コラム

 公開日: 2016-04-25 

婚姻費用(生活費)と住居費(2)(一方が実家に戻っているとき/出た方の家賃を負担しているとき)

 先日、婚姻費用(生活費)で住居費に関わるもののうち、「家を出た側が収入が多く、元住んでいた家のローンを支払っている場合」について取り上げました。
 この場合には一般的にかかる家賃相当分を、婚姻費用として妥当と思われる金額から控除して考えていったり、双方の収入に応じてある程度住宅ローンの支払い額を考慮するなどして調整するというお話をしました。
 この、「一般的にかかる家賃相当額」を何を基準に決めるかですが、総務省統計局のホームページに家計調査年報というのが毎年分載っています。世帯の収入に応じた住居関係費もありますので、参考にするとよいでしょう。
 なお、婚姻費用算定表では、標準的な世帯の住居費も特別経費として考慮の上作成されていますので、通常は1〜2万円の幅の中で考えるべきで、それよりも住居費が超える場合に別途考慮するということもありえます。

 さて、今回はまず収入が少ない方が実家に戻っているときについて、お話したいと思います。
 
 

収入が少ない方が実家に戻っている場合と住居費

 この場合、実家に生活費等相当分を入れているかによって変わってきます。
 細かい話をいうと、先の一般的にかかる家賃相当額と比較して、実家に入れている金額が少なければその差額分を、婚姻費用から控除するという方法があります。実家に入れている金額が家賃相当と同程度か、それ以上であれば、基本的に婚姻費用から控除せずに決めていくということになるでしょう。

 ただ、実家に入れているお金というのは、一般的には住居費相当というよりは食費分などということの方が多く、しかもひと月にかかる食費などよりすこし少ないケースもあるのではないかと思います。その場合は、やはり実家にいる分、生活費の負担が少なくなっているといえるので、それに応じて婚姻費用として支払うべき金額が抑えられることになりえます。
 先に触れましたとおり、標準的な世帯でかかる住居費は婚姻費用算定表に折込済みのため、一般的には算定表の1ー2万円の幅で考慮すれば足りるでしょう。
 
 なお、一方が実家に戻っていて、住居費・食費も含め全く負担していない場合もありえますが、その場合でも、他方には生活扶助義務があるため、生活費は収入が上回る方が負担することになります。住居費を負担していない点は、前述のとおり、算定表の1〜2万円の幅の中で考えていくことになります。

収入が多い方が家を出た側の家賃も支払っている場合

 このときは、婚姻費用の支払いを負担する側が、相手方の住居費相当分をまるまる負担していることになるので、基本的には収入に応じて負担すべき本来の婚姻費用(生活費)から、家賃相当額を控除した金額が、最終的に支払うべき婚姻費用となってくるでしょう。
 また、家賃のほかに公共料金(電気・水道・ガス代)の支払いや携帯電話代の支払いもしているときは、それも含めて考える必要がありますが、これについても標準的な世帯でかかる公共料金は考慮されているため、それを超えたものについて別途控除するか考えていくことになります。その点、携帯電話代は金額が嵩むことがありますので、あまりにも金額が大きいと別で考えた方がいいケースもあるでしょう。

 
 最近いい写真がないため、昨年行きました岡山県・倉敷の楯築遺跡の写真です。弥生時代後期に作られた古墳群だそうです。岡山には古墳が多くあり、有名な古墳は遠足や観光でよくいきますが、この楯築遺跡のように、あまり知られていない古墳も結構あります。こういった古い史跡が好きな方にはおすすめスポットです。
 



 

この記事を書いたプロ

勁草法律事務所 [ホームページ]

弁護士 片島由賀

広島県広島市南区的場町1-2-16 グリーンタワー5F [地図]
TEL:082-569-7525

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
弁護士の費用

■ 相談料初回の打ち合わせより、有料です。責任をもって、担当者が真剣にお話をきかせていただきます。初回打ち合わせの目安:30分 5,000円(税込) ■弁護...

ご相談の流れ

男女の弁護士がご依頼者様のニーズに応じ、法律相談をお受けしています。勁草法律事務所では、少しでもご依頼者様のお力になりたいとの思いから、夜間・日・祝日...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
片島由賀さん

依頼者の目線に立って問題解決に臨む法律事務所(1/3)

 「疾風に勁草(けいそう)を知る」―困難に遭って初めてその人間の本当の価値や強さが分かること―中国の故事成語に由来して名付けたという勁草法律事務所の名前には、“逆風に遭った時こそ依頼者の力になれる存在でありたい”という強い思いが込められてい...

片島由賀プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

会社名 : 勁草法律事務所
住所 : 広島県広島市南区的場町1-2-16 グリーンタワー5F [地図]
TEL : 082-569-7525

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

082-569-7525

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
このプロへのみんなの声

離婚問題の解決で気持ちを切り替えることができました

離婚について前々から悩んでいました。 どんな小さな事案で...

40代男性
  • 40代/男性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
離婚調停で慰謝料の金額に争いがある場合
イメージ

夫婦で離婚に向けての話し合いをしたものの、話し合いがつかない場合には、裁判所での手続きを利用した、離婚調停...

[ 慰謝料 ]

算定表より少ない金額で養育費の合意をした後変更が認められますか?
イメージ

 以前に養育費を求めない合意をしたあとで、養育費の支払いを求める請求をした場合について触れました(養育費を...

[ 養育費 ]

養育費と支払う側・支払いを受ける側の収入
イメージ

 養育費の金額を決めるにあたっては、裁判所で使う、いわゆる養育費の算定方式・算定表によるというのは既にご存...

[ 養育費 ]

児童扶養手当の受け取りと養育費の受け取り
イメージ

 離婚をしたあと、子どもを引き取った親は、それまで相手と同じ世帯で子どもを育てていた場合と違って、何かと支...

[ 養育費 ]

夫婦の一方が家を出たとき同居を求める方法は?
イメージ

 法律では夫婦は同居し、互いに協力し助け合わなければならないと定められています。最近は仕事の都合や子どもの...

[ 離婚原因 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ