コラム

 公開日: 2016-10-18 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「会社を整理する方法は?」

2016/10/18(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「会社を整理する方法は?」

会社整理 弁護士 相談 広島

会社を整理する方法は?

Q: 今月は、「企業法務・労働」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は46歳の男性からメールをいただきました。
 「私は、父親から引き継いだ会社の社長をしています。
 会社を引き継ぐ前はサラリーマンをしており、今の会社を継ぐ予定はありませんでした。
 しかし、両親も高齢となり、このまま会社を存続させるには、経営者が交代するしかない…という状況になりました。
 本来であればその時会社を整理すればよかったのですが、小さい頃からよくしてくれていた従業員もおり、路頭に迷わすわけにはいかないという父親の意思を受け止め、7年前に社長交代というカタチで就任しました。
 自分なりに頑張ってきましたが、やはり思うように業績は上がらず、まだ返済できていない借り入れも残っています。
 このまま続けていく自信がありません。
 妻も、私にサラリーマンに戻って欲しい…と訴えます。
 父には申し訳ないのですが、父と共に頑張ってくれていた従業員も皆、定年を迎えたのを機に、会社を整理しようと考えています。
 江先生、会社をたたむ際に必要な手続きなどを教えていただけませんか?」

という内容です。
 相談者も頑張ってこられたのでしょうが、大変な事態になる前に、思い切って整理することも、選択肢のひとつですよね。

A: そうですね。 
 以前、この番組で20年前の統計の話をした時に「会社が倒産すると、約半数は夜逃げ…」と言ったのを覚えていますが、そんな経営者が多い中で、この社長さんは、とても真摯な方ですね。

Q: だからこそ、江さん、よいアドバイスをお願いします。

A: 了解しました。
 まず最初にお話しておきたいことがあります。
 会社をたたもう…と思う前に、ようは、経営の危機を感じた時には、なるべく早く弁護士に相談されることをお勧めします。
 これは私も長く弁護士をしていますが、もっと早く相談してくれていれば…というケースも実際ありましたから、声を大きくしてお話ししておきたい部分です。

Q: 少しでも早く弁護士に相談する…その理由はなんなのでしょう?

A: 会社が倒産手続をするにも、諸費用がかかります。
 まず、裁判所に納めなければならない予納金というものがあります。
 これは、破産申立後に破産管財人が選任されるのですが、その破産管財人の費用として納めるものです。

Q: 破産管財人…というのはどのような役割りを担うのですか?

A: 破産管財人とは、破産手続の開始決定が下りると、裁判所が、裁判所に選任候補として登録されている弁護士を選出します。
 この破産管財人によって破産申立人の「財産の管理・調査・評価・換価・処分」を行い、各債権者に債権額に応じて配当手続きを行っていく…という業務を担うことになります。

Q: この破産管財人の費用が取り急ぎ必要となるわけですね。
 おおよその費用って、決まっているのですか?

A: 広島地裁の基準では、最低100万円とされています。
 ただし、申立代理人が債権回収など多くのことを行っている場合は50万円に減額されたり、破産管財人が行う業務が極端に少ない場合は30万円という例外もあります。
 どちらにせよ、このように予納金が必ず必要で、負債総額や債権者数によっては、予納金が500万円となるような場合もあります。

Q: かなりの額になるんですね。

A: そうなんですよね。
 意外にこの費用は知られていなくて、相談にこられた経営者も驚かれることがありますね。
 さらに、申立代理人となる弁護士に支払う弁護士報酬金も必要になってきます。
 これが通常最低でも50万円程度、多くは100万円以上かかると思っていた方が良いと思います。

Q: あ~たしかに弁護士報酬も必要ですものね。
 ということは、裁判所に支払う予納金、依頼する弁護士に支払う弁護士報酬金は結構な金額となりますね。

A: そういうことです。
 ですから、早めに弁護士に相談して、その資金をどうやって確保するのかを検討しなければなりません。
 また、従業員への給料支払いはとても大事なことです。
 それをどう確保するのかなど、専門家とじっくり相談してもらう必要があるのです。

Q: 弁護士に少しでも早く相談に行くべきということが、良く分かりました。 
 一生懸命踏ん張って、どうにもならない状態になってから相談に行っても、打つ手がない…という状況になるかもしれませんよね。

A: 資金のない中で裁判所への破産申立ては不可能となり、任意整理など他の方法か、何も出来ないという結果に終わってしまうおそれが多いのです。

Q: 会社を整理するにも、お金が必要となる…ということをしっかり覚えておかないといけませんね。
 次に江さん、弁護士に相談した後は、どのような動きになりますか?

A: 弁護士とのやり取りについて、少し、お話しましょう。
 相談を受けた弁護士は、会社の社長ないし、経理に資料を出してもらいながら、破産申立書を作成します。
 資料は、会社の決算書や債権者の一覧表、売掛債権一覧表、資産・負債を示す書類など、様々なものが含まれます。
 これらの資料を添付して、破産申立書を会社の所在地を管轄する地方裁判所に提出します。

Q: 依頼者は弁護士からの指示に従って資料を提出すればいいのですね。

A: そうです。
 基本的には、弁護士からの指示を待っていただくようになります。
 申立てをした後は、「債務者審尋」へと進みます。
 これは、裁判所が破産申立会社に対して、破産に至る事情や資産・負債の状況などについて事情聴取を行うことをいいます。
 これで問題なければ、破産手続開始決定を行い、先ほど説明をしました破産管財人の選任を行います。
 そして債権者は、一定期間内に、破産債権の届け出を行います。

Q: ここで破産管財人が登場するのですね。
 これら手続きに要する時間は、どのくらいかかるものなのでしょうか?

A: 事案によって様々ですが、概ね1年から2年…というケースが多いようです。

Q: 意外に…時間がかかるものなのですね。
 相談者は、できれば会社をたたんだ後、サラリーマンに戻りたい…と思われていると思いますが、就職活動をしている暇は、ありませんね。

A: いえいえ、そこはご心配なく。
 会社の経営者には、会社の破産手続きを進めていく上で必要な限度での協力をしてもらいますが、弁護士に手続きを依頼して以降は、手続きにつきっきりでなければならないということはないと思ってください。
 会社をたたんだ後の、ご自分の生きる道を考え、新たな出発に向けて、スタートを切っていただけます。
 それが「破産法」という法律です。
 弁護士が手掛ける破産手続きは、経営者の再出発のための手続きでもあります。
 ですから、早めに弁護士に相談し、手続きを任せ、新たなるスタートを切っていただきたいと思います。

Q: 会社を存続できない…ということは残念ですが、家族の為にも、ご自身のためにも、新しい人生設計をしていただきたいですね。
 会社経営・存続に不安を持たれている方、一度、山下江法律事務所まで相談に出向いてみてはいかがでしょうか?
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「会社を整理する方法は?」というご相談に答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「工事代金を払ってくれない」について
2016/10/24 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■会社破産専門サイト「法人破産手続きの流れ」

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山下江法律事務所 [ホームページ]

弁護士 山下江

広島県広島市中区上八丁堀4-27 上八丁堀ビル703 [地図]
TEL:0120-7834-09

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