コラム

 公開日: 2016-03-23 

『創業計画(事業計画)はなぜ必要か?』(その2)

創業(開業)初期には、創業赤字が発生します。創業日当日は
赤字でしょう。創業月も赤字でしょう。
赤字期間は資金が沈み続けます。資金が底をつくまでに、黒字
に転換しなければ、事業は継続できません。
(※財務的な黒字と資金の黒字とは、厳密にはイコールではあ
りません。ここでは資金黒字、資金赤字を指します。)

○では、いつ黒字になるのでしょうか?
○何を基準に赤字・黒字を判断するのでしょうか?

■創業に必要な最低限の「事業パッケージ」を決めることから
 始めましょう。
〔例〕
・従業員は2名必要…人件費
・事務所は10坪必要…保証金や備品
・自身の費用は月にいくら必要…役員報酬(生活費)
・その他費用は…
等々
必要な初期投資とランニング費用が算出されます。必要資金と
月次の損益分岐点がわかります。自分自身が設計した「事業パ
ッケージ」に沿って、事業の黒字ラインが決まります。

■創業事業計画は、「事業パッケージ」の設計に力点を置いて
ください。この、創業に必要な最低限の「事業パッケージ」、
これは創業の成否を決める大きな要因になります。

1.この「事業パッケージ」が大きすぎて、黒字化するまで資
  金が持たない、または、実力不足でいつまでも黒字化でき
  ない。
2.この「事業パッケージ」が小さすぎて、事業が立ち上がら
  ない。

前者が多いのですが、案外後者も少なくありません。

○月商400万円が月次損益分岐点売上高の飲食店、十分な経
験がなければ、決して容易な売上高ではありません。相応のメ
ニュー・立地・マネージメントが必要になります。初めて飲食
店を開業される方には、重すぎる「事業パッケージ」です。初
めて飲食店を開業されるのなら、半分以下の損益分岐点を想定
される方がよいでしょう。(上記1)

○スタッフを3人雇って開業する○○コンサルティング、相応
の事務所を構えて、広告にも費用をかける、月次損益分岐点売
上高は350万円になります。相応の実績や経験がなければ、
損益分岐点売上高としては小さくない計画です。
スタッフを3人雇うので、当初から受注が必要、故に、広告に
も大きな費用を投入する、このような論理で費用は膨らみます。
スタッフ1名から始めることができれば、損益分岐点売上高は、
100万円程度引き下げることができます。(上記1)

○逆に、事務所も置かず、人も雇わず、1円創業・一人開業の
●●コンサルタント、営業費用もかけずに足で稼ぐ、月次の損
益分岐点売上高は50万円になります。スタート時はこれでよ
いとする考え方もありますが、相応の顧客を獲得することもで
きず、鳴かず飛ばずで終わることも少なくありません。お金を
かけなければ良い、こんな単純な話でもありません。(上記2)

■「計画通りに進まない」この達観が必要です。

売上の主体は他人・世間です。自分の思い通りに行かないこと
が多いものです。一方、費用や投資は、自分自身が主体者です
ので思い通りに進みます。
創業計画の内、費用や投資は計画通りに執行されますが、売上
は予定通りには上がらない、これがそもそも計画と言うもので
す。そんなものです。この達観が必要です。

思い通りに行かない計画を軌道に乗せるためには、努力を継続
する時間を稼ぐしか他に方法はありません。粘ることです。粘
るためには、当然資金が必要になります。

実力以上の大きな損益分岐点売上高を自らが設定して、粘る時
間を敢えて短くする必要はありません。また、創業初期には、
この粘る時間を少しでも稼ぐために、積極的に資金調達に動く
べきです。

■創業時には…

○自分自身にとって最適な「事業パッケージ」を設計してくだ
 さい。
○「計画通りに進まない」この達観を持って、「計画通りに進
 まない」ことに備えてください。備えるために資金調達に励
 んでください。

上記の仮説を持って、専門家にも相談してください。

この記事を書いたプロ

石田雄二税理士事務所 [ホームページ]

税理士 石田雄二

広島県広島市南区的場町1-1-21 クリスタルタワー3F [地図]
TEL:082-264-9024

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
石田雄二プロ

中小企業の財務機能を強化し、経営をサポート(1/3)

 「会社の設立を考えている方のお力になります。ぜひ、ご相談下さい」と、真摯なまなざしで熱く訴えかける石田雄二さん。会社設立と銀行融資に特化した税理士事務所の代表で、税務書類の作成などの一般的な税理士業務に加え、中小企業の経営コーチの役割も担...

石田雄二プロに相談してみよう!

中国新聞社 マイベストプロ

起業家向け経営トレーニング、銀行融資サポート

会社名 : 石田雄二税理士事務所
住所 : 広島県広島市南区的場町1-1-21 クリスタルタワー3F [地図]
TEL : 082-264-9024

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

082-264-9024

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

石田雄二(いしだゆうじ)

石田雄二税理士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
中小企業と持たざる経営

「持たざる経営」が称賛された時期があります。今でも、生産設備を自社で保有せず、好調な業績を上げているファ...

[ 経営 ]

一般社団法人という選択

一般社団法人は、登記のみで設立することができます(一般社団法22)。社員が最低二人以上で設立が可能であり...

[ 会社設立 ]

『★はじめての助成金申請におすすめ★少人数開催!助成金セミナー』
イメージ

●セミナー概要●助成金について、初心者でもわかりやすくお伝えするセミナーです①知らなきゃ損する「助成...

[ 銀行融資・補助金 ]

『小規模事業者持続化補助金について』

「小規模事業者持続化補助金」の公募が始まりました。締切は平成29年1月27日です。約2万件の事業者の補...

[ 銀行融資・補助金 ]

『金融行政の動向について』

日本の金融機関は、長らく「金融庁マニュアル」に縛られてきました。金融庁マニュアルの本来の目的は、金融機関...

[ 銀行融資・補助金 ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ