コラム

2011-03-28

「良い役者は、一声、二振り、三姿」


歌舞伎を見にいくと、当然のことだがマイクがない。役者は肉声で勝負をしている。

その昔、高品質の音響設備も、反響のいいホールもなかった時代に庶民の娯楽だった歌舞伎。
どんなに面白いストーリーでも、何を言っているのかわからないような役者では、舞台に引きつけることはできない。
そこで、まずはしっかり通る声であること、いい声であることが役者に求められた条件だった。

聴覚情報が大事で、振る舞いが素晴らしいとか、イケメンだとかいう視覚情報は二の次だったのだろう。

梨園の名門、歴代の市川團十郎も滑舌がよく、声が麗しい役者だったという。
もちろん、この方は見た目も麗しい二枚目役者だったけれど。

声や話し方の「聴覚情報」は、イメージに働きかける。
たとえば電話。声をきいて、相手の表情や感情、人となりなどが伝わってくる。
企業なら、その企業のイメージがダイレクトに伝わる。

まもなく新入社員研修の季節になるが、電話応対の大切さは説明するよりも、実際に自分の声を聞いてみるとよくわかる。

「はい、○○株式会社でございます」の第一声がどんなイメージを抱かせるか?

客観的に自分の声を聞くと、「これは自分の声じゃない」と9割方の人がいうが、
「いいえ、いつものあなたの声と変わらないよ」というと、ショックを受けるのだ。
この軽いショック療法が、改善につながる一番の近道。

声も、話し方も、間の取り方も、少し意識すればグーンと変わる。
グーンと変われば、イメージもグーンとup!

電話応対は、まず良い役者になったつもりで演じてほしい。
明るく、さわやかな声は、間違いなく素晴らしい企業のイメージを伝えるだろう。


織田直子

2011年3月28日

※電話の声、うちのスタッフと私はそっくりらしく、よく間違われます。

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