コラム

 公開日: 2016-08-30 

広島の弁護士・江さんの何でも法律相談「隣の家と境界でもめている」

2016/8/29(月)13:30~FMちゅーピー(76.6MHz)
「なやみよまるく~江さんの何でも法律相談」での、
OA内容をお届けします。(※内容を要約しております)
今回のテーマは、
「隣の家と境界でもめている」

土地境界線 相談 広島 弁護士

隣の家と境界でもめている

Q: 今月は、皆様からいただいた「身近に起こったトラブル」について、法律の専門家であるお立場からお答えをいただきます。
 江さん、今日も、よろしくお願いします。

A: はい、よろしくお願いします。

Q: 今日は、62歳の男性からのご相談です。
 「江先生、丸子さん、こんにちは。
 先週、土地の使用トラブルについての放送を聴き、不動産についても弁護士に相談できることを知りました。
 そこで早速ですが、今、私に降りかかっている問題についてアドバイスをいただけないかと…メールを打っています。
 相談の内容なのですが、先日、ある不動産会社から、私が相続している田舎の土地について、境界の立会いをして欲しいとの連絡がありました。
 なんでも隣の土地を売却することになったらしく、その際、家のブロック塀の立っている部分に境界のズレが判明したというのです。
 ズレが生じている部分の土地について、購入して欲しいとの一方的な話でした。
 ズレが生じている土地については、何も使えないほどの面積で、そこをわざわざ購入するつもりもなければ、お金もありません。
 そのまま少し時間が経って、またその不動産会社の担当から電話がありました。
 購入していただけないなら法的処置を取りますと、これまた一方的に話をするのです。田舎は関東で、狭い土地でも値が高く、しかも、そこには住む気もないのです。
 境界を確認しに行くのも簡単な話しではありません。
 これを機に、相続したその土地を、売却しようかとも考えています。
 しかし私も仕事をしながらの身なので、すぐに対応できるわけではありません。
 法的処置…という言葉が気になるのですが、そのまま時間を稼いでいてもいいものでしょうか?」

という内容のご相談です。

A: 不動産のトラブル…結構あるものですね。
 今回のご相談、困られていることは良く分かるのですが、もう少し、詳しい内容を聞かないと、的確なアドバイスができないかもしれません。
 ただ、そのズレが生じている土地を購入しなければ法的処置をとる…という部分については理解しがたいですね。
 そのまま放っておいていいとはいいませんが、そのような口調で連絡をしてこられる場合には、弁護士に相談していただいた方がいいかもしれません。

Q: なにやら、個人では太刀打ちできない気がしますよね?

A: う~ん、脅しのような話の持って行き方ですよね。
 ただ、この相談者も、いずれはこの土地を売却するという気持ちがあるのであれば、境界は、はっきりさせておかれた方がいいかもしれませんね。

Q: 曖昧になっている隣家との境界をはっきりさせるにはどうしたらいいか、そのあたりを今日は詳しく教えてください。

A: はい。
 隣家との境界をはっきりさせる方法については、お隣さんと境界について合意ができているかどうかで変わってきます。

Q: そういえば、以前もこの話、しましたね。
 すっかり忘れてしまっています。

A: 不動産については、自分の身に降りかかってこない限り、覚えておくことの方が、難しいものですよ。
 今日は、復唱になるかもしれませんが、もう一度、詳しくお話しましょうかね。

Q: はい!よろしくお願い致します。

A: まず、今回のご相談とは逆ですが、お隣さんと境界について合意ができている場合から…。
 この場合、隣接する土地の所有者全員の同意が必要となります。
 関係者が全員立ち会いの基、土地家屋調査士や測量士に測量を依頼します。
 その場で話し合いながら、境界点を決め、境界を標示する境界標を設置します。
 境界標には石や金属、赤いペンキなどが用いられます。

Q: 建物と建物の間にある、あれですね。

A: あれです。
 思い浮かぶ方も多いと思います。
 この境界点に基づいて測量を行い、後日測量図を作成し、関係者がこの測量図のとおりで間違いないことを確認、そして確認書に関係者全員が署名、押印するという流れが、一般的です

Q: 今回のご相談では、この合意ができていないわけですから、また別の方法になるわけですね。

A: そうですね。
 その場合には少し時間がかかることを覚悟しなければなりませんが、3つほど、方法があります。
 まず一つ目!
 ズバリ裁判、すなわち訴訟を提起して、裁判所を通して境界を確定してもらうことです。

Q: おっと、まず先に出てきたのが裁判ですか?

A: 裁判というと、揉めに揉めて、どうしようもなくなったから…というような、最終的手段に思われるかもしれませんが、端的な方法として利用されます。
 この訴訟提起は、管轄の地方裁判所に申立てます。
 それには2つの方法があり、「境界確定の訴え」と「所有権の範囲の確認の訴え」です。

Q: 裁判にも2つの方法があるのですか?

A: このうちよく利用される方法は「所有権の範囲の確認の訴え」です。
 これは争いのある当事者間において、それぞれの所有権の範囲がどこまでかの確認を求めて、境界を決めるものです。
 両者間で所有権の範囲を確認するというものですから、意外と煩雑さはないと言われています。
 逆に「境界確定の訴え」は、裁判所自身の判断によって公的な境界線が決められるものです。
 そのため、不動産登記法17条が求めるような精密な図面の作成が必要だったり、証拠や資料も膨大なものが必要となります。

Q: ここまで大事になると、準備するだけでうんざりしそうですね。

A: そうですね。
 ただ、比較的良く使われる「所有権の範囲の確認の訴え」についても準備しなければならないものはあります。
 紹介しましょう。
 まずは測量図、そこに当方が主張する境界線はこれだというふうに、具体的に示さなければなりません。
 そして、裁判官に状況を理解してもらうための、現場の写真や昔の写真、売買契約書、登記簿謄本、場合によっては、塀や屋根の現状などを示す資料など、書類や写真が必要です。
 裁判では、同じく相手方からも境界線の図面や証拠資料等が提出されます。
 その主張や証拠を元に、どちらの主張が事実かを、裁判所が認定します。

Q: 主張と証拠資料を提出した上で、裁判所が判断して結論を出すのですね。

A: そういうことです。
 ただ、裁判だからと言って真っ向戦う!ということではなく、裁判の進行過程において、双方が歩み寄り、和解が成立し、それにより境界が確定するという場合もあります。

Q: 裁判にはなったけど、最後は和解が成立したという終わり方もあるのですね。

A: そうです。
 こうした終わり方だと、その後のいざこざが起こらず、双方、将来にわたって、良好な関係が保てるといわれています。

Q: なるほど、今回のご相談者は、関東の土地を売却することを前提としていますので、その後お隣さんとの接点はなくなるかもしれませんが、なかには、現在住んでいる家の境界で揉めている場合もありますからね。
 今後、お付き合いが続いていく…という場合には、よくよく考えて行動しなければなりませんね。

A: さて、裁判に続いて、2番目の方法を紹介しますね。
 それは「調停」です。

Q: 2番目は、調停ですか?

A: 「調停」は、相手方の住所などを管轄する簡易裁判所に申立てることになります。
 調停においては、2名の調停委員が当事者双方から主張を聞いて、また証拠等を検討して妥当な調停案を双方に示し、解決を図ろうとするものです。
 これには当事者は応じる義務が無いため、話し合いが付かない場合もあります。
 双方が調停案に納得すれば、そこで調停が成立し、境界が確定します。

Q: 調停案に納得せず、話し合いが付かない場合はどうなるのですか?

A: その場合、調停は不成立に終わり、地方裁判所にて裁判を起こすことになると思います。

Q: なるほど…。
 裁判・調停…と、続き、もうひとつ、方法があるといわれていましたよね。

A: はい、3番目の方法は、土地家屋調査士会の境界問題相談センターを利用する方法です。
 まず、相談ですが、弁護士と土地家屋調査士で対応してくれます。

Q: なるほど。

A: 相談内容によってはこれで解決しますが、解決しない場合には同センターに調停を申し立てることになります。
 調停では、弁護士と土地家屋調査士が同席し、合意を図るよう、促します。
 しかしこれも合意に至らなければ…

Q: やはり…裁判を提起して解決するしかなさそうですね。

A: 丸子さん、ご名答!です。

Q: そう考えると、やはり、裁判のことをよくわかっていらっしゃる弁護士に相談するのがベスト…のような気がしますね。

A: 実際、弁護士に依頼するか否かは別として、困ったり、悩んだりした場合は、とにかく弁護士を頼っていただくといいと思います。
 相談さえしていただければ、そこからどのように解決できるか…アドバイスができますからね。

Q: そうですね。
 しかも現在、山下江法律事務所では、様々な個人の相談については無料で対応をされています。
 いろいろな問題でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。
 それでは、お問い合わせ先です。
 山下江法律事務所の相談予約のフリーダイヤルは0120-7834-09 0120-7834-09 
 この番組名と同じ「なやみよまるく」と覚えてください。
 また、今日の番組の内容は、まちの専門家をさがせるウェブサイト「マイベストプロ」でもご覧いただけます。
 今日は「隣家と境界でもめている」というお悩みに答えていただきました。
 江さん、今日はありがとうございました。


■次回のテーマ 
「彼氏が浮気。相手女性から慰謝料を取りたい」について
2016/9/5 13:30~13:40 FMちゅーピー(76.6MHz)

■山下江法律事務所HP「解決事例

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