コラム

 公開日: 2016-10-11 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「労働審判手続を教えて下さい」

2016/10/10(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「労働審判手続を教えて下さい」

労働審判 広島 弁護士

労働審判手続を教えて下さい

Q: 今月は、「企業法務・労働問題」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 54歳の男性からメールが届いています。
 「私は30歳くらいのときに印刷会社を起業し、現在15人の従業員を雇っています。
 この度、事業拡大のため新たに3人の従業員を雇いました。
 そのうちの1人についてなのですが、職場における態度が大変悪く、他の従業員も、一緒に仕事ができないのでその人を辞めさせて欲しいと言ってきました。
 幸い3か月の試用期間中だったので、解雇を言い渡しました。
 そうしたら、裁判所から当社宛に「労働審判期日呼出状兼答弁書催告状」なるものが送られてきました。
 「雇用契約上の地位確認等請求労働審判事件」とありました。
 大変当惑しています。
 この「労働審判」とはどういうものか教えて下さい。
 普通の裁判とどう違うのですか?」

という内容です。
 突然の裁判所からの呼出状、驚かれたでしょうね。
 江さん、相談者の方は、労働審判という制度について聞きたいとのことのようですよ。

A: そのようですね。
 その前に、今回の送られてきた郵便物の内容ですが、「雇用契約上の地位確認等請求」ということですから、労働者から会社に対して、解雇の無効と解雇後の未払い賃金を請求するというもののようです。
 さて、相談者の質問である「労働審判」について説明しましょう。
 労働審判も裁判の一つには違いないのですが、その対象は、企業と個々の労働者間との個別の労働関係の紛争に限られています。

Q: なるほど、企業と個々の労働者間の紛争が対象なんですね。

A: はい、そういうことです。
 特徴としては、通常の裁判に比べて、迅速・簡易に問題を解決する手続ということです。

Q: 迅速・簡易ということですが、具体的にはどういうことですか?

A: 迅速についてですが、労働審判は原則3回以内の期日で審理を終えることになっており、結論が出るまでに平均で2か月半程度、長くて3~4か月かかるに過ぎません。
 通常の裁判は、半年~1年程度はかかるのが一般的ですから、かなり迅速と言えます。

Q: 結構早いのですね。

A: はい、労働者の不安定な権利義務関係を早期に確定させようとしたと思われます。
 また、簡易についてですが、証拠調べ手続はあるのですが、交互尋問はありません。
 交互尋問とは、当方が尋問をしたあとに、相手方が反対尋問をするというように双方が交互に証人に対して尋問をすることです。
 また、相手方の答弁に対する反論やこれに対する再反論は、期日において口頭で行うものと定められています。
 通常の裁判では、すべて書面が原則であり、その都度裁判期日を設けるのが一般的です。

Q: ずいぶん、簡易にされているのですね。

A: はい。
 もう少し具体的に述べますと、第1回期日には、争点整理と関係者の尋問を終え、調停成立の意向があるかの確認が行われます。
 だから第1回期日が山場ということになります。
 第2回期日では調停の試みを中心として、第3回期日において調停が成立しなければ、その期日に労働審判が行われて終了となります。

Q: ところで、この労働審判を担当するのは通常の裁判官なのですか?

A: 通常とは、ちょっと異なります。
 担当するのは、労働審判委員会です。
 その構成は、裁判官である労働審判官1名と労働関係に関する専門的知識経験を有する労働審判員2名、この2名は労働者側と経営者側からそれぞれ1名ずつ選任されます。

Q: 労働者側と経営者側で各1名ずつというのは、公平を図るためでしょうかね。

A: そのとおりです。
 また、労働問題の実務に直接深く関わっている審判員ですから、判断も速くなるということもあります。

Q: なるほど、そうですよね。
 ところで、調停が成立せず、審判となった場合ですが、この審判に不服があるときは、どうすれば良いのでしょう。

A: はい、労働審判に不服があるときは、2週間以内に異議を申し立てることができます。
 申立先は、労働審判委員会ではなく、裁判所(受審判裁判所)となります。

Q: 異議を申し立てるとどうなるのでしょうか。

A: その場合には、労働審判は効力を失います。
 そして、事件は通常訴訟に移行することになります。

Q: 普通の裁判に移行すると言うことですね。

A: はい。
 労働審判は、迅速・簡易な手続ですが、不服があるときは、通常の民事裁判手続によって、時間をかけて十分な審理を行うことになるということです。

Q: 不服がある以上、仕方ないですね。

A: はい、そういうことです。
 やむを得ないですね。

Q: 相談者の方ですが、こうした労働審判手続は、お一人でもできるのでしょうか。
 弁護士に依頼した方がよろしいのでしょうか。

A: お一人でもできないことはないですが、最後は、法律に則っての判断となります。
 労働問題に詳しい弁護士に依頼するべきと思います。

Q: 江さんの事務所でも扱っているのですね。

A: はい、多数扱っております。
 当事務所では、企業側からのご依頼も労働者側からのご依頼も受けております。
 ですから、相手方がどのように考えているかも良く分かります。
 是非、当事務所にお電話していただき、相談に来られたらと思います。

Q: そうですね。
 山下江法律事務所に行かれてご相談していただければと思います。
 ここで山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきましょう。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「労働審判手続を教えて下さい」という54歳の男性からのメールに、答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「会社を整理する方法は?」について
2016/10/17 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

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TEL:0120-7834-09

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