのですが…」 2012/11/12OA 
「未成年者への相続」 2012/11/5OA 
「紙切れに書かれた遺言書」 2012/4/30OA 
「生命保険金は遺産分割の対象となりますか?」 2012/4/23OA 
「どこの家庭でも起こりうる相続問題」 2012/4/16OA 
「相続アドバイザーって何?」 2012/4/9OA 
「初めての相続~流れの説明~」 2012/4/2OA 
「胎児は相続できますか?」 2011/10/31OA 
「遺留分を放棄させることは可能?」 2011/10/24OA 
「弟から遺留分の請求が…」 2011/10/17OA 
「死亡した父の借金取り立てが来た」 2011/10/10OA  
「夫が別の女性との間でつくった子に相続させたくないが…」 2011/10/3OA
「子どもがいない夫婦の相続はどうなるの?」 2011/4/25OA 
「放蕩息子に相続させたくない」 2011/4/18OA 
「家業手伝いと療養看護…相続はどうなる」 2011/4/11OA 
「内縁の妻は相続できる?」 2011/4/4OA

この記事を書いたプロ

山下江法律事務所 [ホームページ]

弁護士 山下江

広島県広島市中区上八丁堀4-27 上八丁堀ビル703 [地図]
TEL:0120-7834-09

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

交通事故の解決事例をマンガで紹介しています山下江法律事務所 交通事故専門サイトトップページ ↓↓↓http://www.hiroshima-jiko.com/■その他の事例もご参照くだ...

相談料

無料相談について、詳しくはこちら↓をご覧下さい。■交通事故専門サイト■借金問題専門サイト相談予約専用フリーダイヤル0120-783409 (なやみよま...

 
このプロの紹介記事
山下江 やましたこう

依頼者に笑顔になってもらうために、全力を尽くします。(1/3)

 ドアを開けると、ずらりとスタッフの並ぶカウンター。案内された部屋で待っていたのは穏やかに微笑む山下江さん。まるで大病院の受付みたいですねと感想を伝えると、「そうですか? ハハハハ」と楽しげに笑う山下さん。山下江事務所は、弁護士15人・秘...

山下江プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

「親切な相談」「適切な解決」これが私たちのモットーです。

事務所名 : 山下江法律事務所
住所 : 広島県広島市中区上八丁堀4-27 上八丁堀ビル703 [地図]
TEL : 0120-7834-09

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0120-7834-09

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

山下江(やましたこう)

山下江法律事務所

アクセスマップ

プロのおすすめコラム
広島の弁護士・江さんのお知らせ「福山支部と岩国支部の内覧会を開催します」
イメージ

本年1月5日に開設した、福山支部と岩国支部の内覧会を、下記の通り開催いたします。ささやかではありますが、...

[ お知らせ ]

広島の弁護士・江さんの「アイスプラント」ほか
イメージ

 アイスプラント♡  ちょっと気持ち悪そうなこの葉っぱはな~に?先日の我が家のサラダに入っていた。初めて...

[ 代表/山下江のブログ ]

相続アドバイザーの「鍵っ子」
イメージ

 鍵っ子 こんにちは。相続アドバイザー・事業承継士の山口亜由美です。この三連休の最終日遂に引越を...

[ 相続アドバイザー ]

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「書類送検とはどういうことですか」
イメージ

2018/2/12(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、OA内容をお届...

[ 法律相談 ]

弁護士コラムvol.169 「子どもの連れ去りについて」 柴橋 修
イメージ

 子どもの連れ去りについて  夫婦が別居する際に、子どもをどちらが育てるかということは大きな問題にな...

[ 弁護士コラム/離婚・男女トラブル ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ