コラム

2011-09-09

「シリーズ“季語”3 月の宴の酌はソビ・バビ・ソビ」

「月月に月見る月は多けれど、月見る月はこの月の月」

9月は昔から月の美しい月と言われています。
そう思って夜空を眺めると、たしかに美しいだけでなく
パワーのある月に見えてきます。

春の「朧月」に対して、秋は「名月」です。
ぼんやりと潤んだ月も色っぽくていいのですが、
澄み切った空に凛と光る名月もいいものです。



/////////////////////

さらに、今日9月9日は重陽の節句です。
中国では奇数(陽)は吉とされているので
奇数の中でも最も大きな数である「9」は吉中の吉。

その「吉」が二つも重なるのだから、
9月9日はおめでたい日なんですね。

この重陽の節句は、別名菊の節句とも言われていて
この日、菊の花びらを浮かべたお酒を飲むと
無病息災で長生きできると言われています。

/////////////////////

まあ、そんな言われがあろうとなかろうと
月夜の宴というのは風情があっていいですね。

この宴につきものの酌ですが、酒の注ぎ方にも作法があります。
「鼠尾、馬尾、鼠尾」です。「ソビ、バビ、ソビ」と読んでください。

最初と最後は鼠のしっぽ程度に少なめ、中間は馬のしっぽのように
多めに注ぐと、酒をこぼす粗相がないと言われているのです。

これは、酒に限らず、飲み物を注ぐ際にも応用できます。

/////////////////////

最後に、月に関する秋の季語を記しておきますが、
今月は10日が十三夜で、満月が12日。

月を愛でつつ虫の声に興じつつ、美味しいお酒を楽しみたいですね。
そのときには是非「ソビ、バビ、ソビ」でお酌をしてみてください。

<名月、長月、月影、眉月、夕月夜、有明月、十六夜、朔など>

2011年9月9日

織田直子

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