コラム

 公開日: 2015-12-28 

別居中に一方の親が子どもを一方的に引き取ったとき

 クリスマスあたりから寒くなってきました。ようやく(?)冬らしい感じになってきました。
 今週は職場や家の大掃除、年末年始の買い出しなどで慌ただしく終わりそうです。
 写真は少し前にも載せました、岡山の曹源寺の入口から写したものです(また横倒しになってしまっていますが…)
 

 さて、今日は子どもの引渡しをめぐる問題について取り上げます。
 別居中の夫婦間で、未成年の子どもがいると、ここ最近特に親権や面会交流でシビアに争いになることが多い、というお話は何度かしてきました。
 中でも、別居の際に一方が子どもを連れて出てしまった、あるいは子どもを連れて出たあとに、子どもの学校への登下校などの際に他方が子どもを連れ帰ってしまった、など子どもを一方の親が他方の親の意思に反して連れて行ってしまうことがしばしば見受けられます。
 この場合、子どもを連れて行かれた親が何の手段も取らないままであれば、時間が経過するに連れ去られたあとの環境に慣れてしまい、子どもを取り戻すのはもちろんのこと、親権者指定についても厳しくなることが多いです。
 そうはいっても、連れて行かれた親が取り戻そうと実力行使することを認めてしまうと、子どもの取り合いになり、子どもの健全な成長を阻害することになりかねません。

子どもの引渡しの手続き

 子どもを取り戻すための法律的な手続きは、いくつかありますが、通常は家庭裁判所に子どもの監護者の指定・子どもの引渡しを求める審判の申立を行うとともに、審判前の保全処分の申立という手続きをとることになります。
 子どもの引渡しを求める審判の申立のみだと、審判が確定するまで効力が生じないので、判断まで時間がかかる可能性が高いです。そのため、審判前の保全処分の申立をすることで、より迅速な判断をしてもらい、審判の確定より前に子どもを元みていた親が監護するのが適当との判断が出れば、引渡しが認められることになります。

 子どもの引渡しの手続きでは、家庭裁判所は双方の親の生活状況・経済状況、これまで子どもをみていたときの状況、、他のきょうだいをみている(みていた)状況、子どもの年齢、子どもの意思などを考慮して、どちらが子どもの面倒をみるのが子どもにとって利益になるか、判断することになります。

子どもを引き渡すようにとの判断がでたとき

 上記のような諸要素を考慮して、家庭裁判所が今面倒をみている親から、他方の親に渡すようにとの判断を出したときには、今面倒をみている親は子どもを引き渡さなければなりません。
 判断に従わなかったときは、裁判所執行官が子どもをみている親のところに行き、直接子どもを連れ帰るという、直接強制による方法と、〇日以内に子どもを引き渡さないときには、1日あたり〇円を支払えと命じることで、間接的に子どもの引渡しを強制する方法があります。

 いずれの方法によるにせよ、子どもの精神面には何らかの影響を及ぼす可能性があるということを踏まえる必要があるでしょう。



 

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