コラム

2011-04-19

話し方教室「敬語の崩し方」


前回の「敬語は商品である」で、「正しい敬語」の大切さについて触れておきながら
次に「敬語の崩し方」とは、相反することを言っているように思われるかもしれないけど、
「正しい敬語」も「敬語の崩し方」も、敬語の基礎力があってこそ成せる技。

敬語は相手を敬う気持ちを表現するツールのひとつだけど、
時として、これが相手に堅苦しいイメージを与えたり、不要な距離感を
感じさせたりすることがある。

たとえば、食事や帰りの駅やエレベーターで一緒になったときなど。
バリバリのビジネスモードではなく、ややプライベートなニュアンスのあるシーンでは
少し崩した敬語のほうが、その場にふさわしいことがある。

また、もう何年も取引のある顔なじみのお得意様に対し、
いつも四角四面の初対面のような敬語表現では、先方も違和感があるだろう。

では、どんな風に崩せばいいのか。
一気にため口になるのではなく、部分的に崩すという方法がある。

「風邪をひかれたんですか?ゆっくり休養なさってください」
「風邪ですか?ゆっくり休養してください」
「風邪?ゆっくり休養なさってね」
「風邪ですか?たまにはゆっくり休養されてもいいんじゃないでしょうか」など

尊敬語と丁寧語を混ぜるとか、語尾を工夫するなどで
同じことを言っても伝わり方がずいぶん違う。

ビジネスでもプライベートでも、上手に敬語を崩せる人こそ「敬語の達人」。
それだけでなく、人間の心の機微を上手くとらえることができる
「コミュニケーションのプロ」と言ってもいいだろう。

織田直子

2011年4月19日

※花冷えですね。風邪をお召しになりませんように・・・(この表現は改まった雰囲気になりますね)

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