コラム

2016-09-20

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「子の親権を取れますか?」

2016/9/19(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「子の親権を取れますか?」

FMちゅーピー なやみよまるく 江さんの何でも法律相談

子の親権を取れますか?

Q: 今月は、「離婚・男女トラブル」をテーマに、番組に寄せられましたご相談について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、45歳 トラック運転手の男性からのご相談です。
 「江先生、丸子さん、こんにちは。
 私は仕事中によくこの番組を聞いています。
 今後、もしかしたらお世話になるかもしれないので、先に相談だけさせていただければ…と思いメールをしました。
 可能であれば答えてください。
 私には、妻との間に9歳と5歳の2人の子どもがいます。
 先日妻から話があると言われ、突然離婚を考えていると切り出されました。
 その理由としては、私が仕事ばかりしていて子どもを押し付けられている。家族でいる意味がない!というものでした。
 子ども2人を連れて出て行きたいから、離婚に応じて欲しいと言われたのですが、到底納得できるものではなかったので断りました。
 確かに夫婦間は以前のようにラブラブではないものの、子どももできて、時間も経ったのだから、こんなものじゃないかと思っていました。
 子どもはとにかく可愛くて、この子達のためにもと思い、毎日一生懸命働いていたのに…それが子どもを押し付けているといわれるとは、正直、驚きでした。
 妻は、一度思い立って口に出したことは、もう、考えたり話し合ったりする余地がなく、有言実行タイプなので、きっと、離婚を決めているのでしょう。
 もう何を言っても元には戻れないかもしれません。
 最悪、離婚をすることになったとして、子どもたちを手放すことだけはしたくありません。
 親権だけは、何が何でもとりたいのですが、一般的に父親が親権を取るのは難しいといわれているようです。
 なんとか、子どもたちの親権をとる方法はないものでしょうか?
 まだ、離婚の話も、先に進んでいるわけではないので、今のうちに、何か手立てができないものかと、こっそりメールを送りました。
 アドバイスがあれば、是非参考にしたいので、教えてください。」

という内容です。
 さぁ江さん、子の親権を父親が取るにはどうしたらいいのか…その辺りを中心に、今日はお話いただけると嬉しいです。

A: 了解しました。
 この時期、当事務所も、離婚のご相談が増えるのですが、小さな子どもが居て…というケースも多くなりました。
 こうなると、離婚だけでなく、親権の問題も出てきますから、解決までに多くの問題を乗り越えなければなりません。
 今回は、相談者の立場に立って、父親が親権を獲得するには…という目線でお話しましょう。
 その前に、まず、親権という権利について、説明しておきましょうかね。
 親権とは、子どもが成人になるまで、子どもの利益のために、子どもを監督・保護・教育し、またその財産を管理する父母の権利義務を言います。
 そして親権は次の2つの権利から構成されています。
 一緒に暮らしながら、子どもの身の回りの世話をしたり、しつけ教育をしたりする「身上監護権」と子どもに財産があればその財産を管理し、子どもが契約や訴訟など法律上の行為をする必要がある場合には子どもに代わって法律上の行為を行う「財産管理権」です。
 これらは別々の権利ですが、特に事情の無い限り、両方の権利を一人で受け持つのが通常となっています。

Q: ですから、父親か母親のどちらか親権をもつことを決めなければならないということでしたよね。

A: はい。
 未成年の子どもがいる場合には、離婚後の親権者を夫婦のどちらかにするか決めなければ、協議離婚での届け出ができません。

Q: 夫婦間で合意できず、どうしても離婚・親権問題で双方の話が折り合わない場合はどうなるのですか?

A: その場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることになります。
 そこでの話し合いもつかない場合は、審判で子どもの親権者が決定されることになります。

Q: 調停や審判にもつれ込むと、感情などは入らず、どちらの親に親権を与えるか…という判断を淡々とされてしまいそうですね。
 こうなると、やはり普段の生活の中で、子どもと一緒に居る時間の少ない親の方が、不利になったりしそうですが…。

A: そうですね。
 調停や審判で親権が争われる場合、「子どもの幸せのためには父母どちらに親権を持たせるべきか」ということが重要視されます。

Q: それらを判断する項目などはあるのですか?

A: いくつかありますので、挙げてみましょう。
 まず、①子どもに対する愛情。
 これはこれまでの養育状況から客観的に推察されます。
 次に②子どもと過ごす時間です。
 これは日本の社会事情を考えると、まだまだ父親に不利な項目ですが、離婚後、子どものために転職などを考えているなど、アピールすることは可能です。
 そして③子どもの年齢。
 これは、年齢が低ければ低いほど、母親と暮らす方が適当と判断されます。

Q: 子どもの意思…は反映されないのでしたっけ?

A: 子どもの年齢が10歳以上であれば、子どもの意思も判断要素になりますが、10歳未満の場合は、まだ、どちら…と判断するのは難しいでしょうから、母親が親権者となる場合が多いですね。
 これは子どもが小さいうちは、母親と一緒の方が、子どもにとっての利益となる、と考えられているからです。

Q: 父親にとっては、厳しい現実ですね。
 その他にも判断基準となる項目はありますか?

A: はい。
 ④経済力も判断されます。
 これは父親の方が有利かもしれませんが、母親が養育費を求めることで解決できる場合もあるため、決定的な要素とならない場合もあります。
 さらに、無くてはならない項目として⑤心身の健康が挙げられます。

Q: こうしてみると、やはり父親が親権を取るのは簡単なことではなさそうですね。
 ご相談者も、子どものために一生懸命働いているが故に、一緒にいる時間が取れないとか、子どもの世話を奥さんに押し付けている…など、誤解を生じている面も含んでしまっていますよね。
 気の毒です。

A: う~ん…現実的には、調停において親権を獲得するのは8割以上が母親…という結果になっていますが、父親も、先ほど述べた検討項目を押さえていれば、親権を取れる可能性もあります。
 例えば、心身ともに健康であり、経済力もあり、労働時間もフレックスなどを使えるなどしてコントロールでき、子どもとの時間も作ることができるなど、項目を押さえてアピールできれば、可能性はゼロではありません。

Q: そうですね。
 とは言いながら…やはり母親に比べると、ハードルが高い気がします。
 江さん、これまでの事例で、父親が親権を取ったケースがあれば、紹介していただけませんか?

A: 実際、父親が親権を取るケースも、そんなに珍しいことではないんですよ。
 例えば、父親の両親が同居することで、子どもの面倒をみてもらえる環境が整った。とか、父親の収入が母親よりも数倍高く、明らかに子どもの健やかな発育環境が作れている。とか、日ごろから子どもと接する時間を作っていたという証拠になるメモや記録があれば、それも優位に作用します。

Q: 相談者が、どうしても親権を取りたいということでしたら、まずは、奥さんとじっくり話しをして、子どもを押し付けていたわけではないことも含め、理解してもらうことが必要なんですね。
 それでも分かってもらえないようなら、いずれ、調停や審判で争うことになるということを視野に入れて、日ごろの子どもとの関わりを見直しておくといいかもしれませんね。

A: どちらにしても、親権をとるには、これまでどれだけ子どもに愛情を注いできたかということに加え、将来どれだけ子どもに発育環境を用意できるかということも重要な判断材料になります。
 父親が親権を取りたいと思うのであれば、この辺りをきちんと整理しておくことが大きな鍵となります。

Q: こうしてお話を聞いていると、やはり、弁護士に相談することで、今まで気付かなかったことや、的確なアドバイスを受けることができるような気がしますね。

A: 法律のプロですからね(笑)
 親権を取るための様々な知識をアドバイスできると思います。
 ただ、協議離婚が成立しない場合は、結果がでるまで時間がかかることが多いのが現状です。
 なるべく早目に相談していただくことが、費用と時間の節約になるということも覚えておいていただくといいかもしれません。

Q: なるほど!
 それでは早速、相談予約のフリーダイヤルをお伝えしておきます。
 山下江法律事務所フリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 ただいま、個人の方についての無料相談実施中です。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は、「子どもの親権を取るためには」という内容で、いろいろと教えていただきました。
 江さん、ありがとうございました。


■次回のテーマ 
「離婚したいと思っているのですが・・・」について
2016/9/26 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

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