コラム

 公開日: 2018-02-25  最終更新日: 2018-03-10

所有者が不明な土地を活用するための新しい制度が始まります

ここ最近、超高齢化社会が急激に進んでいるためか、空き家問題など、不動産の有効な活用方法などの検討が盛んにされています。

そんな中で、土地についても所有者の分からない土地の利活用を進めようと、政府が来年夏頃を目処に新しい制度を始めるようです。

所有者が不明な土地の抱える問題点は?


そもそも所有者が不明な土地はどういった理由で生じるのでしょうか?
割とよくあるのが、山林や畑が遺産分割がされないまま何代にもわたってそのままになっていて相続登記がされていない、というものです。遺産分割がされていないので、相続人の共有状態になっているということになります。

こういった土地について、たとえば土地を整備して広場か何かに使おう、と思っても相続人が多数になっていると、そもそも相続人探しにかなりの時間がかかることになります。相続人が県外にいたり、あるいは海外に転居しているケースもあることからどこにいるか探すことが難しい場合もありえます。

また、もともと共有になっている土地の場合には、土地の台帳にすべての共有者が記載されていないことから、共有者の確認しようがないこともあります。

今ある制度は対応に限界


このような所有者が分からない土地を利用しようとすると、今の制度では所有者が不在であるとして不在者財産管理人、あるいは相続人がいない場合は相続財産管理人を裁判所から選任してもらい、手続きを進める方法によることになります。
しかし、財産管理人を選任するにあたっては、裁判所に申し立てをして予納金を収めなければならないですが、その費用を誰が持つかが問題になります。また、土地収用法上の制度を使うやり方もありますが、公共事業を行う場合にしか使えないという限界があります。

所有者がわからない土地は、法務省の調査によると最後に登記をしてから50年以上過ぎている個人所有名義の土地の割合は、宅地は10%あまり、田畑の場合は23%あまり、山林になると30%以上になるそうです。九州の面積を超える大きさという調査もあるようで、こういった今ある制度を使うことの限界から有効な利用への障壁になっていました。

新しい制度への期待


新しい制度では、このような所有者が不明の土地を活用して事業を考えている者が都道府県知事に事業計画を提出します。審査を踏まえ、事業に公益性があると知事が判断すると、10年間一時利用ができるようになります。

さらに、相続財産管理をする人・不在者の財産を管理する人を裁判所に選んでもらえるよう、地方公共団体の長が申し立てできるようにする動きもあります。

ただ、こういった手続きはいずれも一時的な解決策に過ぎないところがあるため、今後も登記制度や土地の所有権のあり方そのものについて、見直す作業を進めることになっているそうです。所有者不明土地に関する動きは引き続き目を離せないところです。

特に地方にいくほど、また農地で所有者が不明の土地が今後増えると思われます。この新しい制度でせっかくの土地が有効に利用できるようになれば良いと思います。


縮景園の梅の花
今年初めての縮景園です。1週間前はちょうど暖かくなったばかりでしたので、まだ2、3分咲きでしたが、おそらくもう5,6分は咲いているのではないでしょうか。暖かくなったと思うと少し花粉が飛んでいるような気がしてきました(;>_<;)
桜の時期もそんなに遠くない陽気にようやくなってきましたね。

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