コラム

 公開日: 2017-09-17  最終更新日: 2017-10-09

難治性片頭痛


片頭痛は頭痛とともに吐いたり、光や音に過敏になり仕事や日常生活に支障をきたします。
通常は月に一回あるかないかだと思いますが、それ以上の方は医療機関に受診されるかたが多いと思います。当院の受診の片頭痛患者さんの10人に3人は薬剤の使用過多による頭痛です。つまり頭痛で月の半分以上市販薬などを飲み続けてます。そのような方でも、治療法はあります。しかし、年に数人は残念ながら、治療効果なく難治性片頭痛を患ったままになります。
現在、そのような患者さんのために注射による予防薬が開発されてます。
抗CGRPモノクローナル抗体を皮下に月に一回ないし二回注射するのです。CGRPは片頭痛の原因となる炎症物質なのでまさに原因を治療するといった夢の治療です。予防薬は一般に二ヶ月以上使用して頭痛の程度ないし頻度が半減できるものが有効です。
この薬が保険収載される日が近いのを祈ってます。
一方、我が国では米国で保険収載されているボツリヌス毒素治療についてはまだまだ後進国のようです。ボツリヌス毒素は筋肉の収縮を弱めるので我が国では片側顔面けいれん、眼瞼けいれん、斜頸などで保険収載されてます。筋肉の収縮を弱めるため緊張型頭痛のみならず片頭痛にも効果あります。京都で9月16日から開催されている神経国際学会に出席したさいに米国の神経内科医師とお話をする機会がありました。米国では有効性が認められている予防薬ですが実際は、皆んな(米国神経内科専門医)が思っている以上に有効だと。この話を聞き、年に数人いる私の患者さんにとても申し訳ない気がしました。抗CGRP抗体に限らずボツリヌス毒素も保険収載される時を心より期待します。
*薬剤の使用過多による頭痛はかつて薬物乱用頭痛と呼ばれてました。

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