コラム

 公開日: 2015-09-14  最終更新日: 2016-03-06

熟年離婚で問題になりうること(1)(概要)

 「熟年離婚」という言葉が聞かれるようになって久しくなりましたが、結婚期間が比較的長い方の離婚のご相談はしばしば見られます。
 
 そもそも、結婚期間がどのくらいであれば「熟年離婚」にあたるのか、という明確な定義はないようですが、一般的に20年以上の結婚期間がある夫婦での離婚であれば、「熟年離婚」というようです。

 結婚期間が20年以上となると、子どもがいても成人か、もうまもなく成人というケースが多いため、親権や養育費についてはさほど問題にならないのが一般でしょう。
 もっとも、最近は大学や専門学校への進学率が高くなってきていますので、その分入学金や授業料など、学費やその他もろもろの費用が一番かかる頃にはなります。そのため、養育費とは別に特別な費用の負担を誰がするかという問題は生じます。

 「熟年離婚」でもっとも問題になるのは、財産分与でしょう。
結婚期間が長くなれば、その分夫婦が共同で築き上げた資産がある程度以上形成されていることが多いため、分与対象となる資産もそこそこ以上できていることが普通です。
 ただ、結婚期間が長くなると、その間に親族の死亡による相続や贈与といった、結婚生活で形成された資産以外の資産が発生し、それが現金であれば共有財産が入っている預金口座の中に混在してしまっていることもあるでしょう。
 また、長年に渡り夫婦のうち一方が預金口座などを管理していて、他方が全く現金の流れを知らないケースもありますので、いざ離婚の話が出てくると、お金の流れと使途が大きな問題になる可能性もあります。
 
 さらに、「熟年離婚」の場合、そろそろ会社を退職する、あるいはもう退職したということもあるでしょう。既に会社を退職していれば、退職金が分与対象財産に入ってきます。また、今後数年内に会社を退職する予定があり、確実に退職金を受け取ることが明らかで、その時点の退職金の額が分かっている場合には、結婚後別居に至るまでの期間に形成されたといえる部分について、分与対象になってきます。

 その他、「熟年離婚」では年金分割などが問題になりますが、これらについては別の機会に触れたいと思います。

あっという間に涼しくなりました。秋の七草の一つ、萩の写真です。
萩の花

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